大奥 16 (ヤングアニマルコミックス)

  • 白泉社
4.11
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本棚登録 : 842
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592162766

作品紹介・あらすじ

公武合体の為に降嫁してきた「和宮」は偽物で女だった!! その裏に隠された事実は!? 家茂の決断は!?
2018年10月刊

感想・レビュー・書評

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  •  嫁いできた和宮は女性だった。

     って、15巻の最後といい16巻の表紙といいどんだけやなヤツなの、って思っていたら…。
     <女>であることの重さよ。
     男性が極端に少なくなって、女性中心に回っていた社会。そのバランスが崩れたとたん、利用される性になってしまう。つか、人が人を利用しようとする心根が、そもそも間違っているのだ。それが打破される次元には、まだまだいけそうにない。

     家茂ちゃんが可愛い。
     可愛いくて聡明で素直。周りにいい影響を与える光のような人。で、その光によって和宮もゆっくり変わっていく。
     
     とはいえ、幕末なので…。
     二人がひっそりと小さな光を守ろうとしている姿が、完全に嵐の前の静けさに見えてしまうのである。
     うん。寝屋の小さな明りで語らっているのは、まさに象徴的なシーンだった。

  • 和宮に邪険に扱われても全然へこたれない、ほんわか吸収してしまう家茂メンタルが凄い!史実も思いやりのある関係だったみたいだから、今後を考えるとそれだけが救い。慶喜は深い考えがあって幕府を締めくくった説もあるけど、家茂の人柄が良いだけに今のところの印象はチョッと悪いなあ。

  • この事を公にすれば幕府の悲願である公武一和の夢は潰え桜田門外の事件に続き先日の坂下門外の一件でいっそう力の弱まっている今の幕府への止めの一撃になるであろうな 生麦村で久光公一向に国民を殺された 薩摩は今だとて表向きは攘夷を唱えながら外国との密貿易を続ける強かな藩だ それにしても斬りに参った脱藩浪士を宗旨変えさせるとはさぞ鮮やかな弁舌だったのでしょうな

  • 和宮(降嫁してきた偽物の方)の生い立ちがだいぶややこしいことになっている。
    和宮の足や左手や替え玉という話は実際に存在する噂だったのか。
    家茂がかわいくて人格者のようで好感度が高い。
    慶喜、勝麟太郎、坂本龍馬が登場。

  • なんて厭らしい表情をする宮さんや!って思ってたけど、こんなに利発で器量も良いのに…。
    カステラをお母さんに「美味やから!」って食べさせてあげるシーンで「真っ先に和宮さんに食べさせてあげたかった」と泣く母。それを見る親子。
    おたあさんおたあさんと慕う様が泣けてくる。
    家茂が本当に心根の優しい人で、少しずつ懐柔される様子はほっこりする。

  • (2020-02-07L)(2021-03-30L)

  • いかにも不穏そうな表紙。こんないやらしい少女の顔って見たことないわ。
    そして、天璋院が相変わらずかわいーな!本当。
    家茂像も新解釈で。一つ一つ積み上げられていくエピソードがいい。しかし、こういう賢くて、誠実な人ほど不幸になりがちなんだよね。よしながふみ、すげーや。

  • 購入して読み。
    和宮の屈折しまくった母への思慕の気持ちが切ないわあ…。
    Wikipediaで史実と比べながら読み進めるのが楽しい。

  • この和宮の顔ね。16巻にしてこの表紙の顔ったら。
    もう少しで徳川が終わるかと思うと、寂しくて17巻に進めないのであった。

  • 不気味な表情の和宮の表紙が印象的な本巻。
    左手が無く生まれてきた親子(ちかこ)は母の観行院が弟の和宮にだけ愛情を注ぎ、放置される境遇に忸怩たる思いを抱いて来た。そんな折に徳川への輿入れが決定し、激しく拒絶する和宮に親子は出家ととりかえばやを提案し、母の愛を独り占めしたい一心で江戸へ来た。
    早速滝山に露見し、家茂にも報告されるが、彼女の優しい言葉にホッとするも、総ぶれにも出ず、京風の約束を楯に改めず、大奥からも不満がひしめく。
    天璋院にも敵愾心を抱くが…表紙と本人の実は寂しい気持ちのギャップがより哀しさを感じるお話だった。

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著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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