- Amazon.co.jp ・マンガ (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592141358
作品紹介・あらすじ
色褪せない名作を鮮やかな筆致でコミカライズ世界一豪華絢爛な復讐譚ここに誕生!! 2015年11月刊。
感想・レビュー・書評
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「モンテ・クリスト伯」を原作に描かれた漫画。かなりの長編である原作を1巻にまとめた本作は、駆け足気味で話が進む。途中、人物関係がわからなくなって巻頭の人物紹介に戻って確認することもしばしばあった。
この作者の筆力ならもっと巻数を重ねてもきっとよい作品に仕上がったのでは、と思うので1巻にまとめてしまうのはもったいなかったのでは。
華やかな画風に、感情豊かな表現で読んでいてこちらも昂揚しました。原作はたぶん未読なので(微妙に記憶にシーンの断片がひっかかるのですが、少なくとも完読はしていないと思われ)、いずれアレクサンドル・デュマの原作も読んでみたいと思います(日本語訳で)(こうやって読みたい本リストがどんどん増えていく…orz)。
評価は☆3にしましたが、☆4に近い3です。1冊でまとめたのが本当に惜しい。しかし作者の原作への敬意と愛情はとても伝わってきました。詰め込みすぎではある一方、その分凝縮された濃度の高い物語で、よいものを読ませていただいたなと充足を味わっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モンテ・クリスト伯爵 (ジェッツコミックス)
岩窟王ことエドモンダンテスの復讐譚。
原作?は小学生の頃に子供向けの本で読んだ記憶が?悪い奴を騙す復讐劇くらいの印象かな(笑)
あれだけの物量の物語を良くコミックス一冊に纏めたなあ♪と感じます。
前段の、裏切り、別れ、圧倒的、徹底的な絶望から、復讐の鬼となるダンテスの描写は、読んでて引くくらい!
しかし、予想していなかったメルセデスとの再会、それからのダンテスが取り戻す人間らしい葛藤が表情に現れる。
ラストのエデの想いが、復讐に魂を売ったダンテスを人に戻すシーンは鳥肌モノ。
ラストシーンでダンテスが言う
「きわめて大きな不幸を経験した者のみが
きわめて大きな幸福を感じる事ができるのです
生きる事の素晴らしさを知るには
一度は死を思ってみる事が必要なのです
待て、しかしして希望せよ!」
と
文字だけでは感じ得ない、コミカライズという表現方法の素晴らしさを感じます。
子供の時に読んだ時には理解できなかったエデの大人の想い。
今なら原作を群像劇として読めるのかな?原作いってみようかなぁ、メルセデスのその後も気になるし♪ -
これはスゴイ。よく1冊でまとめることができましたね!小説だと7冊くらいあったかと・・。そのため、コマが小さいページもあったりします。
画力の高さも話の構成も素晴らしかったです。
小説だと信仰的な部分が多い印象ですが、コミックはすっきりとしている分、そういう部分はあまりないですが、神父さんの、神が子供をくださったという言葉が際立ちますし、希望というワードも引き立っていました。
最初のほうにエロシーンが2Pほどありますが、それがクリスチャン的にはちょっとなぁ・・と思います。でも、それで幸せだった頃という印象付けがあるのかも・・ですね。 -
原作を読みたいと思っていたが、7巻という大作だったため、評価の良かった本作を読んだ。
一冊にかなりの情報が詰め込まれているという印象ではある。展開が早く、登場人物も多いので人間関係の把握で少し戸惑った。
原作未読のため、原作に忠実かどうかという点は不明。ただ、復讐劇という題材からドロドロした展開を想像してたけど、読後は意外と爽快。悪いことをした人はそれなりの罰を受けるんだという勧善懲悪的な印象が強かった。それが世代を超えて読み続けられる理由かなと思った。
いつかは原作翻訳版も読みたい。 -
普段漫画はあまり登録しないのですがこれは素晴らしかった。絵も綺麗ですが、内容も上手い。
よくあの分量を魅力を削らずに1冊に詰め込めたと思います。元が長いので翻訳版もどれも分量があって読みたいけど時間がない…!という人に自信をもってすすめられます。
登場人物や内容の改変など、詰め込むために必要な部分も綺麗に改変されていて、あとがきを読んでも作品に対する愛を感じます。
本当に好きなんだろうな、と伝わってくる。
個人的にモレル家が好きで、ジュリーとエマニュエル、船乗りシンドバッドのあたりがこのコミカライズで見たい。
リメイクしたい、とクラウドファンディングしてくれたら出資するくらい面白かった。
エデとヴァランティーヌさんはもちろん素晴らしかったです。 -
原作が気になりつつも未読でいたところに、好きな漫画家さん作画のコミックを見つけました。復讐物語ではありますが、「正義」が一人歩きせずに「幸せ」を願うストーリーがとても良かったです。原作もしっかり読みたいです。
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岩波版の全七巻をマンガ一冊にまとめた労力に対して、高く評価したいと思う。
限られた予算やページ数とはいえ、大事なエピソードはかなり網羅されていて、原作の雰囲気を感じさせてくれる。
エデの扱いがやや今どきの女の子になっているが、それも一興だと評価したい。
星一つ減らしたのは、やはり紙面の関係上とはいえ、モンテ・クリスト島の宝を見つけるシーンがあっさりすぎたから…しょうがない気持ちもあるが、もったいない。 -
ありがとう!!!!!!!!(読了直後)
森山絵凪さんはほんとに父性愛と恋愛の融合が上手いですよね、この愛は異端。も最高でした。
巌窟王ことモンテクリスト伯といえば、ディーンフジオカ主演のドラマが衝撃と笑撃を与えてくださったのが記憶に新しいですが、あれはもう正直検事の一人負けという感じで大変モヤっとした覚えがあります。
ディーン様めっちゃ可哀想でしたね。
晩餐会の万歳、居た堪れなかったよね。
高杉くんパートがないとスカッとしなさ過ぎて心が死んでしまう!!!巌窟王しんどい!!!!
と、無教養のためドラマでしか巌窟王のストーリーを知らなかったのですが、本作ではしっかりめに復讐完遂してて、最後には最高に可愛いエデと結ばれてもうハッピージャムジャムって感じで最高でした。
森山絵凪さんの作風相まって非常に尊い、ありがとう。
誰も不当にダンテスを恨むことがなくて最高でした。
メルセデスの息子がごめんねしたのほんと良かったよね!
ドラマだと100回くらいすみれこいつ!ほんといい加減にしろよ!と思ったのですがメルセデスは息子にチクって出て行くのほんと、よかった、よくやった………
何よりもうエデが最高に可愛いので見てほしい、幼く無邪気で気高く妖艶で毅然としたロイヤルプリンセスだった…査問会の登場シーンめっちゃ良かった。
巌窟王、復讐に囚われたおどろおどろしい話の中でも善人はきちんと救済されるから好きです。次は原作の方をきちんと読了させたいです。
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原作は長くてなかなか手が出にくいが、コレは入りやすいと思う。
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2016.04.18 朝活読書サロンにて。
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よい。実は原作は未読なんだけど、このコミカライズ読んだあとで読みたくなった。
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巌窟王は読んだ記憶はあるんだけど内容全く覚えておらず(笑)原作を知らないので(正確には覚えていない)何十年もかけて復讐する話なのね~のし上がり系ヒーローなのね、と。いや、ヒロインはいてるようでいてないようで、やっぱりいるよね。年の差20?30?後者かな?メルセデスと息子の選択はよかったね。人生の新しい船出。森山さんの描く話でヒーローがぶつくさ言うシーン(手書き文字)がなんとも人間臭くていいわ~
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岩波文庫で7巻もある話を漫画1巻に上手いこと削ってまとめ上げている。
巌窟王入門として最適の一冊ではないかと思う。
惜しむらくは駆け足のため人物関係の把握にやや苦労するところ。 -
「モンテ・クリスト伯」のコミカライズ版。
よくぞあの大作を1冊に纏めたものだと、感心しました。
ダンテス主体の視線で、うまく省略し、うまく繋げている。
読みこなしていればこそ、原作の良さを殺がない流れ。
ポイントとなるセリフもきっちりと入れている。
青年誌への意識、多少の時代考証の不足、
人物描写・・・例えば、エデは漆黒の髪に黒い瞳では?
・・・等々、若干の不満はありますが、
構成力と絵の良さがそれを補っています。 -
良くまとめあげた作品です。
絵柄もこれからを期待させる作家だと思います。
「これで悪魔になれる・・・」シビレる台詞です。
伯爵自体超格好がよい。復讐劇の古典らしいのですが。
なにぶん教養が足りず無知でした。
知りたいものです。司祭が所有していた万古普遍の真理が
分るかもしれない150冊の本ですが。
男の子の野心を燃え立たせるものばかりです。 -
所々ダイジェストになっているような印象を受けていたけど、原作はもっと長い作品なのか。それを意識して読むとむしろスッキリ纏められていると思えてくる程内容はしっかりしている
原作に触れたことは全く無いけどラストの台詞は何となく聞いたことは有るなぁ
復讐に走り周囲の様々を利用していた男が最後には許せないはずの相手を許し、手に入らなかったはずの幸福を手に入れるストーリーは非常に美しい -
かなり昔に原作だったか原作ダイジェストだったか読みましたが、ほとんど原作通りで、これ1冊でも読み応えたっぷりにまとめ上げられていると思います。小説の外国人の名前は覚えにくくて誰が誰か区別がつかない、なーんて人にも原作小説の導入として良いんじゃないでしょうか。