- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591149461
作品紹介・あらすじ
ふくれあがった「自己愛」が暴走し、やがてモンスターに……。
現代社会では、誰もが自己愛にとりつかれる危険性がある!
自分の欲望をコントロールできずにトラブルを起こす人が増えている。拒否する相手を追い回すストーカー、店員に土下座を強要するクレーマー、医師や看護師に暴力を振るうモンスターペイシェント……その根底には「自分は特別な存在」という自己愛が潜んでいる。
三鷹ストーカー殺人事件、スマイリーキクチ中傷被害事件、PC遠隔操作事件、STAP細胞騒動など、広く知られた事件やトラブルを通して、自己愛がふくれあがって暴走する仕組みを、気鋭の精神科医が解き明かす!
感想・レビュー・書評
-
現在医療的な支援を利用している身として非常に身につまされる話が実例として出ていて、自身を振り返る良い機会になりました。
印象に特に残った言葉としては、、
ウィンストン・チャーチルの言葉がありました。
「憎しみと復讐は、最も高価であり、そのうえ無益で、自己破滅に導く贅沢だ」
「若いうちに成功できなかったとしても、人生を落胆することはない。絶えず勤勉に努力をつづけ、成功を信じ、断固としてやり続けよう。失われた時を取り戻すための、それが唯一の方法だ。」
そして、
「幸福こそ最大の復讐」
その言葉を胸にもう一度気を引き締め直します。
今の自分にとってもう一度顔を上げるために必要だった本になりました。
内容も読みやすくわかりやすいのも良かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さまざまなケースから人が自己愛モンスターと化していく過程が精神科医からの視点で考察してくれており興味深い。SNS依存社会で多くの人が「見栄」をはろうとする(もしくは見栄をはりたくなる)現代において一読の価値はある。
-
丁寧に説明されていた
-
自己愛モンスターにならない為の対処や、対策などが書いてあると思い読んでみたが、期待外れだった。
国内のニュースで話題になった殺人犯たちを取り上げ、これはこういう心理で、つまり自己愛が強すぎるから〜という論調でずっと進む。
自分や周りに自己愛が強い人がいる場合の対処などは無く、ただの犯罪の批評?解説?本。
1982年生まれの人の犯罪が多いとあったのが唯一ためになった情報。私も同じ1982年生まれなんで… -
自己愛に振り回されないためには、自分は特別なものと思い込まないこと、実力をつけること、自分の今の姿を受容すること(作者はあきらめと言っている)。
-
〈他人を攻撃する自己愛モンスター〉
〈正義を振りかざす自己愛モンスター〉
〈特別な存在になりたい自己愛モンスター〉
〈世間に認められたい自己愛モンスター〉
少子化が進み、子供たちは家庭で過保護に育てられるようになった。うるさい親たちのクレームを回避するため学校の姿勢も変わり、子供が「身の程を知る」機会が減っている。矯正する機会のないまま自己愛が肥大化し続ける。
中高年になっても美しさを維持する「美魔女」は、肥大化した自己愛の象徴と言えるかもしれない…等々、毒舌な筆致だけど頷ける内容が多い。
「客観的なまなざしが自己愛に歯止めをかける」という。確かに、自分を客観視できない人は増えている。
SNSに依存しているという「病識」を持つことが不可欠だというのも納得。自分を認めるのはまず自分自身でなければ、人としての基盤が脆いまま。知らない他者からのフォロー数や"いいね"で承認欲求を満たそうとする人々は哀れだなと改めて感じる。 -
心理
-
2018 12/26
-
自己愛モンスター。片田珠美先生の著書。肥大化した過剰自己愛を持つ自己愛モンスター、自己愛性人格障害についてわかりやすく解説している良書。自己肯定感は大切だけれど、謙虚さを忘れて傲慢になって自己愛過剰になってしまうと、最終的には自己愛モンスター、自己愛性人格障害となって周囲に多大な迷惑をかける。誰でも自己愛モンスター、自己愛性人格障害になる危険がある。空想好きで見栄っ張りなところがある私も気を付けないと。