- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575710670
感想・レビュー・書評
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中島らもによるエッセイ・小説。中篇と短篇が合計4篇入っている。
中島らもの作品は初めて読んだが、独特の世界がある。醜くくて強かな現実を強烈に皮肉りながらも、その世界の一部に自らも飲み込まれていくどうしようもない様を描き切る。その表現の味わい深さとユーモアが素晴らしいと思った。
小説なのかエッセイなのかがよく分からなかったが、あとがきでの著者の「現実というものはあまり愉快なものでは無いから、せめて書きもので創る世界は水気のない大笑いの大地にしてやれ、という意図に基づいている」という言葉通りに現実を創り変えたものなのだと理解した。
読んでいて面白く、他者と社会への許容をもてる一冊。
「この本は、つまりラリリながら書かれたものだ。したがって、世界そのものによく似ている。つまり、美しくて醜く、頭の中の痒みのように永遠にそれを掻くことができない。そんなところが、僕は好きなのだ」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人の夢を聞かされてる気分になるところがおおい。私は起きてるらもさんが好き
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あれ?テストの日程間違ってしまっていた、ああこれじゃあ単位が足りなくて卒業できない。という悪夢を年に1回くらい私も見る。卒業してもう十数年も経つのに。
でも、この一点だけで他の文章はよく分からなかったな。 -
中島らもの一冊目。
すごく面白くはなかった。 -
Ⅱ 東住吉のぶっこわし屋が最高です。
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初めて読んだ故中島らもの本。
どこまでが嘘でどこまでが本当か分からない。
ラリりながら書いたらしく、読んでいるとこちらまで頭がゆるくなっていき、気付いたらハマってしまいました。
人がラリって書いた文章って面白い。
貸してくれた父に感謝。 -
家は焼けても柱は残る。○○の鉄骨住宅
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これを読むとらもさんの虜になってしまう。
脈絡がなく、虚でも実でもなく、曖昧で、とらえどころが無い。
酩酊していて、足元は覚束ない様子だし、ラリっているので
たまに何をいってるかよく聞き取れない。
けれど、そんな中で、そんな様子でも、彼は物事の本質みたいなものを
ちゃあんとわかっている気がするのだ。
だから人は彼に魅かれ、彼を愛してしまうんじゃないか。
そんな気がして仕方が無いのだ。 -
混沌。その言葉が似合う本。嘘か本当か なんだかわからないようなリアルストーリー。