願いをかなえる呪文 (ザ・ランド・オブ・ストーリーズ)

  • 平凡社
3.97
  • (20)
  • (22)
  • (14)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 433
感想 : 31
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582315110

作品紹介・あらすじ

『glee/グリー』のクリス・コルファーが贈る全米ベストセラーの冒険ファンタジーシリーズ、
ついに刊行開始!!
 ある日、双子のアレックスとコナーは、12歳の誕生日におばあちゃんにもらった絵本、『ランド・オブ・ストーリーズ』の中に吸い込まれてしまう。そこはおとぎ話の「いつまでも幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし」の後の世界だった。
双子は元の世界に戻るため、「願いをかなえる呪文」を探す冒険に出る――。
     こんなお話なら、僕も訳したかった!
     うちの子にも読ませたい!
               山形浩生(翻訳家)
  【主な登場人物】
   アレックス……主人公。本が大好き。勉強ができ、先生のお気に入り。コナーの双子の妹。
   コナー……主人公。授業中は居眠りばかりでふざけるのが大好き。アレックスの双子の兄。
   お父さん……アレックスとコナーの父親。書店を経営していた。自動車事故で亡くなってしまう。
   お母さん……アレックスとコナーの母親。看護師。お父さんが亡くなってから毎日くたくたになるまで働いている。
   おばあちゃん……お父さん方のおばあちゃん。とても忙しいらしく、1年に数回しか会えない。
   
   フロッギー……カエル男。「願いをかなえる呪文」のことが書かれた日記帳を双子に手渡す。
   ゴルディロックス……『三びきのくま』の女の子。美しい女性に成長したが、お尋ね者になっている。
   ジャック……『ジャックと豆の木』のジャック。ハンサムだが、心ここにあらず。どうやら恋人が去ったことが原因らしい。
   白雪姫……『白雪姫』の白雪姫。〈ノーザン王国〉を治める。
   眠れる美女……『眠れる森の美女』の美女。〈眠れる王国〉を治める。
   シンデレラ……『シンデレラ』のシンデレラ。〈チャーミング王国〉の王妃。現在、妊娠中。
   赤ずきん……『赤ずきん』の赤ずきん。〈赤ずきん王国〉の若き女王。ジャックに熱烈な片思いをしている。
   大きな悪いオオカミ団……赤ずきんをおそったオオカミの息子が率いる。親のかたきである赤ずきんに復讐を誓う。
    ***
   悪の女王……白雪姫の継母。地下牢に閉じ込められていたが、逃亡。
【著者について】
 クリス・コルファー
   1990年5月27日生まれ。アメリカ合衆国出身の俳優、歌手、脚本家、作家。テレビドラマ『glee/グリー』のカート・ハメル役で知られ、同役での演技により、2011年第68回ゴールデン・グロブ賞最優秀助演男優賞を受賞。同年、『TIME』誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれた。2012年に発表した「The Land of Stories」がベストセラーに。2017年同作の映画化が決定し、監督・脚本を務めることが発表された。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とっても楽しい時間だった。
    自分でも驚くぐらい『ザ・ランド・オブ・ストーリーズ』の世界に夢中になった。
    読みながらどんどん子どもに還っていく、不思議な感覚、まるで魔法にかかったみたい……

    子どもに戻ったわたしは、うっそうとした森の色のようなハードカバーの本を胸に抱えウキウキしてる。
    初めての外国の物語。表紙のおしゃれなフォントの英語のタイトルにうっとりし、ファンタジックな絵を何度も何度も眺める。
    (魔法の世界の宝物を見つけた気分だわ……)
    実はさっきまで、わたしはプンプンしてたんだ。
    先生って何だかイヤだなって。
    だって先生の授業って、わたしたちに教訓を学ばせるためにおとぎ話をつかってる感じがするんだもん。
    それもおとぎ話の役目なのかもしれないけどさ、でもおとぎ話の一番大切なものって、そんなものじゃないと思うの。
    うーん、なんて言っていいのかわからないけど。

    そんなことを、お友だちの本が大好きなマリちゃんに言ったんだ。そしたらね、マリちゃんがこの本を貸してくれたんだ。
    マリちゃんは、その時、わたしにこっそり教えてくれたの。
    その答えはこの本のなかにあるかもねって。きっと最高のお友だちが待ってるよって。
    お友だちって誰なんだろ。どんな物語なんだろ。すごくドキドキしてきちゃった。はやくお家に帰って読みたいよ。

    マリモさん、勝手にお名前を使わせていただきました、ごめんなさーい。
    マリモさんのレビューのおかげで、素敵な本に出会えました。ありがとうございました。
    赤ずきん、おバカだし自分勝手だけど、なんか不器用な可愛さがあって好き。フロッギーといいコンビになりそう。赤ずきんのスピンオフも読もう、というか全巻読んでみる。

    魔法にかかったわたしが見つけた素敵な言葉たち☆彡
    『僕たちは今、人生の一番つらい章の中に生きているんだよ。でも物語にはいつでも、明るい未来が待っているものなのさ!』

    「なぜいつもそんなことを聞くの?誰かが誰かを助けるのに、理由はいらないでしょう?」

    「勇気を出して、二人とも。勇気とは、誰にも決して取りあげることができないものなのよ」

    「いつか、こんな悲しみが消え去ってくれる日がくるのかしら?」
    「残念ながら、悲しみとは一生消えてくれぬものです……ですが、時が楽にしてくれますとも」

    そして……
    わたしにとって、おとぎ話の一番大切なものって、この言葉なんじゃないかなって思ったんだ。
    「こんなことをいわれても意味がわからないかもしれないけれど、いつも傍にいてくれてありがとう」

    • 地球っこさん
      マリモさん

      お母さんに恋人ですかー
      その事についてどう感じるかは、やっぱりお国がらかもしれませんね(*^^*)
      子どもたちがそのことについ...
      マリモさん

      お母さんに恋人ですかー
      その事についてどう感じるかは、やっぱりお国がらかもしれませんね(*^^*)
      子どもたちがそのことについてどう思っているかも早く知りたいです。
      早く届かないかなぁ~
      そういえば、お母さんお仕事きつそうでしたよね。 
      お母さんはお父さんと死別なので、当てはまるのかは分かりませんが、たしかアメリカとかイギリスってシングルマザー率が1,2位となるくらい高かったような。
      でもシングルマザーに優しい国はやっぱり北欧の国なんですよね。
      シングルマザーに優しくない国では、子どもが健やかに育つことだけでなく、生きていくことが大変ですもんね。
      なんか、横道にそれちゃいました

      ダレンシャンシリーズもタイトルだけは知ってるのですが、ダークファンタジーなのですね。チェック!

      あー、「ホテルデルーナ」は、悲しかったですね。別れを前提としているとはいえ、愛しあってるのですからね。けっこう女性の方が切り替え早いような 笑
      まあ、これも観る年代、恋愛経験などによって、感じかたは変わるのでしょうね。
      いやぁ、でも私はこの脚本家さんと相性悪いのかも 笑

      「トッケビ」は、トッケビが永遠の命と若さでずっと、女の子が生まれ変わってくるのを一人待ってるのですが、ハッピーエンドなんですよ。
      妄想好きのおばちゃまの私は断然こっち派です 笑
      2022/06/19
    • マリモさん
      地球っこさん
      確かに、実利面からシングルマザーは厳しいですよね。アメリカは離婚も再婚も社会的に寛容で、でも経済的な支援は不足してるのかもしれ...
      地球っこさん
      確かに、実利面からシングルマザーは厳しいですよね。アメリカは離婚も再婚も社会的に寛容で、でも経済的な支援は不足してるのかもしれません。
      私も、現実世界では。シングルマザーは(死別でも離別でも)恋愛すまじ!とは全く思ってないのですよ。
      じゃあなんだろうこのモヤモヤは?ということで、トッケビの部分を読んで気づいたのですが、この話のお父さんとお母さんも、特別な出会いと再会のエピソードがありますよね。そういう強い結びつきがある二人なので、他の人に入ってほしくないというか、私の個人的な「一途でいてほしい願望」が出てしまったのだなと思いました笑 
      やっぱりハッピーエンドがいいですよね!私も同じです!トッケビ、いつか観たいと思っています(о´∀`о)
      2022/06/19
    • 地球っこさん
      マリモさん

      たしかにね。
      お父さんとお母さんのエピソードってロマンチックなはずですよね。「一途願望」妄想仲間としてもよくわかります(’-’...
      マリモさん

      たしかにね。
      お父さんとお母さんのエピソードってロマンチックなはずですよね。「一途願望」妄想仲間としてもよくわかります(’-’*)♪
      お父さんとお母さんのエピソードも読みたいのですが、こうなったらもう読めないかな 笑
      お、トッケビ、ぜひ♡
      2022/06/19
  • ファンタジー系の本と言ったらこれと言うくらい大好きな本です!!最初読み始めたのは小学5年生だったので年齢関係なく楽しめると思います

    登場人物の幅が広くておとぎ話が好きな人は特に「これこれ知ってる!」とテンション上がるに間違いない!''めでたしめでたし,,だけでは終わらなかったあの凶悪人物の過去などおとぎ話の中では無かったお話が沢山明かされて読む手が止まらないです

    色んな大冒険で読み終わった時にいやー色んなことしたなと、まるで主人公の気持ちになりました笑

  • 初めて「本って楽しい!」と思えた一冊

  • gleeのカートがこんな素晴らしい作家になるとは、ますますクリスのファンになってしまう。

    彼のインタビューにアレックスとコナーはどちらも自分自身だと言っていたけれど、それもなんとなくわかる気がする。

    かつておとぎ話に夢中になったわたしたちは、いつしか彼女たちを忘れてしまったけれど、彼女たちにだってその後の人生がある。
    クリスはそれをこんな素敵な形で物語にしてくれたんだなー。

    ものすごく可愛くてハッピーで、世界中の子どもたちに読んでほしいと思える作品。

    自分用に全巻揃えるのはもちろんのこと、友人の娘用にも揃えてあげたいなぁ。

  • 子供から大人まで楽しめるファンタジー!
    文章も堅苦しくなく、サクッと読めて面白かった。
    2章を読むのがすごく楽しみ。
    アレックスの口調や性格がハーマイオニーみたい(笑)
    おとぎ話が好きな人なら絶対楽しめると思います(*´꒳`*)

  • 面白かった!
    有名なおとぎ話のその後?
    白雪姫に毒を盛った継母が何故そうなったか、
    悲しい運命が明かされたり、
    赤ずきんに父を殺され復讐を誓う狼が出てきたり、
    なにからなにまで、楽しかった。
    ラストも良かった。清々しい。

  • さて、これから、コナーとアレックスは、どうなるのか楽しみですね!

  • (毎月一回の予定です)

    お待ちかね!
    ガーナのブックレビューです。
    毎回、ええっ?
    それっ?
    という本が紹介されるのが楽しいです。

    ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

    ガーナのおすすめ本商会(11)

     今回紹介する本は「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」です。 

    著者は、クリス・コルファーさん。訳は、田内志文さんです。

    この本を紹介しようと思ったのは昨年のことになります。昨年、お父さんのおすすめで読み、最初もらった時は表紙の絵を見て、読みにくそうな雰囲気だなあと思ったのですが、読みはじめてみると面白く、ページをめくる手が止まらないくらいでした。

     すぐに紹介しようと思ったのですが、調べるとこの物語は全6巻あり、その時はまだ6巻目が翻訳されていなかったので、せっかくなら翻訳されて全巻読み終わってからにしようと思い、ずっとあたためていました。

    ようやく最近、全6巻、読み終えたので、よし!このタイミングだと、自信を持って今回ご紹介します。

     できれば全6巻のおすすめ部分をすべて入れて盛りだくさんにすれば、このレビューを読んでくれている皆さんにもおすすめ度の高さが伝わるかなあと思ったのですが……そうすると説明することが多すぎて、頭がこんがらがってしまうほどたくさんな内容になってしまうため、今回は1巻分くらいの内容だけをご紹介したいと思います。

    まずは1巻目を読んで面白かったら、ぜひ全6巻、読んでもらえたらうれしいなあと思います。

     この本は、双子のアレックスとコナーが12歳の誕生日に、おばあちゃんからもらった絵本「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」の中に吸い込まれてしまうというお話です。そこには、皆さんも知っている有名なおとぎ話の登場人物が何人も出てきます。よくおとぎ話のラストに出てくる“いつまでも幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし”の、その後の世界をテーマにしているのがこの本で、自分が今まで思っていたおとぎ話に出てくる人々の違う面を見ることができるわけです。

    1巻目では主人公の双子が、元の世界に戻るために「願いを叶える呪文」を探す冒険に出る、という話になります。

     ちなみにこの本は、ハリーポッターのようにとても分厚くボリュームもあるので読みきれるかなぁと心配だったのですが、読んでいくうちにどんどん引きこまれ、すぐに読み終わってしまいました。

     私がこの本で特に好きなところがいくつかあります。

     まずは最初の場面、その本をおばあちゃんからもらう時です。大事な場面ですがおばあちゃんの人柄や言葉がとても謎めいていて、双子を本の中の世界にわざと導いているな……と思わせてくれるあたりです。とても引き込まれました。

     あとは、この本の最大の魅力、めでたしめでたしの後の童話の主人公たちに会えるというところです。自分が思っていたシンデレラや、白雪姫、赤ずきん、人魚姫など、思い描いたものとは少し違う(かなり違う)登場人物たちもいます。その登場人物たちの素顔を知ることができるようで、とても良かったです。

     これは、おすすめしたい楽しみ方なのですが、読み終わった後に、それぞれのもとの民話を読むと、まるで自分の親戚がその話に出てきているような感じがして、最初に読んだときの印象とは違うあたりが面白いのでぜひ試してみてください。

     私が好きな登場人物は、1巻から6巻まで全部に出てくる、わがままで、プライドの高い、あかずきん王国の女王「あかずきん」です。

    特に2巻の中でのエピソードはお気に入りです。あかずきんが大事にしているバスケットや、ドレスをひょんなことから、気球を作る材料に使われてしまう場面です。あかずきんが一人芝居のように、パニックになってつっこみやボケを繰り返すあたりは、声を出して笑ってしまうほどでした。

     読む人によって、きっとお気に入りの民話の主人公が見つかると思います。

     これとは関係ない話なのですが、最近朝日小学生新聞が、リニューアルし、以前まで掲載されていた、柏葉幸子さんの連載「魔女の産屋」が終わってしまいました。とても面白くて大好きだったのでショックです。新しい連載はどうも私には合わないようで最近は読んでいません。リニューアルと同時に、新聞自体の対象年齢が、小学校低学年くらいになった気がして、中学生新聞に変えようか迷っています。ただ連載マンガの「戦国野菜」というのが、なかなかシュールでつい読んじゃいます。いろいろな野菜が武将という設定で、くだらない心理戦が笑えます。

     本や新聞があるとついつい読んでしまいます。理由は文字が並んでいると気になってしまうからです。文字を追っているうちに気持ちが落ち着いてきます。新聞でも最近は新型コロナウィルスの話ばかりですが、日本全国の小学生たちや世界の子どもたちのいまを知ることができて「みんな大変だなあ」と思ったりします。とはいえ正直、本気で怖さを感じるほどではないのですが…。

    たぶん目に見えないからピンとこないのかもしれないです。

     休校もゴールデンウィークまでいまのところ続くようです。家での生活は思っていた以上にへんな心の疲れがあるんだなあと感じています。ぴえんです。

     休校なのにやることがたくさんありすぎて一人学校をやりつつ、宿題もあるのでこの連載もすごく遅れてしまったガーナでした。

    2020/04/23

  • 2022/6/14〜6/15
    なかなか世界に入り込めなかった。今はタイミングじゃなかったのかなぁ。

  • 自分の知ってる本の話が出てきてびっくりした。
    自分も本の中に入ってみたいです。

全31件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

俳優、歌手、脚本家、作家

「2023年 『魔女書ものがたり 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

クリス・コルファーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×