鯖猫長屋ふしぎ草紙(八) (PHP文芸文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569900087

作品紹介・あらすじ

長屋のおてるが可愛がっている太市が事件に巻き込まれる。長屋を“仕切る”猫・サバはその時――。謎と人情溢れる人気シリーズ第8弾!

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとマンネリかと思っていたけど、また面白くなってきました。猫の先生の迷いがなくなったからかしら。

    さくらも成長しています。さくらに甘いさばもいい。

  • 鯖猫長屋の画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバ。
    人情あり、怪異あり、ミステリーありの時代劇連作短編集、第八弾。
    謎めいた白い鴉に翻弄される、拾楽とサバ。そして長屋に危機が!
    其の一 ぼんくらになった猫・・・太市とお智の行方は?
       探る拾楽だが、サバの様子もおかしい。始まりは白い鴉。
    其の二 頭に血が上った同心・・・「白鴉」と名乗る少年は何者?
       そしてサバが反撃に。立て籠もりの男の正体が判明する。
    其の三 縁を結んだ犬・・・立て籠もった男の家にいた犬くろは、
       恋仲の娘が飼い主。立て籠もり事件は無事解決することに。
    其の四 狙われた長屋・・・「白鴉」の企み、対峙する拾楽とサバ。
       ついに「白鴉」は事件を起こすのだが、その理由とは。 
    冒頭に、根津・上野・池之端と下谷・上野の絵図、
    鯖猫長屋をめぐる猫と人々、鯖猫長屋<見取図>有り。
    画師・拾楽と猫のサバのコンビが活躍する、時代劇の8冊目。
    不可思議な能力を持つ少年と白い鴉に翻弄される登場人物たち
    でしたが、サバとさくらの大活躍と拾楽の立ち回り、そして
    掛井の拳骨で、あっけなく大団円~スカッとしました。
    仲間が、友が欲しい。居場所が欲しいという「白鴉」の叫びは、
    家族が欲しいと言った『鬼滅の刃』の累と重なる感じ。
    でも、実は望む者は身近にいた。彼を諫める二キの隠居の言葉、
    「自らが信を置いて貰える人間になれ」を心に留めてほしいです。
    心ならずも事件を起こし、二キの隠居に拾われた寅次は、
    今後も登場しそうですね。出来れば、くろも(^^♪

  • シリーズ第八弾。

    今回、とんだとばっちりを受けた太市とお智さん。寅次の“考えなし”の行動のせいなのですが、それで済まされるものではないですよね。“いや、犯罪でしょ!”って感じです。
    充分悔いてはいるようなので、今後、ニキのご隠居の元でこき使われながら償って頂きたいですね。
    そして、寅次の暴挙の元となった、白い鴉と“千里眼“をかたる妖しい少年と、拾楽は対峙することになります。
    白い鴉・焔に目を付けられないように、ぼんくら猫のフリをしつつ、いざとなったら頼れる強さを見せてくれたサバもさることながら、今回はさくらの成長に目を見張りました。“お転婆娘(猫)”もなかなかやるもんですね。
    因みに、“このシリーズに登場するワンコが可愛い件”ですが、本書・其の三「縁を結んだ犬」に出てきた“くろ”も、さくらがドン引きする程の異常に懐っこい犬で、愛い奴でした。

  • このシリーズも8冊目。
    自分も雀かなんかで「鯖猫長屋」を覗いているような気分だ。
    人々の遣り取りでクスッと笑える。
    そんな可笑し味が何とも良い。


  • 再登場あるかな…?

  • どんどんサバが普通の猫とかけ離れていっている。それを身近で見ているさくらも。
    実際の猫にもそんな風な時があるのかもしれない。
    そんな猫がいるから化け猫云々のお話があるのかも。

  • 内容(ブックデータベースより)

    長屋で一番いばっている猫のサバが、あやかし退治!?

    「鯖猫長屋」の家主で、饅頭屋を営むお智の様子がおかしいことを聞きつけた画描きの拾楽は、頼りになる猫サバを連れて店に出向く。
    ところが、不気味な白い鴉が現れて、それを見たサバは逃げ出してしまう。〝江戸で最強の猫〟を怖れさせた白い鴉の正体とは。
    一方、「二キのご隠居」の世話をしている少年・太市が、お智の店に行ったまま行方不明になっていることが明らかになる。太市は事件に巻き込まれたのか、それとも――。
    ぼんくら猫になってしまったサバは、白い鴉に再び立ち向かうことができるのか。「鯖猫長屋」に忍び寄る魔の手に、拾楽と長屋の面々は?

    根津宮永町が舞台の「大江戸謎解き人情ばなし」第八弾。文庫書き下ろし。

    令和5年5月13日~14日

  • 捨楽が皆に凄く馴染んでて、ひょっとこじゃなくて長屋の一員として動いているので優しい印象になってて良かったです。
    悪い事をした人に対しても対処が優しい。

  • 真っ白なカラスが鯖猫長屋の屋根の上に現れた。
    お智の饅頭屋で立て篭もり事件が起こる。
    お智と太市が人質となってしまう。

    饅頭屋のとなりに、アルビノの真っ白い髪をした少年が千里眼として滞在していた。
    サバがまるで演技でもするかのようにただの猫を装っている。

    修験者の集まる寺から逃亡してきた千里眼の本当の目的は?
    太市を拐かされた隠居の怒りは?


    拾楽の長屋の男たちの前での大男を相手の大立ち回り。

  • シリーズ8作目。鯖猫長屋の家主であるお智と、ニキのご隠居の世話をしている太市が見知らぬ男に人質に取られお智の店「見晴屋」に立てこもられた。男の狙いは?そしてその事件を裏で操っている千里眼を標榜する少年「白鴉」とは?
    白鴉の狙いはサバと捨楽らしいのだが、なかなか全容を表さないし、立てこもリ事件の方がちょっとつまらないかな。
    まあ、そろそろネタ切れか。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『鯖猫長屋ふしぎ草紙(十) 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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