十三階の女 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
3.54
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575521887

作品紹介・あらすじ

圧巻のスパイサスペンス、待望の文庫化。「十三階」シリーズ第1弾の登場! 警察庁の公安秘密組織『十三階』。この組織は国家の異分子を排除すためには、ときに非合法な捜査も厭わない。若き刑事・黒江律子は北陸新幹線爆破テロを起こした『名もなき戦士団』を殲滅するため、女を使ってまで捜査にまい進する。接触したテロリストを愛してしまったかもしれない――捜査の過程で悩み苦しむ律子は首謀者「スノウ・ホワイト」を逮捕できるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • さあ、公安秘密組織「十三階」です。
    主人公の女性巡査部長、黒江律子。自分の全てを使いテロ組織の壊滅を目指します。
    なかなかスリリングな警察小説(スパイ小説?)。
    普通なら寸止めで回避するところを、しない。
    テロ組織も公安「十三階」も負けず劣らず、非合法。しっかり、楽しめました。
    このシリーズ第一作は、まだ多少、律子さんが不安定さがあってね。警備専科教養講習の再受講をお勧めしたいと思ったのですが、これから一作ごとに非合法に成長していくんだろうなあ。次作で確認。
    そして、あのちょっと天然な律子さんの同期男子は、絶対怪しい奴と確信してました。
    読んでる時、ネットニュースで、某テレビ局で今回のターゲットに当たる人物と同じ立場の方が取り上げられていて、それほど遠い世界でないのかもしれないと思ったりした。

    • おびのりさん
      おはようございます。
      私も経験あり!
      だから、1巻来てから予約するようになりました。
      みんな1巻だけはよく読むんだよね。
      おはようございます。
      私も経験あり!
      だから、1巻来てから予約するようになりました。
      みんな1巻だけはよく読むんだよね。
      2023/11/17
    • みんみんさん
      おはようございます♪
      この吉川英梨さんは何故か図書館に置いてないのが多いみたい…歯抜けとか…
      順調に読んでるのはメロリンだけ笑
      おはようございます♪
      この吉川英梨さんは何故か図書館に置いてないのが多いみたい…歯抜けとか…
      順調に読んでるのはメロリンだけ笑
      2023/11/17
    • おびのりさん
      みんな読まないのか、予約入ってないのよ。
      だから、すぐ配本。
      ほら、皆さんもっと柔らかい物読むからさ。
      暗黒、背徳、上等。
      みんな読まないのか、予約入ってないのよ。
      だから、すぐ配本。
      ほら、皆さんもっと柔らかい物読むからさ。
      暗黒、背徳、上等。
      2023/11/17
  • 困った
    こりゃあ困った

    『北方水滸伝』との衝撃の出会いで読書生活の半分くらいは『水滸伝』に捧げてもいいかなと考えてたのに困ったことになってしまった

    だめだよもっとちゃんと言っといてくれなきゃ
    めちゃめちゃおもろいやないかーい!
    シリーズ第五弾まで出とるやないかーい!
    すぐ次が読みたくなっとるやないかーい!


    はい、中身!(ビシィッ)

    まぁいわゆるスパイ小説って言ってもいいと思うですが、日本って諜報ってことでいうとかなり特殊な状況にあるじゃないですか?
    表立って諜報機関の看板を掲げる組織がなかったり、スパイを取り締まる法律がちゃんと整備されていなかったり

    良い悪いで言うとあんまり良いことではない気もするけど、今ここでそこを突き詰めても、右翼的だとか左翼的だとかって変な話になりそうなんで置いておくとして、とにかく日本は世界の中でもかなり特殊な状況にあるのは間違いないわけです

    そしてその特殊な状況が本作『十三階の女』のような、かなり風変わりなスパイ小説を産み出す土壌となっていると思うんです

    うーん、困った
    こりゃあ、困った

    海外に負けない諜報機関をとるか
    海外ではなかなかお目にかからないスパイ小説をとるか

    Σ(゚Д゚)

    ってなんだこの平和ボケMAXな悩みは!

    • 1Q84O1さん
      そしたら、法医昆虫学捜査官シリーズ読んでくださいよ(*´艸`*)
      こりゃ、無理ですねw
      そしたら、法医昆虫学捜査官シリーズ読んでくださいよ(*´艸`*)
      こりゃ、無理ですねw
      2023/08/31
    • ひまわりめろんさん
      そしたらってなんだよそしたらって
      なんのそしたらだよ
      明太子か!
      そしたらってなんだよそしたらって
      なんのそしたらだよ
      明太子か!
      2023/09/01
    • 1Q84O1さん
      お〜い山田くん、ひまわりめろんさんに座布団一枚持ってって
      お〜い山田くん、ひまわりめろんさんに座布団一枚持ってって
      2023/09/01
  • 2024年の幕開け一発目。
    某ブグログ界隈で人気沸騰中の吉川英梨さん。初読み。

    女性公安×女性テロリスト×アクション×メロドラマ

    ずいぶんとまあ盛沢山な内容をわずか390ページでまとめている。
    そのせいかパタパタっと話が進む。テンポがいいと言えなくもないが、どこかご都合主義の軽薄さが否めない。
    いっそ倍ぐらいのページを使って、じっくり腰を据えて書かれた方が良いような気がした。

    もしも京極夏彦さんが同じテーマで書いたら2千ページぐらい楽に使いそうな気がする(笑)

    警視庁の公安秘密組織という設定の「十三階」だが、国際テロに対して公安警察だけでなく、公安調査庁や内閣情報調査室などが出てこないのにも違和感があった。そのへんの組織間の軋轢なども書いて欲しい。



    年明け一発目は高評価付けれそうなのを選んだんだけどなぁ……。
    (ノД`)シクシク

    • おびのりさん
      今、検証いたしました。
      手持ちの660ページの文庫が350g。
      だから、1k強。
      手持ちの730ページの単行本が、800g。
      だから、2k強...
      今、検証いたしました。
      手持ちの660ページの文庫が350g。
      だから、1k強。
      手持ちの730ページの単行本が、800g。
      だから、2k強。
      でどうでしょうか。
      2024/01/07
    • ゆーき本さん
      検証ありがとうございますっっ(*>∀<*)ゞ
      持ち歩くのは大変そうだ笑
      検証ありがとうございますっっ(*>∀<*)ゞ
      持ち歩くのは大変そうだ笑
      2024/01/07
    • 土瓶さん
      フッ。
      俺の筋トレには物足りないぜぇーっ!!
      <(`^´)>
      フッ。
      俺の筋トレには物足りないぜぇーっ!!
      <(`^´)>
      2024/01/07
  • 警視庁公安部特別諜報員・黒江律子 シリーズ第一弾
    十三階の女

    相手の2歩も3歩も先を読み行動する…ハラマキとは、違う面白さがあります。自分が黒江になってみると、事件の真相がわかって来ます。

    『名もなき戦士団』のトップ、スノウ・ホワイト、公安からは白雪姫、CIAからはミスQは貴女だったのね。

  • 吉川英梨『十三階の女』双葉文庫。

    警察庁公安秘密組織の女性刑事・黒江律子を主人公にした『十三階シリーズ』の第1弾。

    吉川英梨がついに化けたなというのが最初の感想。これまではハードサスペンスを良い調子で展開していながら次第に男女の甘い色恋の描写が強くなり、ストーリーを台無しにするケースが多かったのに本作ではどうだろう……確かに律子と古池、白河、或いは水橋との男女の関係が描かれるのだが、これまでの作品とは違って主人公の律子が非情なまでに恋愛に対して冷たく、その本性は残酷なのだ。

    組織のために自らの『女』をも武器にする黒江律子は北陸新幹線爆破テロで多くの犠牲者を出すという大失態により活動を制限される。やがて『十三階』に復帰した律子は北陸新幹線爆破テロを起こした『名もなき戦士団』を殲滅するために行動を起こす……

  • 感想
    公安が怪しい人をマークして、その対象者は公安を憎んで事件を引き起こす。事件が起きないようにマークする公安が事件の引き金になる。なんとも皮肉な話だ。

    ただ、テロが起こった際には法律や閣僚の決断力などお粗末になることは間違いなさそう。

    騙しにつぐ騙し合いで誰を何を信じればいいのか、スリリング。その中で律子は現実と虚構の狭間で翻弄される。

    あらすじ
    律子は公安の秘密の部署である13階に勤める部員だ。律子は捜査で臨海労働闘争のキーマンから情報を取得しようとしていた。その捜査で、対象者に襲われそうになったことから作戦が失敗する。

    その後、その男が北陸新幹線の開業に合わせて爆弾テロを起こす。テロに合わせて名もなき騎士団という組織が声明を起こす。名もなき騎士団の実情を暴くため、スノウ・ホワイトと呼ばれる白河美雪の存在を突き止める。

    律子は白河の夫に近づき情報を引き出そうとする。律子は自分の身体を使い情報を引き出す。律子はだんだん警察のためか、テロリストに肩入れしているか分からなくなってくる。

    白河から手に入れたファイルが実は事件の引き金になっていた。美雪が飛行機をハイジャックして日本に向い、警察に乗り込みをかけようとしていた。律子たちの活躍もあり、テロを未然に防ぐことに成功。さらに公安内の裏切り者を見つけることに成功。

  • 公安の秘密組織「十三階」
    何でもやるんだなという驚きで続きが気になってあっという間に読んだ。
    ただ、こんなにも恋愛や濡れ場の多いサスペンスにびっくり。

  • 公安なのに、男も女も感情に左右されすぎで興醒め。女を武器にするならもっと心と体を切り離さないと主人公っぽくないな。上司も感情移入するぐらいなら、他の女スパイを使えって思う。最後は空港でドンパチ、いきなりスケールがでかくなり過ぎ。リアリティに欠ける公安ものだな

  • この本しんどい!

    ブクログのフォロワーさんの感想を見て手に取ったのですが、情緒不安定な人たちばかりでしんどい!警察小説にしては珍しい、しかも公安って血も涙もない系じゃないの?の人たちのまぁ感情の起伏が激しいのなんの。それがしんどい。ただ、むしろその感情の起伏が普通だと思うんです、人として。だからなんか血も涙もない人たちよりも振り回されながらも最後まで読んじゃった、という感じ。

    ストーリーは結構派手なテロ組織と公安の攻防戦。頭脳のぶつかり合いじゃなくて人と人のぶつかり合いっていうのがしんどさの理由か。

    個人的には主人公より古池の感情の揺れが1番しっくりきました。なんとゆーか、まとも。

    あ、今日9/11か。こんな日に偶然だけどテロ小説読んでるなんてなんか、やらかした気分

    2023.9.11
    155

  • 日本のスパイ小説は初めて読んだかもしれない。これはフィクションだろう、ありえないと思うところと知らないだけで現実あるかもしれないと思えるところが交互に押し寄せる感じだった。頭脳明晰、才能、適性限られた人だけのポジションであることは勿論、そして女性はその性も犠牲をする覚悟が必要、精神を壊すこもあり得る、そんな前提があれば手を挙げる人材は少ないだろう。律子にしても自分の忠誠心さえも揺らぐくらいすぐにのめり込んだり、レイプされることも恐れていないような危うさが漂っている。圧倒的なヒロインではないところがまた次はどうなるのだろうと期待してしまう。

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著者プロフィール

『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。

「2023年 『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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