- Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582767599
作品紹介・あらすじ
体をください…。現代アートで甦る澁澤龍彦。
感想・レビュー・書評
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北の方が狐の子を産んでしまい、夫の左少将は姦通を疑うが、実は……という展開。物語自体は短いながら面白く読めたが、多すぎる挿絵が頻繁に物語を追う行為を中断してしまうので、少々いらついた。せめて文章がちょうどよく切れた後に入れてほしかった。
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うんまぁ、
J・ロラン『マンドラゴール』をジャパニーズな物へ換骨奪胎し、他朝鮮の伝承とかも入れてアレしたやつ。
こんなもんで良いと思ふ。 -
澁澤龍彦さんの小説集『ねむり姫』の白眉、『狐媚記』が鴻池朋子さんの挿絵で読めます。この鴻池朋子さんの挿絵がまた、お気に入りなのです。会田誠さんや山口晃さんの時とはまた風味の違う、新たな幻想世界に釘付けですね。狐と子どもが一体化したような、どこかエロティックな48ページの見開きの絵は特にお気に入り。
他にも、[あとがきにかえて]で収録されていた澁澤さんのエッセイが「存在の不安と分離」についての文章だったのも、一見本作に脈絡がないようで、しかし本文や挿絵に共鳴している部分もあり、センスありまくりなのでした。 -
左少将の北の方が産んだ子は狐だった。姦通を疑う左少将は妻を遠ざけ、狐の子は殺される。しかしそれかあ北の方は狐の子(雌)のさまざまな幻覚に悩まされる。実は左少将はそれ以前から狐玉や管狐をコレクションしており、姦通どころか狐の子が生まれたのはこの少将の狐玉が原因。やがてそれ以前に生まれた二人の第一子・星丸がどんどん邪悪に成長し…。
物語自体は『ねむり姫』に収録されていたものなので既読。澁澤さんらしい、古典にありそうな題材でありながらオリジナルの理不尽展開をするところがいい。ただ鴻池朋子さんのイラストはそれほど好みではないため、それほど全体として特別感はなかった。あくまで好みの問題。あとがき代わりに収録されている澁澤さんのエッセイが私の好きな「愛慕の説」のやつで、それは嬉しかった。
※収録
狐媚記/存在の不安(澁澤龍彦)/神を呼びこむシャ-マン(三潴末雄)/澁澤龍彦航海記(高丘卓) -
評価するものでなく、澁澤龍彦を楽しめばいいんです。
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作家買いしたものの絵に惹かれるものがなく。
イメージを膨らませるなら文だけというのが最適で、例えストーリーと全く関係ない絵でも絵が入ることでそっちにイメージが流れてしまう。文から得られるイメージと喧嘩する。
薄ちっさい本だけどカラーだし澁澤だしちょっとボッてもいいよね!という出版社の声が(