([お]14-1)おかあさんの木 (ポプラ文庫 お 14-1)

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  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591145135

感想・レビュー・書評

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  • 3年教科書掲載本

    中学年でも十分読める字の大きさ、お話の長さ。

    息子を兵隊に取られる母親、卒業式のために疎開先から戻った日に東京大空襲で命を落とした子どもたち、上野動物園のゾウ、被爆した際のやけどが元でいじめられたり結婚を断られたりした女性、シベリアに抑留された兵隊さん、太平洋の島で玉砕した部隊、入隊検査でわめいたために、兵隊に行くよりもむごいめにあわされた男性、戦争遊びをする子どもから、ピストルのおもちゃを買おうとする老人。

    戦争を知らない世代に読みつがれてほしい。

  • 大昔私が小5の頃の教科書に掲載されていた本。最近映画化するというので買いました。小5の私と今の私。泣くところはほぼ、同じでした。でも、涙の意味がただ可哀想ではなく、深く重いとても、痛い言葉では表現尽くせない、喪失感からの涙でした。今この時代に生きて普通に子育てができる、もしかしたら、最大の幸せなのかもしれません。

  • 戦争民話として国語の教科書に掲載されていた名作。
    自分は記憶になかったが。

    戦役についた七人の息子たちを木に見立てて、七本の木を植えた母親の「おかあさんの木」

    疎開先から帰還した直後に東京大空襲に遭った子どもたちの「火のなかの声」

    戦争のために毒殺や餓死させられた動物園の動物たち「ぞうとにんげん」

    原爆投下に遭って、家族を失い被爆者として差別された少女の懊悩「広島のきず」

    シベリア抑留兵たちが国境をこえてくる鶴に飛来に悲しみをにじませた「つる」

    沖縄で集団自決や特攻を迫られた軍人たち「父たちがねむる島」

    召集を拒んで暴行を受け、戦後になっても謂われなき中傷によって人生を追い詰められた「あほうの六太の話」

    ベトナム戦争の頃、戦争ごっこにいそしむ子どもたちから戦争おもちゃを買取る運動をはじめた「おもちゃ買いのじいやん」

    戦時中、紙漉で細々と生計を立てた母親と鼠のユーモラスな協同を描いた「山のかあさんと16ぴきのねずみ」


    子どもたちに読ませたい、大人になっても読み返したい。

  • 戦争のために七人の息子が次々と兵隊にとられ、そのたびにキリの木を植えて、無事を祈るおかあさん。他に「火のなかの声」など8編を収録。

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