秋声惑う 返り忠兵衛江戸見聞(3) (双葉文庫)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575665291

感想・レビュー・書評

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  • 総合武術の遠州立見流を遣う筧忠兵衛の活躍の物語です。
    四万石たらずの遠州定海(さだうみ)藩主・樺島直篤(なおあつ)は、鬼謀の主君御側御用取次・神原采女正に藩転覆をはかった首謀者として忠兵衛を殺すように命じる。

    忠兵衛は、神原の謀にかかり、自らを助けてくれる者達を疑いだしたことで。いままでの真っ直ぐな心で人に接することが出来なくなる。それにより忠兵衛を支えていた者達が離れて、一人になりかけた忠兵衛をもとに戻したのは、一番側で忠兵衛の世話をしていた与茂平の変わらぬ心であった。それに気が付いた忠兵衛は、神原の謀から解き放たれる。そして神原の命令で定海藩の目付達に捕まりそうになっていた国元の御前様の遣いの沙智を助け出すことで己を取り戻す。

    【読後】
    読んでいくうちに、次が気になりページを捲る手がとまらなくなりますが、物事が進まないのにもどかしさを覚えます。すぐに4作目を図書館に予約を入れました。くるのが待ち遠しいです。
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    秋声惑う(まどう) ー 返り忠兵衛江戸見聞シリーズの3作目
    2011.10発行。字の大きさは…小。2022.10.30~31読了。★★★☆☆
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    《返り忠兵衛江戸見聞シリーズ一覧》
    3.秋声惑う 返り忠兵衛江戸見聞 3作目 2022.10.31読了
    2.湿風烟る 返り忠兵衛江戸見聞 2作目 2022.10.13読了
    1.春嵐立つ 返り忠兵衛江戸見聞 1作目 2022.09.02読了

    「参考」
    ※参考は、私のメモ書きです。本の感想ではありません。
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    【令和4年(2022年)10月に読んだ本】
    10月に読んだ本は、27冊です。特に印象に残った本は、知恵を絞り生き抜いてきた幸を描いた「出帆篇 あきない世傳 金と銀12作目」です。
    今月のベスト本は、下記の8冊です。
    ★★★★★は、ありませんでした。
    ★★★★☆は、下記の8冊です。
    出帆篇 あきない世傳 金と銀12作目 ――――――――――――――― 著者/高田郁
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4758444617#comment
    大海篇 あきない世傳 金と銀13作目《完結編》 ―――――――――― 著者/高田郁
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4758445060#comment
    平安京の人びと 平安時代前期 少年少女日本の歴史4作目 ――― 小学館学習まんが
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/409298104X#comment
    貴族のさかえ 平安時代中期・後期 少年少女日本の歴史5作目 ― 小学館学習まんが
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4092981058#comment
    幻色江戸ごよみ ―――――――――――――――――――――― 著者/宮部みゆき
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101369194#comment
    石礫 機捜2352作目 ―――――――――――――――――――――― 著者/今野敏
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4334914667#comment
    つばくろ越え 蓬萊屋帳外控1作目 ――――――――――――――― 著者/志水辰夫
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4101345244#comment
    上田合戦仁義 三河雑兵心得 ――――――――――――――――― 著者/井原忠政
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4575671185#comment
    ※令和2年(2020年)1月から、その月の最後に読んだ本に、その月のベスト本をのせています。

  • 定海藩のお側用人、神原うぬめはその手段を選ばぬ冷徹さで、忠兵衛の周りの人々、援助人らの存在から隔離しようと、忠兵衛を呼び出し、それらの人々の信用できなくなるであろう情報を入れ知恵する。
    悩む忠兵衛だったが、元火消しの統領の孫娘が寺社奉行で捕まった事件の捜査をするうちに、元の忠兵衛に。
    これも感動的な3巻目。

  • 故郷の国を出て江戸へ上った忠兵衛は、危機をなんとか乗り切ったが、与茂平は傷を負い、忠兵衛はその身をひきとることにした。そんな忠兵衛の元へ訪れた使者は……。なぜこのシリーズが面白いかというと、忠兵衛の底が誰にもわからないことだと思います。先が見えない面白さが待っている。これからも先が楽しみです。今回はかなりコージーミステリぽかった。

  • 与茂平の1人語りがたまらなく良い。普段は何処か抜けているが真ん中にはぶっとい芯がある。町人なりの粋。たまらないな。

  • 返り忠兵衛江戸見聞シリーズ、3作目。

    神原采女正からの横槍により、誰を信じるべきか心に葛藤を生じた忠兵衛。そんな中、他藩の揉め事に巻き込まれる。

    忠兵衛の真っ直ぐな性分に、ちょっと過ぎる部分もあるかなぁと苛立ちを覚えないでもない。でも、そうでないと忠兵衛でなくなってしまうのかも。結果、上手く騒動も収まるし、何より与茂平が変わらず忠兵衛のもとに付くことになってめでたし、めでたし。不器用な忠兵衛を周りがあれこれと手を差し伸べてサポートするのが読んでいてほっこりする。

  • 148

  • 第三弾
    神原の策で味方と思っていた「御前」と浅井蔵人
    当然二人の女性とも疎遠に
    迷いを吹っ切るため山形藩の愚かな主君の企みに関する事件を探り、その過程で、成長を

  • んー。かっこいいなー。
    続き、もう少し読んでみたいと思います。

  • L 3 返り忠兵衛江戸見聞
    忠兵衛の苦悩もわかるんだけど、周りの忠兵衛への心配もわかるんだけど、最終的にすっきりとは言えず?与茂平だけは純粋で変わらずイイやつ。名実ともに?忠兵衛の下男になったよ。
    なんだか2が大立ち回りだったせいか物足りず。

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著者プロフィール

1961年、宮城県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。学生時代は映画サークルでシナリオ作成に熱中、二十数年のサラリーマン生活を経験した後、2011年『返り忠兵衛 江戸見聞 春嵐立つ』(双葉社)でデビュー。「半四郎百鬼夜行」シリーズが「この時代小説がすごい!」(宝島社)文庫書き下ろし部門二年連続ランクイン! 新シリーズ「御家人無頼」も好評。確かな筆力と個性的な人物造形で目利き絶賛の時代小説作家。

「2017年 『素浪人半四郎百鬼夜行(拾遺) 追憶の翰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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