あずかりやさん 彼女の青い鳥 (ポプラ文庫 お 15-3)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591162668

作品紹介・あらすじ

一日百円で何でも預かります。東京の下町でひっそりと営業する「あずかりや」。13年前に封筒を預けた老女の真実、鳴かず飛ばずの中年作家はなぜか渾身の一作を預けようとし、
半年分の料金を払って手紙を預けた少女と店主が交わした約束とは……。ベストセラー待
望の第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 1日100円でなんでもあずかり、期限を過ぎても受け取りに来なければ、店が引き取る。
    明日町こんぺいとう商店街のあずかりやにまつわる、連作短編集。

    シリーズ第3作。

    誠実で、相手を否定せず、受け入れる、盲目の店主。
    静かなたたずまいと応対ぶりが、心地よい。

    お客が問題を抱えていても、最終的にはハートウォーミング。

    毎回視点のモノと舞台が変わるのも、ワンパターンでなくてよかった。

  • あずかりやさん第3弾。読むたびに違った味わいがあり、心温まるお話。語り手が何かを想像しながら読むのが楽しい。そして意外な展開が面白い。

  • 今回も色々なお客さんがいて、スラスラ読んでしまいました。

  • 安定の大山淳子さんのあずかりやさん。
    読むたびに、ほんわか温かくも切ない気持ちになります。
    時折出てくるちょっとしたユーモア。例えば、
    小皿にふた切れの羊羮。それを相沢さんは黒文字をさしてうまそうに食べる。皿に載っている時は大きく見えた羊羮が、相沢さんのおちょぼ口につるりと消える。羊羮は空中移動中に縮まる習性があるのかもしれない。
    こういうの、良く思い付くねぇ(笑)。

  • 商店街にある小さな店。なんでも、1日100円でなんでも預かってくれるお店なんだとか。今日も誰かが店を訪れて、人生の一部を預けていく。


     1つ1つの話で目線が変わっており、読んでいて楽しい一冊でした。また、家族もおらず、おまけに目も見えない店主ですが、その誠実さや人の良さに心を惹かれました。
     とても感動!とか、すごく泣ける!というような内容ではないのですが、読んでいて心が洗われていくような感じがしました。ほんわかと、包み込んでくれる本です。

  • あずかりやさんの生き方、みんなが自分の人生を追及する生き方をしたら世の中平和になるかもって本当にそう思う。
    だから皆んなあずかりやさんの事が好きなんだよね。

  • あずかりやさんには本当に様々な理由で物を預けに来る人達が来ますね
    そしてそれを静かに淡々と 
    でも丁寧に預かってくれる店主がいるからお客さんは救われるんですね

  • 暖かく優しい店主。もし一日、店主が色々な風景を見ることができたとしたら、店主はどんな気持ちになるのだろう…なんて、読み終えると毎回思ってしまう。
    ちなみに私が1日百円で預けたいものは、まだ見つかっていない(笑)。

  • 認知症になりかけの老女の話、落ち目の作家の話など今回もじんわりと気持ちのあったかくなる物語の数々。ただ桜原さんは、ちょっと厄介。霧島さんの事が好きなんだと思うけど‥‥続編で決着がついてほしいな。それから、やっぱり石鹸さんとお母さんに再登場してほしい。

  • シリーズもののようですが、本作が初読です。
    憂いがあり、切なく、優しく、いとおしく、穏やかな気持ちになる一冊でした。

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著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に『赤い靴』、『通夜女』などがあり、「猫弁」「あずかりやさん」など発行部数が数十万部を超える人気シリーズを持つ。

「2022年 『犬小屋アットホーム!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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