悪ノ大罪 眠らせ姫からの贈り物

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569821177

作品紹介・あらすじ

悪ノ大罪シリ-ズ第3弾。楽曲『眠らせ姫からの贈り物』を元に、安らぎを生む薬『gift』を手に入れた女性の生涯を描く。

感想・レビュー・書評

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  • お話の合間合間にある眠らせ姫の日記が1番好きでした。

    原曲の眠らせ姫はどこまでも気の毒なヒロイン感が出てましたが、本作では「そうきたか…!」って感じです!
    まさか夫である侯爵に一切のセリフがないとは思いませんでしたが…(笑)

    魔道王国が滅びた原因として、やたら悠久の魔道士が責められていますが…。
    「いや、寧ろ被害者なんじゃ…?」って思っちゃいましたが、まさか私の解釈違いなのでしょうか。

  • 主人公になると弱くなるのはお約束ですよね。
    でもさ、何百年も追っかけといて、何度も因縁の対決しておいて、そのものの特徴について全く思い至らないってどういうことよ。
    長く生きる者ならではの怠慢なのかな。

  • 今までのシリーズとは打って変わって、探偵小説のような雰囲気が良かったです。
    (2014/10/25)

  • ギフト良いですね。
    この薬を作り出せたのなら、皆を眠らせてしまいたい気持ちも分かる気がする。

  •  シリーズに長く付き合っている読者ほど騙される。
     「七つの大罪」を冠した大罪シリーズも傲慢を加えると既に四作目、折り返し地点に入りました。
     一方「怠惰」を象徴するこの曲はミクを主演に据えながらも派手さはなく、独特の曲調と関連曲「五番目のピエロ」の前提として置かれたと思われたことによってか、比較的ですが目立つ存在ではありませんでした。

     しかし、いままで曲の中で大どんでん返しをやらかしてきたこのシリーズ。
     今までの小説がある意味全ネタバレと言う状況の中である意味素直に話を進めて来た慢心を突かれました。
     同人CDまで買っているようなコアな情報量の多い読者ほど騙されますよ。
     しかも二段構えになっているので最初を見破れたとしても次を看破するのは不可能と言っていいでしょう。
     ある意味素直な未経験者はシリーズがここまで続いたところですので途中から入ってくるなんてことはないでしょうし。
     加えて、情報量が足りないので驚きも薄められます。素直にシリーズの最初から読んで素直に騙されるのがこの小説の正しい楽しみ方と言えるでしょう。

     作品そのものに述べるなら作者があとがきで述べている通り、作品全体にどこか倦怠感が漂っています。
     新大陸の発見などにより中世の雰囲気からの脱却が進みつつあるのに、敵の強大さが増していて不穏な空気が漂いつつある引きでした。

     ミステリ的な要素を除けば、章の合間に挿入される「マルガリータ=ブランケンハイム(初音ミク)」の日記がそこはかとなく病んでいて滅びに向かっていく令嬢の心境を綴っていてとても好みです。
     

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