おれは一万石(15)-大奥の縁 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575670356

作品紹介・あらすじ

反・松平定信ということで急接近した尾張徳川家一門と将軍付御年寄・滝川。滝川に気に入られた正紀は、彼女の拝領町屋の立て直しを命じられる。これまで以上の利益が出れば、滝川と高岡藩で折半という好条件に張り切る正紀だったが……。好評・書き下ろし時代小説、第15弾!

感想・レビュー・書評

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  • 正紀、高貴な方にもてますね。ツンデレのツンだけな感じもするけど。
    よく考えてみると、強くて仕事のできる男ですね。

  • 定信派と尾張派の水面下闘争と貧乏藩の救済活動が絡み合い、謎解き仕立ての感じになっている。展開にワクワクしながら読むことができ面白い。この先の展開も楽しみ。

  • 2020年12月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ15作目。尾張藩のために大奥の滝川の警護と滝川の拝領屋敷の面倒を見ることになった正紀。いつものように奥方の京や家来、与力の山野辺と協力して、難題にあたる。上首尾で終わって良かった。滝川に気に入られたというのが面白い。次巻の滝川との話が楽しみ。

  • 割と主人公に直積危機が迫らないのでハラハラドキドキ感は少ない。推理小説的な部分が多い作。すっと読めるので悪くはない。
    で、余計なことを考えてしまった。
    幕府全体のパイ(禄)が増えない中で競争をさせる。当然うまいことをやったやつがのし上がり、失敗する者は困窮する。困窮の中から浮かび上がるのは大変困難。全体的には旗本・御家人たちはやる気を失う。正紀たちのやっていることも所詮はコップの中の争い。商人たちが進出するといっても所詮金儲けの世界。文化には貢献することはありその部分ではよいのだが、指導者層にはなれない。というような社会では「明治維新」も必然的なものだったのかもしれない。
    って、時代小説を読んで考えることではないですよね(^^;

  • 大奥とは、えらいとこに手をつけてしまいました

  • 老中松平定信ら、白河派との軋轢から正国は役を辞退。
    幕閣は、大奥をも巻き込む勢力図。
    滝川のお付きで、外出の敬語を頼まれる正紀。
    今回は、拝領邸の問題が起こる。

  • ここまで来て改めて、正紀は、商人探偵剣豪世子だなとの思い。尾張家のはからいで、大奥の有力者滝川とつながりが出来、その拝領屋敷を船問屋として再生するために奔走、一方尾張一門の三宅家が三方相対替するのにあたり不審な背景の洗い出しに奔走。こちらは結果的には苦い思いが残るものだったが。毎回のように繰り広げられる大立ち回りがこの巻は地味だった印象。三方相対替という制度も初めて知り、また、遠洋航路と江戸近海の回船では特色が違い、大水害の時にその差が出たということも初めて知った。大奥の有力者にあう道中、緊張でかちこちになっている正紀に、父正国が「顔がこわばってるぞ。笑え」という無茶振りにくすりとしてしまった。

  • 大奥老女との関わりとはまた似合わない。

  • 第十五弾
    尾張家関係の旗本が屋敷変えに伴う陰謀に巻き込まれるが、選んだ道はすべてを知って相手側に鞍替えすること
    また、これ以外に大奥年寄りの拝領地に暗雲が、定信派と対立する派の暗闘、解決を頼まれた藩の若当主・正紀、懇意の老舗船問屋の次男と共に解決策を
    相も変わらず忖度好きな取り巻きによる策謀、最後はトカゲのしっぽ切り

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著者プロフィール

1951年、東京生まれ。國學院大学文学部卒業。90年、『夜の道行』で第12回小説推理新人賞を受賞し、選考委員から“第二の藤沢周平”と賞賛される。以後、時代小説を中心に活躍中。「入り婿侍」シリーズは、評論家の縄田一男氏から「著者の新たな頂点」と絶賛を受けた近年の代表作。他の主なシリーズに「おれは一万石」「出世侍」など。

「2023年 『新・入り婿侍商い帖 お波津の婿(三)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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