境界知能とグレーゾーンの子どもたち

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594085759

作品紹介・あらすじ

「子どもの行動に関心のある大人すべてが今スグ読むべき一冊」養老孟司さん絶賛!



50万部超の大ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』の著者による

生きづらい子どもたちを救う“具体的な対応策”



「境界知能」とは?

・昔は知的障害と定義されていたIQ70~84の人

・35名のクラスに約5人いる

・日本人の7人に1人

・平均的な子の7~8割くらいの発達年齢

感想・レビュー・書評

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  • 妻の本棚に合ったので、ナナメ読み。
    この著者、本屋さんで話題になっていた「ケーキの切れない非行少年たち」の著者なんですね。
    (残念ながら、自分は未読。)
    ※ケーキの切れない非行少年たち
    https://booklog.jp/item/1/4106108208

    正常領域と特別支援が必要な領域の狭間に位置する子どもたちがグレーゾーンの子どもたちと言うらしい。
    彼らに対する接し方がマンガで分かりやすく書かれている。

    こういう子どもって、多かれ少なかれ正常領域の子たちにも当てはまる気がしますが、
    グレーゾーンの子どもたちはもっとぶっ飛んでるんかな。。
    というか、子どもって、そうやって成長していくものだろうし。
    自分は見比べたことがないからよく分からないや。。
    まぁ、問題なく成長できるような子は正常領域なんやろうけど。

    正常領域かグレーゾーンかは、よく分かりませんでしたが、
    子どもが躓いているときにどうやって声掛けしてあげるのかについて、
    ヒントが詰まった本だと思います。
    特に自分は、全部、自己肯定感とか、自信の問題かと思っていましたが、
    本の中ではそれが細分化されていて参考になりました。

    こういった子どもが増えてきた社会的背景なども書かれていたら、
    より参考になったと思います。
    そもそも増えてるんかな?そういう子どもがたくさんいることを大人が(教育者が)認知し始めただけ?

    ビジネスサイドにいる人間としては、こういう子どもたちが大人になって入社してくるとき、
    どういうサポートが必要なんでしょうかね、それが気になりました。

  • 以前から気になっていた本。
    本書は「漫画でわかる」とあるように、困った子とされる困っている子供について、
    それぞれ10ページ程度で漫画による解説がなされている。
    子供が見せる、なぜそんな困った行動をするのか、ということについて簡潔に書かれている。
    対象はずっとぼーっとしている子、指示が通らない子など、いわゆる「問題児」だが、表出しているのは本人の困りごとの一部に過ぎない子がよくわかる。

    具体的にどのような関わりを持っていくべきか、ということに主眼を置きたい場合は物足りないが、入門書としてはとてもわかりやすい。
    どのような指導をしていくのか、これはケースバイケースであり、根気もいるし、指導する側も一人で立ち向かうには荷が重い。
    だが、子供たちのそれぞれの特性を理解した上で指導にあたるのと、知らずにあたるのとでは対応方に違いが出る。
    教育者、また養育者はぜひ手に取ってほしい。

  • 問題行動を掘り下げて根本になる理由を探す、という考えは参考になる。
    漫画でわかりやすいけれど、結局どうしたらいいの?という気持ちになる。
    いろんな種類の障害がある。それに気付ける親になりたい。
    話をきかない子は聞く力が弱い可能性がある→聞こえないとかではなく一度に何語も処理できない
    など、できて当たり前の大人ではなかなかできない発想

  • Audibleで読みました。
    事例と一緒に解説してくれるので、分かりやすかったです。また、実際に出会った子どもたちに、当てはめて考えやすい本でした。

  • 子どもの行動を
    困っていることのサイン
    と教師が見てあげられるか。

    問題行動として注意するだけでは変わらない。
    その行動の裏に隠されているものを
    子どもと一緒に見ていくことが大切だと思った。

  • 漫画でサクッと読めた。利用者対応が上手くできないこともあるけど、聞く力が弱い、自信がないなど身体的家庭的色々な可能性を考えてコミュニケーションをとっていきたいと思った。

  • 類似内容の新書を読んでから、こちらを読んだ。
    これは学校という現場での事例に合わせた解釈・対応策に焦点が当てられている。

    努力が足りない、怠けていると判断する前に「伝わっていない」「理解できない」「誤解している」などの可能性を検討することは、双方にとって有益だろう。

    新書に比べて読みやすいので、ぜひ1人でも多くの人に読んで欲しい。

  • 先生から見た子どもの様子。なるほど。子どもの様子〜どのように解決するかが焦点で、結果どうなったかが描かれていない。

  • これはできるだけ多くの管理職や教育的役割を担う上司に読んでほしい本。
    産業医として管理職の話を聞いていてよくあるのだが、自分の教え方や伝え方で相手が理解できないときに、相手を責めるような発言をされる方がいる。
    管理職になる人は比較的IQが高い一方で部下は多様な人がいる。
    その状況で普通ならできるはずと思い込んで相手のやる気や態度の問題にしているケースが多い。でも、実際その中の多くにそもそも理解できていない人がいる。
    そういう人たちが存在するのだと知って、なぜ理解できないのか?どのようにしたら理解できるようになるのか?など想像できるようになれば、コミュニケーションがうまくいくようになると思う。

    そういう意味で、この本は多数のケースを扱っており、指導をしていく上で学びの多い一冊になるだろう。

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著者プロフィール

立命館大学教授、児童精神科医。一社)日本COG-TR学会代表理事、一社)日本授業UD学会理事。医学博士、日本精神神経学会専門医、子どものこころ専門医、臨床心理士、公認心理師。京都大学工学部卒業、建設コンサルタント会社勤務の後、神戸大学医学部医学科卒業。大阪府立精神医療センターなどに勤務の後、法務省宮川医療少年院、交野女子学院医務課長を経て、2016年より現職。児童精神科医として、困っている子どもたちの支援を教育・医療・心理・福祉の観点で行う「日本COG-TR学会」を主宰し、全国で教員向けに研修を行っている。著書に『教室の困っている発達障害をもつ子どもの理解と認知的アプローチ』『性の問題行動をもつ子どものためのワークブック』『教室の「困っている子ども」を支える7つの手がかり』『NGから学ぶ 本気の伝え方』(以上、明石書店)、『身体面のコグトレ 不器用な子どもたちへの認知作業トレーニング【増補改訂版】』『コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング』(以上、三輪書店)、『1日5分! 教室で使えるコグトレ』(東洋館出版社)、『ケーキの切れない非行少年たち』『どうしても頑張れない人たち』(以上、新潮社)、『境界知能とグレーゾーンの子どもたち』(扶桑社)、『境界知能の子どもたち』(SB新書)などがある。

「2024年 『身体をうまく使えるためのワークブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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