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- Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622073758
作品紹介・あらすじ
精神とはなにか。いかにしてニューロン人間は道徳的主体となりうるのか。ダーウィン、フロイト以後もなお開かれた問い。身体と精神、脳と心、自然と倫理との新たな架橋を求め、フランスを代表する神経生物学者と哲学者が縦横無尽に、ときに鋭く対立しながら繰り広げるスリルに満ちた対話。
感想・レビュー・書評
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有名な神経生物学者ジャン=ピエール・シャンジューと、現象学系を自認する哲学者ポール・リクールの対話。
読み始めて驚いたのだが、これは対話というよりもかなり本格的な、第一線での「論戦」であり、対談特有の読みやすさはみじんもなく、難解な議論が展開されている点だ。
いわゆる「還元主義」とそれに対立する思想とのあいだの対立に始まって、倫理に関する議論に至るまで、この2人はずっと真剣勝負で対立しあったままだ。
とりわけ、あらゆる哲学から倫理学など、すべてを深く読み尽くしたかのようなシャンジューの学識の凄まじさに圧倒された。超一流の知識人の「知」とは、ここまで凄いものなのか。
対して、リクールの思想はどうもちょっとわからなかった。
この二人のそれぞれの著書をちょっと読んでから、もう一度この本に取り組んだ方がいいかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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