- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594073084
感想・レビュー・書評
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愛国者だ。
日本を憂えている人が前向きにどうするべきかって考えた本。
知ってる内容が多いけれど、知らない人がいるんだろうなって。
とりあえず歴史、特に近代史を学んでいる人なんて日本人少なそうだろうし。
学校でも絶対そこまでカリキュラム終わらないし。
自分で勉強するしかなさげ。 -
戦中の行き過ぎた愛国心醸成の反動と戦後の連合国による押し付けられた民主化政策により、いつしか日本人の祖国愛は日の丸や国歌を含め「腫れ物」扱いされ始めた。その傾向は、残念ながら国民のみならず、国民を啓蒙すべき政治家やマスコミに、より蔓延している状況が続いている。
未だ北朝鮮に拉致された日本人ですら取り返せない、日本領土である竹島や北方領土も何故か紛争相手国に遠慮がちな対応など、今の政治家からは国民や領土を本気で守ろうとする気概が伝わらない。
例えば、国民を守るべき自衛官ですら、政府の許可無く自国内の外国不穏分子を始末すれば殺人罪に問われる。つまり、休暇で帰ったふるさとで武器を持った怪しい外人に連れ去られようとしている女子学生を目撃しても、罪を覚悟で対処しなければならないというおかしな事態となっている。
福島第一原発(GE製)事故でも結局誰も責任をとらなかった。お隣の東北電力は津波対策として防護壁を政府指導より5m高くして難を逃れたという事実があったにもかかわらず。こうした災禍を避け安全を担保するのが、高い報酬を貰うトップの責務のはずなんだが、日本人はいつから武士道精神を忘れ、逃げ得にも恥じない民族となってしまったのだろう。
本書は、日本人が他国の様な祖国愛を取り戻す為に知っておくべき事例がたくさん紹介されています。小学生でも読める様にルビ付きです。 -
●世界のどの国の学校でも「祖国」を真っ先に教える。祖国とは、僕ら親のそのまた親の、そのまたまた親の遥か彼方から、ずっと続いてきた、大きな奥行きの深い家のことであり、それがなければ、僕たちは、いなかった。この祖国が滅びずに続いてきたからこそ、僕らが互いの気持ちを同じ言葉で伝えることができる。文化も共通の根を持つから、気持ちを自由自在に表すことができる。
●日本は、戦争に負けたからと言う理由で、国軍を持たない。自衛隊は、戦争が起きたと確実にわかって、政府が出動して良いと決めない限りは一切動けない。拉致被害者がいても何もできない。もう起きえないような古い戦争でしか動けない。
●菅直人首相は、3月12日の午前7時11分に自衛隊ヘリで、この第一原発に降り立ったが、それは安全な免震重要棟に短時間、立ち寄っただけで、本当の現場把握はせず、すぐ逃げるように帰った。これはベントを始め作業を遅らせただけであった。
●第二次世界大戦の中でも、硫黄島の戦いは、最も知られた戦いの1つだ。勝利国アメリカの兵の死傷者が、敗戦国日本の兵のそれを唯一上回った。いおうとうと読む。
●石油や天然ガスと比べて、ウランは世界中から取れる。アメリカは、かつて田中角栄が中東で日本が直接、現地国と交渉して油分を開発しようとすると、ロッキード事件を活用して追い込んだ。さすがに日本の司法は、ない事実はあったかのようにでっち上げるほどのことはしない。だから実際にロッキード社から少なくとも5億円の賄賂を受け取っていたのではないかとは思っている。 -
p59
人生は、自分のためだけには生きていれば、つまらない。生きよ、人のために生きよ。生きよ、公のために生きよ。おのれ以外のためにこそ生きよ。
p64
ひとがひとを誤解してみるとき、それは、その誤解するひとの本性、欲望が露見している。
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現在の日本社会で、そしておそくらはこれからの日本社会でも起きるネットを悪用した誹謗中傷とは、その誹謗中傷をしているご当人が、おのれを照らす鏡でもある。
p170
川は一本もない。水がない。外から持ち込まねば、水も飲むことができない。
水よ、土中に染み込んで、土に溶けてしまったご遺骨にも染み込んでください。
そうすれば、やっと、みなさんが水を飲むこともできるから。
p179
そしてこの堀った人たちを、私たちは戦後ずっと日本兵というひと固まりで呼んできました。ほんとうは大半が普通の庶民なんです。
p192
ぼくは旧ユーゴ戦争に行き、イラク戦争の現場に行き、せんそうはどこまでも無惨ンな殺しあいであることを知った。 -
ジャーナリストであり大学客員教授でもある、青山繁晴氏によるノンフィクション。タイトルからもわかるが、私たちの祖国である「日本」のあるべき姿を論じる。子どもにも読めるようにと読み仮名がたくさんふってある。大きなテーマは、東日本大震災による福島第一原発の事故、第2次世界大戦の硫黄島の戦い、そして日本の近くで採取できる新しいエネルギー資源の3つである。日本を守らなくては、という著者の正義感がひしひしと伝わってくる。
日本人はなぜ他の国の人に比べて祖国という概念が薄いのか。戦争に負けたからである。戦勝国の言いなりにならないといけない、日本は資源がないから、と思い込んでいるというのが著者の意見である。
原発事故の前から、原子力発電の専門家としてテレビでコメンテーターをしていた著者は、事故の1か月後には民間人として初めて原発内に入り、記録を取った。原発推進派だが、リスクは徹底的に調べて最小限にすべきという主張である。
硫黄島(立ち入り禁止)も、民間人でほとんど初めて島の中を自由に歩き回る許可を交渉の末に得て、上陸した。滑走路の下にある遺骨を探したり、一般人が訪問できるようにと働きかけている。
新しいエネルギー源は、海底にあるメタンハイドレートという結晶で、著者の奥さんが探索システムの特許を持っているという。本を通して、奥さんを博士と呼んで徹底的に称賛しており、違和感は否めない。この資源にどれだけ期待できるのかは、本書からはよくわからなかった。
やや強烈な主張ではあるが、どれも一理はある。著者の行動力には舌を巻く。 -
この本のなかには、正論もあれば、熱い思いもあるのはわかる。
それ以外のものも色々あるのだが、それ以上は、言わないでおこう。 -
自分が生まれた国について考えてみよう。右でも左でもなく、真っ直ぐ真ん中から。
所蔵情報
https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=086488 -
マスメディアに対して不信感を強く持っているよう思える。頭がよくて真面目な人ではあるが、真面目すぎるのか。今後に注目したい人ではある。
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外国に行って、実感するのはどこの国の人でも同じ人間だと言うことです。だから自分が日本人なんだなぁ、と思うことはなかった。
でもしっかり帰れる国があってこそ、お気楽に外国に行けたのだと思い知りました。
日本という国を支え続ける先輩、同僚、そして子供達に感謝です。
すごい本を読んだと思います。 -
君は祖国を知っているか。あなたは祖国を知っていますか。不完全ながら「祖国」というものにたいするイメージをつくり、そしてただ受け入れるだけではなく、それについて自分なりに考えていってほしい、そういった筆者の願いが込められた作品と言ってもよい。すこし大げさかもと思える表現も、文では表現できないことをなんとか伝えようとして文字に込めた、筆者の苦悩のあらわれなんだろうなあと思う。
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青山繁晴さんの本を初めて読ませてもらいました。青山さんのお話はYouTubeやポッドキャストで何度か聞かせてもらってますが、とても熱い力強いコメントに敬服するばかりです。
「ぼくらの祖国」は、3.11による福島第一原発事故のこと、第2次世界大戦(太平洋戦争)の硫黄島でのこと、その後に硫黄島に何がおこっているのか? 何が問題なのか? が鮮明に書かれていて心が締め付けられる思いでした。そして、最後は資源のない我が国の可能性を明確に示された「メタンハイドレート」のこと。
日本が敗戦から今日までの間、「祖国」を真剣に考えてこなかったこと、真剣に教育を行ってこなかったこと・・・自分自身、もう一度やり直したい気持ちでいっぱいになりました。 -
虎の門ニュースで有名な青山繁晴の本を読んでみた。
以下2点印象に残ったこと。
◆福島原発の構内に青山が入った際に東京電力の首脳陣の一人が言った「地震では意外なくらい壊れていないんですよ。実際、その後の津波にしっかり対応できていればこんな災害になっていない。津波で電源が失われ、水が止まったり、冷やせなかったときに(中略)さっさと海水をぶち込んで冷やしておけば良かったこれは人災ですよ。ほぼ完全に人災ですよ。」青山繁晴は福島原発の吉田所長に会った。吉田の男気
と青山の本気の触合いに少し感動した。
◆硫黄島で戦った栗林中将は戦後「二万人を死に追い込んだ悪人」だと言われてきたから1回忌も、三回忌、七回忌も何もやってこなかった、青山が呼びかけ等により、栗林家が63年回忌を行った。硫黄島で戦った日本人は硫黄島が占領されたら、アメリカの空爆が硫黄島から可能になるので空爆により日本本土の女子供が殺されるのを一日でも引延ばす為に戦ったのだから、悪者であろうはずはない。 -
国を思う気持ちと世界の平和を願う気持ちはどのようにして共存できるのだろう。
著者の心意気は分かるが、その思想は今一つ消化不良気味ではなかろうか。 -
「もはや右も左もなくまっすぐとど真ん中から祖国を見直してみませんか」との言葉に呼応したいと思う。
立場と思想で自分自身を縛り付けるのはイヤ。
他人に対し「正論」を声高に叫び、人の考えを曲解しようとする姿勢もイヤ。
大切なことは自分自身が主体的な「選択」を繰り返すこと、自分の出来うる範囲で「公益」の為に行動が出来ているかということ。「私益」だけではむしろ保たないから。
公私のバランスと分別をこれからも考え続けたい。 -
硫黄島、福島第一原発等のエピソードを通じて、祖国という言葉の意味を問い直し、祖国の危機に立ち向かった人々へ思いを馳せている。「右翼も左翼もないど真ん中」という言葉が印象に残った、良書。
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正しいことを知りたい、考えていきたい。
青山さんみたいな発信してくれる人がいないと
難しい世の中なのも悲しいな。 -
溜息が出る。
正直言うと、書き出しの語り口調で生き甲斐について触れている部分を読んだ時に何て素晴らしい導入だと感激したのだが、東日本大震災の書き出しで、自らを自画自賛するかのような、病との闘いに若干辟易する気持ちがあったのだ。曲がりなりにも、元記者ならば、自らを語らず、見たものを書いて欲しいと。重い病気を後目に仕事を全うしようとする姿勢。自ら綴る浅ましさ。それら全て、いや、私自身の尺度が浅く、自らを落としてでも書かねばならぬ武士道だったのだと、その次の硫黄島の章で気付かされたからだ。
だから、溜息が出たのだ。硫黄島は、いおうとうと言う。言葉は記号だけど、それを理解しているかは、その人の価値観を反映する。私は、いおうじまだと思っていた。上っ面しか、知らなかった。家族の命を1日でも引き延ばそうと、この地で玉砕を選ばず、餓死覚悟の持久戦に身を投じた硫黄島の戦い。その生き残りの爺さんからの叱責、なぜ、皆のために死を賭して戦った自分たちが悪人なのか…。
知っていただろうか。国際連合というのは、日本での作為的な訳語で、直訳は、連合国 になる事を。つまり、戦勝国の連合なのだが、それを日本が故意にこのような訳にしている。
命の意味。忙しない日々で忘れがちな事だが、この本をきっかけに深く考えてみようと思う。 -
祖国・・・確かに、日本国内にいて、この言葉を考えさせられることはほとんどなかったと思う。せいぜい故郷どまり。
文中に何度も出てくるが、戦後日本では何も知らされなかった、教えてもらえなかった。むしろ反日教育・報道だった。拉致問題、硫黄島、尖閣や日本海の資源問題も、こんなに根っ子があったんだとは知らなんだ。
最近、青山さんのポッドキャストを耳にする機会が多くなったので、初めて著書を購入。本書を読んで、日頃の言動のバックボーンが、ここにあったんだなと納得した。
(2015/12/7) -
映画マトリックスに出てくる薬の様な本。目覚めたら結構ショックだけど地に足がつく様な自然な生きてる実感を感じることができる。
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祖国について今考えたり、意識する機会は少なく、未来の日本をイメージして日々生きていくことはない。
福島原発、硫黄島、エネルギー問題など、戦後の価値観を見直す必要がある。 -
心を揺さぶられた。改めて、アメリカのwar guilt programの影響は大きい。
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この本を読んで、祖国という言葉強く意識しました。英語で言えばとても当たり前の言葉。そしてはじめて靖国神社にお参りに行きたいと思いました。
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この本は、文字も大きく、ルビも沢山あります。
つまりは、小学校の高学年には確実に読める本になっています
小学校、中学校、高校の図書館全てに置いて欲しい一冊です。
祖国
今や色んな人種が混ざり、どんな国の人でも祖国が複数ある人は珍しくはなくなっています
が、日本は島国という立地条件故の単一人種国家としての時代が長きに渡り続きました
なので、
祖国は日本です
と言える日本人は沢山居ます
けれど、祖国と意識して生きている日本人は
殆どいません
何故か
戦後の日本から東日本大震災までの時代について
日本で産まれ育った 祖国が日本人の人の知らない事を教えてくれる
そんな一冊です
揺るぎない気持ちを持つ作者
青山繁晴さん
海外情勢は勿論、危機管理のスペシャリスト。
私の尊敬すべきメンターです。ふひ(笑)
感想を書く以上に一人でも多くの人に読んでもらいたい
そんな一冊です -
私の祖国は日本。
私は日本人だと強烈に感じる事が出来た一冊。