- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592876793
感想・レビュー・書評
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これは合わなかった。読み進める手が何度も止まり時間がかかったほど。よっぽど相性が悪かったのか。
お話は、評判どおりとにかく甘い。味が変わるまで砂糖をかけました的な、いわば砂糖増量の甘さ。甘いけど甘いだけ。溺愛ものは好きだけど、それには溺愛されている受にそうするだけの魅力がないと。受は、生い立ちは可哀想だけどつらい記憶を失ってるし、現状攻に構われ大切にされているのでそれほどの不幸を背負ってるように見えない。なので肝心の過去が判明しても『ああ…』な感じ。そして受の過去に絡んでくるエピも、受のキャラがかすむような妙にアクの強い人たちばかり登場してきて、途中何の話を読んでいるのかわからなくなった。受が攻の手から離れて頑張るエピも、結局攻の援助でしかも素人が考えた商売がトントン拍子に上手くいってしまうなどストレスがなく、読み甲斐がない。
全体的に攻や脇キャラだけでなく、作者ですら受を真綿でくるみ大切に甘やかしているかのよう。でも周囲や攻には受は健気な子に見えているらしいので、話までも甘い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お幸せに
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呉服屋主人 X 混血の側仕え 年上攻
六花は十年前の雪の晩、大店の呉服問屋「伊勢屋」の若き店主・桐一郎に拾われた。この国では珍しい緑色の瞳、淡い茶色の髪を持つ六花の外見を気にすることなく、幼い頃から変わらずに優しい桐一郎。そんな彼を一心に慕い、仕えてきた六花だが、近頃は自分の気持ちに戸惑うことが多い。店の常連客の苑子嬢と桐一郎の親密さに胸が苦しくなったり、昔はただ嬉しかった添い寝に緊張したり…。ある夜、布団の中でいつものように桐一郎に抱き締められた六花は、今までにない体の熱さを感じて…。
時代は大正か明治頃かな?
甘い・・・甘すぎ~
攻・桐一郎が六花に対して策士すぎて、怖かった(笑)
受・六花は外国人の容姿に子供の頃から苛められて、
少し臆病な性格だけど、とってもいい子でダンナ様が大好き。
ダンナ様も六花にはホント優しすぎるくらい優しいの。
子供の頃の記憶を無くしてた六花が叔父さんと出会い
色々あって思い出したのは良かったけど、
辛かった事も思い出したのが可哀想だったな~
叔父さんの借金を返すために、頑張ってる姿はよかったな。
大人になったんだねー六花も。
ダンナ様は六花の居ない間寂しかったんだろうけど
戻ってからは二度と放すものかーってのがSSに描かれてて面白かったー -
一昔前のレトロな雰囲気が、呉服問屋を舞台にした物語を盛りあげていて一層ロマンティックでした。
六花は10年前に「伊勢屋」の若旦那に拾われて以来、彼の身の回りの世話をしながら一緒に暮らしています。緑の瞳に茶色の髪という日本人離れした美形で、性格も素直でかわいい六花を、桐一郎は大事に大事に育てて溺愛。
そんな桐一郎の過保護なかわいがり方に、とても甘い気分に浸れるストーリーです。すごい偏愛ぶりなんです。でも、さりげなくさらりとした態度しかみせない!このあたりの距離感が読んでいて心地よく、できた人だなぁと思わせてしまうすごさなのです。
しかし、忘れてはいけません。桐一郎はとても紳士なんですが、17才の時に、5歳の六花を見つけて以来ずっと側に置いているんです。そして、一からものを教えて、育てている恋人育成ゲーマー。
もちろん、世間知らずで初心で素直に育った六花は、「おまじない」に抱っこに添い寝とかなり濃厚なスキンシップを受けていることに何の疑問も抱かず自然に受け入れちゃっているのです…萌えます。
しかし、桐一郎も純情天然な六花に振り回されてしまったりしているんですよね。六花のことが心配でほっとけない桐一郎は、余裕あるように見えて意外に狭量だったりするのが微笑ましいです。彼が心から六花を愛していることがわかるところに安心感があります。
そして、オトナの黒さも持ち合わせていて、策略もしっかりめぐらせてるんです。
全ては、恋の成就のためとわかるのですが、そのせいで六花は桐一郎の婚約話に悩むことになり不憫です。桐一郎への想いが恋心だとは気付かず、彼の結婚話を祝福できない自分を責めて、距離を置こうとしてしまう六花が非常に健気でした。
でも、家出なのに、物慣れない六花は荷物もうまくまとめられなくていろいろ忘れ物してしまうんです。でも、気付いたらちゃんと全て揃っていて、その上夢には桐一郎まで現れて…
なんと言う過保護ぶり!家出を助ける旦那様。でも、案外そういう甘やかし方が悪くないんですよね。
ストーリー自体は甘さ多めで、TL系の仕上がり。
エロ的には、たくらみ攻らしく、かわいい子をちょっといじめて泣かせちゃったりするHが萌えます。自分好みに育て上げた成果がとても感じられる濡れ場で、煽られました。 -
健気で切なくて良かったし、攻の計算高さはすごく楽しめて満足しました。この時代は苦手なんですが、この受けが健気でそれに違和感を感じなかったのもこの時代ならではって感じですし、あの攻めの計算高さが上手い具合に楽しさを与えてくれてたからかな?でも攻めのスタンスが終始一緒だからなのか山場があまり感じられなかったのがちょっと残念。でも涙を流すまではいかないんだけれど、色んな所でグッと来てしまいました。一番良かったのは受けが自分の気持ちを自覚した瞬間のカフェの所が私は好きでしたね。