- Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594027742
感想・レビュー・書評
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ボブ・リー・スワガーシリーズ(最後?)
敵のロシア人がなんだか切ないです。
でもなんかブラックライトより面白くなかったです。
なんでかわかんないけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この五つ星は「極大射程」に始まるスワガーシリーズに進呈。
日本での紹介1作目は「ダーティホワイトボーイズ」だった。ミステリーランキングで評判がいいので買ってはいたけどさほど好みとは思わずほったらかしていた。何となく読んでこりゃ面白いと調べてみた書評サイト、よくぞまあ茶木さん「順番通りに読むべき」とすすめてくれた事よ!シリーズ1作目「極大射程」にひっくり返った。海兵隊のスナイパーが主人公?私には関係ないわと思いこんでいたお馬鹿さん。でもその時読まなかったおかげで本来の発表順で読めたことがこの上なくありがたい。
主人公をはじめとする人物造型がすばらしい。時間が行き来する凝ったプロットなのに読みやすく、先へ先へと誘われる。読書の至福ってこういう事だよね。
この最終作の解説者が書いていた、これは銃礼賛の書ではなく銃への挽歌だというくだりに深く頷いてしまった。「戦争」「軍隊」「銃」を書いてこれほどにフラットな(思想性を排した)まなざしをもてることに驚嘆した。
登場人物が皆ストーリーのために存在しているのではない輝きを放っている。とりわけ本書のダニー・フェン、まぶしいほどの若さそのもの、第1作ですでに死んでいると知っているのに、息を詰めて運命への道を追ってしまう。シリーズを最初からもう1回読むのも楽しみ。まぎれもなく傑作。