しろとましろ 神田職人町縁はじめ (招き猫文庫 ち 1-1)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 77
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592831181

作品紹介・あらすじ

小物に刺繍を入れる腕の良い女職人の咲と、女たらしのかんざし職人の修次。突如現れた不思議な双子しろとましろに翻弄されながらも二人は、双子が取り持つ縁とそれに絡む謎を解いていく人情物語。
2015年7月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 「鈴の神様」がとてもよかったので、他も読んでみたくなり購入。 なかなかよかった。女職人できっぷのよいお咲の話。お咲の人柄もなく他の登場人物もそれぞれよく、話もコンパクトにまとまっており楽しめた。 雪と小太郎の恋模様の続きも気になるし続編希望。

  • 刺繍職人のお咲が主人公の3編の連作短編集。
    どのお話も人情たっぷりで良かった。しろとましろ2人も謎めいているものの、とても愛くるしい。
    所々お咲の独り身でいることへの思いが切ない。。でも、周囲の人たちが温かく、心和む。
    お咲と修次のこれからも気になるところ。ぜひシリーズ化してほしい。

  • 知野みさきさんによる職人として生きている大年増手前のお話。ちょっとしたふしぎな存在もいるけど、基本職人話な感じで面白かった。知野みさきさんの描くきっぷのいい女性がなかなかよかった。

  • 縫箔師の女職人、咲。
    ある日、立ち寄った日本橋で
    飛燕の意匠が施された簪に目を奪われる。
    買おうとしたその時、突如現れた双子の子供が
    簪を持って走り去ってしまった…

    「鈴の神様」が好みだったので
    読んでみたのですが好みです…!
    安那のような子供の可愛らしさを
    求めて読むと、しろとましろがそこまで
    出てこないので満足できないかもしれませんが…

    職人のほとんどが男性な時代に
    女縫箔師として咲が自分の腕だけで生きていく
    今でいうお仕事小説ですね…
    姐さん風な勝気な話し方や態度をとりつつ
    内心、独り身の寂しさやこの先の事を
    考えて悩んでいたりして…

    江戸っ子の粋でいなせな感じ
    女たらしの職人、修次との恋仲。
    長屋の人たちの優しさ、情の篤さも
    楽しめる、爽やかな時代小説でした。

  • 1972年生まれ、知野みさきさん「しろとましろ:神田職人町縁(えにし)はじめ」、2015.7発行です。縫箔(ぬいはく)師(小物に刺繍を施す)咲26歳、サポートするのが餝(かざり)師(簪などを作る)修次25歳。勝気で、気風がよくて、思いやりがあって、器量よし、お咲が魅せます。飛燕の簪、二つの背守、小太郎の恋の連作短編3話。読後の満足感に浸ってます(^-^)

  • 職人気質

  • 主人公がきちんと仕事をもって自立していて、きっぷのいい姐さんなので、言動がきっぱりしていて気持ちいい。
    小さな事件とほのかな恋もいいバランスです。

  • 江戸の職人が主役のほっこりしたお話
    心意気と心遣い、シンプルな江戸の生活は大切なものがたくさんあった気がする。招き猫文庫よいね~

  • 登場人物の個性それぞれの書き分けが上手だし、主人公が女職人としての気概も人情味もあって、とても良かったです。3つの連作短編にちょこっとだけ顔を出す“しろ”と“ましろ”が何しろ可愛い。この一冊でも上手に纏まってるけど、とにかく続編が欲しくなります。どうか読ませて欲しいものです。

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著者プロフィール

1972年生まれ、ミネソタ大学卒業、カナダBC州在住。2012年『鈴の神さま』でデビュー。同年『妖国の剣士』で第4回角川春樹小説賞受賞。「上絵師・律の似面絵帖」シリーズでブレイクした注目時代作家。

「2023年 『江戸は浅草5 春の捕物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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