普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話 (扶桑社新書)

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594073657

感想・レビュー・書評

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  • ・著者の考えに一部同感できない部分はあるにしても、老後ばかりを気にして今を楽しまない生き方は望ましくないという考えには非常に共感を得た。
    ・老後のことばかり考えて、今を節約と我慢ばかりして早死にしたら後悔する。
    ・いつ死んでも後悔しないような生き方(老後も含めて)を考える必要がある。
    ・自分がその時に本当に欲しいものを必要なだけ買う。安いからと言って買わない。
    ・リスク性金融商品は、市場の暴走で価格が歪んで安すぎる時だけ投資する。そういうタイミングは5~10年に一度はやってくる。
    ・インフレは経済が過熱している状態を意味するため、株高と金利上昇が伴う。
    ・インフレ対策は、資産の一部を国内インデックス連動ファンドや10年個人向け国債を購入。
    ・投資する資産は全資産の1/3くらい。
    ・物もサービスも、買ったときに高い安いと判断するが、本当の価値は購入した後に決まる。高いものでも長く愛用すれば安く、安いものでもほとんど使わなければ高くつく。
    ・購入する時は、特にバーゲンや安いものは、値段ではなく、本当に欲しいものなのか、自分の気持ちと欲望に徹底的に向き合って判断する。
    ・節約のために本は買わずに図書館を利用する人がいるが、ベストセラー本などは時代に寄り添うので、読むタイミングも重要なので、必要であればすぐに購入して、いらなければすぐに古本で売れば価格も付きやすい。
    ・プライベートブランドは一流ナショナルブランドやその下請けが製造していることが多いので活用すべき。
    ・長く使うものは高価なものを購入し大事に扱う教育になる。トレンドがあるものは値段にこだわって時期が来たら買い替える。
    ・形にはならないが記憶に残るもの、旅行、スポーツ、演劇、映画、美術などは、老後の楽しみとして取っておくのではなく、若いうちから経験し記憶しておくことが大事。老後では若いころのように楽しめなくなってしまうものも多い。
    ・若い時から出来ることをやって一貫して人生を楽しみ、友人や家族と、趣味、旅行、消費も楽しみ、人生の素晴らしい思い出を懐かしみながら年を重ねる。
    ・老後に後悔してもやり直すことは出来ないので、その時にやりたいこと(自分の気持ちと欲望に向き合って判断すること)は我慢せずに実行する。
    ・人間関係は年を重ねるごとにその大切さを実感する。人間関係は相手に喜んでもらえるかどうかが大事。特に親しい関係でない場合には重要。労力と費用を惜しまず、タイミングを外さないようにすぐに反応する。
    ・40歳から10年間の死亡保険定期タイプを某ネット保険で試算したところ、毎月4600円。
    ・共済は非営利団体のため、毎年決算で利益分は割戻金として契約者に返金される。埼玉県民共済は、45%も割戻金がある。
    ・65歳以上で定年退職した場合には、雇用保険ではなく高年齢求職者給付金となり、もらえる金額が大変小学になってしまう。
    ・感情は問題解決の邪魔になることが多い。大切なのは、感情ではなく理性を取り戻し、知性で物事を判断し、冷静に対処していく行動力。実際にその状態になると、うまくいかないことが多く不安の感情に支配されてしまうので、その時は無理にもがかずに今は理性を失って感情に左右されていると認めること。数日は弱っている自分をいたわると、徐々に冷静に対処が出来るようになる。
    ・不動産投資は、過去の経済状態や市況を前提にしており、物件選びも難しいために、そう簡単に利益を見込めない。
    ・日本で不動産バブルが起きるシナリオとしては、外国人投資家が都内やリゾート地の新築高級マンションを購入しているため、その動向で不動産価格が上がっていく可能性はある。特に中国や台湾の富裕層の動向。中国は政策により人民元安の状態にもかかわらず、東アジアで唯一安全で安定した先進国日本の不動産が比較的安価であり、中国では土地の所有権が認められていないため。人民元高になれば更に積極的に買ってくる可能性もある。まさにバブル期の日本が海外不動産等にも投資していた時と同じ状態。ただし、不動産価格は需給関係で決まるため、少子化していく日本の価格は最終的には下落すると考えられる。
    ・住宅は、子供全員が独立し、自分も現役の50代に売りに出して安値で売らないようにする。
    ・遺産としては現金のみにすることが最適。遺産相続の多くの問題は住宅がらみ。

  • 脱節約術、禁資産運用、新消費形態。
    年金、保険と医療費、教育費。
    住宅問題。

    自分の価値観・状況に応じて正解は異なる。正しい知識を、仕入れて考える。
    お金を牢獄に入れない。自由な状態でいる。

  • レビュー省略

  • 2016.4.28リクエスト
    お金のことを真剣に考えるのも良くわかるが、ちょっと心がお金に縛られすぎ。お金といいきょりでいられるようにする。
    少なくとも夫婦で、お金や家計のことをきちんと話し合い、自分と意見があうか、また違うところはどこかを知っておくことが大切。
    また再読したい本。

  • 以前の生命保険の広告には、老後資金には何千万円も必要だから保険に入りましょう!というような文言が書かれていた記憶があります。

    平均寿命が延びて、老齢年金の支給時期が遅くなり、減額される中で、老後に備えての貯金が必要であると理解はしていますが、それではどの程度必要なのだろうかという疑問を抱えながら過ごしています。

    そんな中、本屋さんの平積みコーナーでこの本を見つけて読むことにしました。第4章の内容(年金・健康保険・民間生命保険・雇用・教育)、章を新たにして書かれた「住宅問題」にて、詳細に解説されています。

    住宅については、家族内で話し合って決めるのが一番良い様ですが、1)住宅ローンをどう考えるか、2)中古マンションで皆の合意が得られるか、が大事なポイントな様ですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・国民年金は、半分が私達の掛け金、残りは消費税など税金で成立している制度、半分は税金で払わされても、毎月の掛け金を払わないと年金は全くもらえない(p29)

    ・節約してもほとんど効果は無い、住宅・保険・教育・投資、といった大きな支出の部分の無駄についてもっと考えるべき(p48)

    ・健康と同じくらい大切なことは、人間関係や趣味などの心のよりどころを持っているかどうか(p53)

    ・自分の為すこと、生み出すことが誰か他人に喜んでもらえる、他人と一緒に喜べる、評価してもらえることは、とても嬉しいもの(p54)

    ・老後の資金に関しての運用先は、銀行の円の定期預金で十分である(p63)

    ・今が安いと思って株を買う場合は、買おうと思っていた金額の半分弱だけ買う、もっと安くなった場合にまた投資できるので(p63)

    ・消費税が5%上がることは、預貯金の価値が5%下がったのに等しい(p68)

    ・経済が過熱すると、株高と高金利が起きる、リスク性商品の購入は資産の3分の1程度まで(p68)

    ・老後を支えるのは、流動資産(現金化しやすいもの)である(p72)

    ・1万円の洋服を気に入って50回着たら、1回につき200円、バーゲン品比較でも安く感じられる。長く愛用すれば結果としてお得(p76、78)

    ・生涯を通して思い出し、何回も楽しむことができる経験をするべき(p97)

    ・民間の保険にいざというときを心配してお金を託すよりも、まずは100万円という貯蓄を作るべき(p154)

    ・マイホームを頭金を500万円で、4000万円の価格を購入する(残金は借入)ことは、先物取引と構造が似ている(p231)

    ・マンションを購入する場合、築浅の中古が絶対におススメ、、マンションの資産価値のひとつは管理状態、色々な問題も発見しやすい(p266)

    ・本当に欲しいものを突き詰める、そして自分が本当に欲しいモノのみを必要なだけ購入する、安いからと言って買わない。人生を縛ってしまう行為はせずに、自分の力になる知識をつけておく(p269)

    2016年4月24日作成

  • 「何となく不安」病にかかり必要以上に民間保険に入り使う目的のない貯蓄をして現役時代から節約とガマンの毎日で果たして幸せな人生と言えるのか?チリが積もってもせいぜい小山。1円に拘るものは百万円を逃す。健康、趣味、人間関係は現役時代から大切。演劇、音楽、スポーツ、美術、映画、文学、旅行など形にならないものも若いときから楽しむ。交際費は惜しまない。投資は市場が歪んだ時に。お金は牢獄に入れるな。家を買うのはよく考えよう。老後は体力のあるうちに不動産は売って小ぶりの賃貸に住み、老人ホームに入ることも一案。

  • P20 日々の節約は今生きるためじゃなく老後を生きるため、しかし今を楽しまないでいつ楽しむ?今が人生だ

  • 言われていることは納得。保険はもう入らない方が良いですね。 でも年金は払っておくべきと言うことは正しい。
    特にバーゲンはあんまし意味なし。自分もある面、賛成。
    教育費の件も考えさせられますね。
    この中で、特に自宅の処分などが実行が難しいかも。
    うちも親の家があるけど処分できないからな・・・ 
    本当に塩漬け状態です。
    お金に困ったらうっぱらうしかないが。2軒ともね。
    家の処分が一番難しい。本当に良くわかりました。

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著者プロフィール

経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行で銀行員としてデリヴァティブを担当。その後、短期の国連ボランティア、企業コンサルタント、放送作家を経て、テレビ、ラジオ、雑誌などで経済やマネーについての経済評論家、コメンテーターなどを務めている。
近著に『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』(ともに扶桑社)、『なぜかお金がなかなか貯まらない若いサラリーマンが知っておきたいお金の教科書』(大和書房)、『お金が増える不思議なお金の話』(方丈社)、『しあわせとお金の距離について』(晶文社)などのほか、趣味の海外旅行を活かした『ガイドブックにぜったい載らない海外パック旅行の選び方・歩き方』(アスペクト)や『海外パックツアーをもっと楽しむ本』(PHP研究所)、『アジア自由旅行』(島田雅彦氏との共著、小学館)などの旅行関連の著書がある。

「2021年 『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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