図解 戦国の城がいちばんよくわかる本

著者 :
  • ベストセラーズ
3.28
  • (3)
  • (5)
  • (5)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 111
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584137031

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 土の城が多い事実。
    けっこう最近の研究の反映をカジュアルに書いていておもしろい。
    今まで持つお城のイメージが変わるし公園になっている跡地の状況を見て過去を想像したい。

  • 戦国時代の「城」は天守などがある居城用より、戦闘用の土が多いらしい。
    城の造りや用途、戦略が解説されている。
    琉球のグスク、アイヌのチャシについても少しふれている。

    いわゆる天守閣がある「城」というものは戦国時代でも最後の方に登場したという認識はあった。
    ではその前の時代はどうだったのかというと、あまり意識していなかったように思う。
    城や城址公園などはいくつか行ったことがある。
    しかし説明板等を読んでもあまり頭に入ってはこなかった。
    改めてこういった詳しい解説をみると、以前行った場所などにもう一度行きたくなる。
    切通しなどが好きなので、堀切と空堀には萌えた。
    また、今年の大河「真田丸」の丸がどういったものなのかもわかりやすかった。
    図解も多いので、実際がどいういうものだったのか想像しやすい。

    他になるほどな、と思ったのは
    ・戦国時代の築城は、地形をうまく使って役に立つものを大急ぎで作るのが基本。
    ・戦が終わったら棄てるものがほとんど。
    ・人数や立地条件が違うから、ひとつとして同じ城がない。
    ・土塁や堀切など、簡素だが数が多くあるので攻めるのが面倒くさい。
    ・専門用語では織田・豊臣を「織豊」という。(PC変換一発で出た!)
    ・城跡の奥はずいぶん切り立った崖なのだなと思っていたら「切岸(壁)」というものだったらしい。
    ・「付け入る隙」という言葉があるが、付け入りという戦法があった。
    ・丘城は山城とはまた違った役割と造りになっている。ビギナーには散策しやすい。

    外堀を埋める、横槍を入れる、乱杭歯など、今でも使う言葉のルーツもたくさんあるのだなと思った。
    地名として残っている場所もあるらしいので、今度からは城のどの部分だったか想像しながら街歩きをしてみるのもいいかもしれない。
    今度はこの本を参考に山城ハイキングにでも行ってみたいものである。
    この本が入門編とするならば、次回は初級編として縄張り図がたくさん入ったガイド本を期待したい。

  • 城は建築物として見るか、物語の舞台として見るかの2つの視点があるのだが、自分は後者かなという事をあらためて思った。だからマニアックな構造にはあまり興味はなく、遺構から歴史の息吹をどれだけ感じられるか否かが問題かな。

  • うむ、石垣ばかりに目がいってたけど、土の城も良いね、わかりやすい

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で中世軍事考証を担当。大河ドラマ「真田丸」でも戦国軍事考証を務めた、ちょっとマッドな歴史研究家。単著に『東国武将たちの戦国史』(河出書房新社2015)、『土の城指南』(学研パブリッシング2014)、『「城取り」の軍事学』(同2013)、『戦国の軍隊』(同2012)など、共著に『図解 戦国の城がいちばんよくわかる本』(KKベストセラーズ2016)、『北条太平記』(桜雲社2016)、『神奈川中世城郭図鑑』(戒光祥出版2015)ほか、専門の論考や調査報告書、雑誌記事など多数。

「2022年 『オレたちの鎌倉殿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西股総生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×