明治の一発屋芸人たち: 珍芸四天王と民衆世界

著者 :
  • 勉誠社(勉誠出版)
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784585270584

作品紹介・あらすじ

「ステテコ」の円遊、「ヘラヘラ」の万橘、「ラッパ」の円太郎、「テケレツ」の談志。
全国的な熱狂を引き起こしたにもかかわらず、歴史の狭間に消えた「珍芸四天王」たちの実像に迫る!

死者十万人・罹患者十六万人という未曽有のコレラ大流行に見舞われていた明治十年代、四人の落語家により披露された一風変わった芸が民衆の心を鷲づかみにした―。「ステテコ」の円遊、「ヘラヘラ」の万橘、「ラッパ」の円太郎、「テケレツ」の談志。のちに「珍芸四天王」と称された彼らの芸は全国的な熱狂を引き起こしたものの、落語界の黒歴史とされたのか、その芸の実際の内容や誕生過程、流行過程については、謎のヴェールに包まれている。
なぜこのような時期に一発屋芸人とも言える彼らが人気を博すこととなったのか。新聞・雑誌・錦絵等、諸種の同時代メディアに目を向け、都市の民衆の視点、さらには民衆の織り成す路上文化や生活世界の地点から明治前期の民衆世界を炙り出す刺激的な一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 詳細に調べ尽くされている感。最後に紹介されている芸(?)、それを持ってくる?!と思った。

  • 言わずと知れた
    明治に人気を博した
    当時の人気芸人たちへの
    考察である
    そう まさに「考察」ですね

    もし、当人たちが
    ご自分の「芸」のことが
    このように書かれて
    それを読んだとしたら
    「てゃんでぃ」 とか
    「なにをっ」 とか
    「へん ちゃんちゃら をかしい」 とか
    おっしゃったでしょう

    研究論文としては
    ほんとうに微に入り際に渡り
    というところでしょうが
    「芸」の面白さ
    ということでは
    いま一つ いや ほぼ
    伝わってこないことが
    とても残念

    「寄席」は好きで
    よく出かけるのですが
    時々
    苦虫をかみつぶしたような顔で
    なにがそんなに面白くないのか
    ほとんど 笑わない
    と言った方が
    おってですが
    そんな人のことを
    思い浮べてしまいました

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著者プロフィール

1955年、鹿児島県生まれ。九州大学文学部卒業、出版文化・大衆文化研究。日本出版学会、日本マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会、日本ポピュラー音楽学会会員。著書に『「リンゴの唄」の真実――戦後初めての流行歌を追う』(青弓社)、『オッペケペー節と明治』(文藝春秋)、『流行歌の誕生――「カチューシャの唄」とその時代』(吉川弘文館)、『怪盗ジゴマと活動写真の時代』(新潮社)など。

「2019年 『歌う大衆と関東大震災』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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