パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 4

  • ほるぷ出版
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (511ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593533893

感想・レビュー・書評

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  • パーシー・ジャクソンシリーズ4冊目。
    今回の冒険先はミノス王が怪物ミノタウロスを閉じ込めていた迷宮。
    この迷宮は神話の時代から現在に至るまで進化し続けていて、その中心には死を騙したダイダロス(ミノス王の怒りに触れて、息子イカロスとともに飛び立った科学者)が隠れているという。
    そのダイダロスを探して、パーシー(ポセイドンの息子)たち一行と、敵方のルーク(ヘルメスの息子)とが迷宮に入る。
    主人公パーシーと、アテネの娘のアナベスとが相手を気になりつつイマイチ意地を張ってるのでそっちの話もややこしくなったり。

    ギリシア神話の怪物たちには”死”はないので倒されても一定期間(数日のこともあれば数百年のこともある)後には復活するのだが、不死という変わらない日々を一人きりで過ごす淋しさがあったり、絶望して存在したくなくなったときには消え去ってゆくのだとか、永遠に存在するものの孤独や疲労感が感じられたりする。

    また今回はサテュロスたちが探し求めている自然そのものの牧神パンの探索物語も交わっている。パンが消えたからこの世界は味気なくなってしまった。パンが出てくればまた豊かな世の中になるだろう。
    そしてついにその自然神のもとにたどり着き、しかし自然神が消え去るところに立ち会うことになる。
    自然は消えた、それなら残された人間や神々や獣たちは何をすればよいのか?さっそうと現れて自分たちを助けてくれる者がいなくなったなら、自分たち一人ひとりが心の自然を呼び戻さなければいけない、待つんじゃなくて自分たちこそ行うんだ、
    …ということが終盤の展開とメッセージ。


    しかし閉じ込められるということがかなり恐怖な私にとっては、地下迷宮の冒険なんて絶対嫌だわーー(☓。☓)。

  •  処女神アテナに娘がいるのは不可解だ、と思っていた。本国でも同じ疑問をぶつけた読者が多かったのだろう。この巻で理由が語られる。

  • 最終巻に向けてのラストスパートと言うべきか、 さらにハラハラが加速していく。 迷宮に仕掛けられた謎と罠、そして思いもよらぬ展開。 様々な思いが交錯する中でのそれぞれが下す決断。 どうなるのどうなるのと続きが気になってしかたがない。 第4巻まできても、その軽やかなテンポを保ち、 「楽しさ」にひたすら重きをおきながらも、 読者をひきつけてやまないこの作品。作者、そして翻訳者さんの技量には舌を巻くばかりである。

  • シリーズ4巻です。
    母のボーイフレンドである教師ポールのおかげで、新しくグッド高校へと通うことになったポセイドンの息子パーシー。しかし入学前の説明会の日、チアリーダーに化けていたエムプーサのケリーに襲われ、今日は一緒に映画をみにいく予定だったアテナの娘アナベスと共にハーフ訓練所へと戻ることになる。パーシーの親友のサテュロスのグローバーは、森林の神パンを捜索していたが、あと一週間以内にわからないと捜索者の資格を剥奪される。タイタン族の王クロノスの手下になったルークが、迷宮ラビュリントスから訓練所を攻撃しようと、迷宮の道案内「アリアドネの糸玉」を手に入れようとしていた。パーシー達はそれを阻止すべく、迷宮へと入っていく。

    迷宮ということで、ミノス王やら、ダイダロスが出てきます。イカロスもと、ギリシャ神話の神々や怪物たちが、今回もでてきます。それらが上手く物語にとけこんでいて、ニヤリとする。スフィンクスのなぞなぞがちょっと変わってて現代的になってて面白い。次で最終巻らしい。

  • 今回は沢山のテーマが。
    自然破壊、戦争の善悪とは、罪と罰、不老不死・・・とかく盛り沢山なのですが、完全なものは無い、と言うのが全体通して伝わってくるテーマですかね。局面的に見れば正義。しかし、一人の存在は両極端なものを持ち合わせている。それは見る者によっても変わる。それは血のつながりであったり、愛憎だったり。

    最終巻の前巻ですから、シリアスな面が多いです。

    それはさておき。
    やはりパーシーはハーレム状態。
    ロマンスの悩みもなかなかに複雑です。その複雑さがリアル。優柔不断にも思えるそれぞれの想い。でも実際、揺れるものですよね。特に十代の若者なら。

    今回注目すべきはニコ。
    絶対イケメンに育つと思います!←

    今回もかなり有名な神話エピソードが登場。そちらも楽しめます!

  • ようやく四巻が読めた。早く最終巻も読みたいー。

    今回の舞台はアメリカ大陸の地下に巡らされた迷宮ラビュリントス。
    てっきりミノタウロスや英雄テセウスが出張ってくるかと思ったけど、そんなことはなかった。
    テセウスは亡霊がちょびっと出てきただけだし、ミノタウロスは影も形も出てこなかったし。
    むしろ重要な役割を持って語られるのは名工ダイダロス。と、彼に恨みを持つミノス王。
    いやー、好きだなぁ、こういう孤高の天才。
    あらゆるものから逃れるため、自らを自分の迷宮に閉じ込め、永遠の命を生きる人。
    好きや。

    あとヘラ様のこええ女っぷりも見どころ。やっぱりこの人はこうでなくちゃ!

  • 16歳まで生き延びたビックスリーのハーフの子がオリンポスの運命を左右するという予言から約二年後。タイタン族との戦いが間近に迫る中、パーシー・アナベス・グローバー・タイソンの四人はダイダロスが作っていまだに広がり続けているという、迷宮ラビュリントスを旅し、ダイダロスにハーフ訓練所への協力を求めることになる。ヘパイストスやカリュプソとの出会い、ダイダロスの正体を通して、パーシーは一段と仲間を守るための決意を固めるが・・・復活したクロノスを倒すためにパーシーは?!

    しょっぱなからフルスピードで物語が展開。ちょっと置いてけぼりになったような感覚になってしまいました・・・。グローバーの牧神パンに対する敬意と情熱は、彼のカッコよさを引き出しています。主役のパーシーの活躍に目を奪われがちですが、彼だけではなく仲間たちの活躍があってこそ、このストーリーは成り立つものだと思うので。それにしても、パーシーというか男の子ってホントに鈍感!レイチェルじゃなくてもイライラします(苦笑)ルークの身体の謎など、最終巻に向けて全てが上手く片付くことを期待します。

  • 8年振りに読んだ4作目。面白くなくて読んでなかったんではなくて、その前の年に2作目が映画化されてたので、それを見てからと思って止めてた。で、その2作目をこないだようやく見たので、続きを。と云っても、実際に映画の続きの3作目は8年前に読んだのでほとんど覚えてない。でも、まあ全体の流れは分かってるので問題なかった。次の5巻で完結しているので、そこに向けて結構話が進む。パーシーがやられないのは決まってる話なので、安心して読める。モテモテだよ、パーシー。でも、それはそれで大変そう、なったことないけどね。さあ、次で終わるのがちょっと淋しい感じ

  •  パーシー目線での語り方だったので、感情移入がしやすく、読みやすかった。パーシーの人間関係の複雑さが上手く描写されていた。

  • 『ハリー・ポッター』との比較はまさにイギリスとアメリカの違いって感じ。同じ軽めのファンタジーでもこんなにも雰囲気が違うのかって。

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著者プロフィール

1964年、米テキサス州サンアントニオ生まれ。テキサス大学で英語と歴史を専攻。
『ビッグ・レッド・テキーラ』(小学館)でシェイマス賞、アンソニー賞。『ホンキートンク・ガール』(小学館)でアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀ペーパーバック賞を受賞した実力派ミステリー作家。初めて執筆したファンタジー「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズ(ほるぷ出版)は全世界でシリーズ累計5000万部となり、映画化された。その他の作品に、「ケイン・クロニクル」シリーズ(KADOKAWA)などがある。

「2021年 『アポロンと5つの神託 太陽の神』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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