人種と歴史/人種と文化

制作 : ミシェル・イザール 
  • みすず書房
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本棚登録 : 78
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622088509

作品紹介・あらすじ

古典的名著を第一人者の新訳で。「人種と歴史」は1952年ユネスコ反人種主義キャンペーンのために書かれた。この小著で著者が展開した論の核心と、込めた熱意とを、渡辺公三訳はまっすぐに伝える。本国フランスでは人種差別反対の基本図書として高校教材に使われているという。レヴィ=ストロース思想の全体を理解するにも肝要の書。文化の多様性を1971年ふたたび断固擁護した「人種と文化」併収。今日的意義を解説した新序文つき。

感想・レビュー・書評

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  • 人種という概念とはなんなのか、存在するのか。文化の際はなぜ存在するのか。このような差異の発生の要因を考察している。また多様性と画一性の間をいくような本当の意味での多様性について触れている。これまでの西洋文明が進歩的であるという、進歩史観を打ち破る名著。本書で述べられている偏見と憎悪による分断の危機は今まさに我々の世界に起こっている問題である。ここでは文明間の多様性について議論されているが、これを個人間と読み替えることもできる。近年どこに行っても問題になる多様性の本当の特性と意味について考えさせられる。

  • ◆5/24 シンポジウム「自由に生きるための知性とはなにか?」と並行開催した「【立命館大学×丸善ジュンク堂書店】わたしをアップグレードする“教養知”発見フェア」に登壇者の推薦書としてご紹介いただきました。
    http://www.ritsumei.ac.jp/liberalarts/news/article.html/?id=22
    本の詳細
    https://www.msz.co.jp/book/detail/08850.html#more-a3

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著者プロフィール

1908年11月28日ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935年、新設のサン・パウロ大学に社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1947年末パリに戻る。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1973年アカデミー・フランセーズ会員に選出される。1982年コレージュ・ド・フランス退官。2008年プレイヤード叢書(ガリマール社、フランス)全1冊の著作集Œuvres刊。2009年10月30日、100歳で逝去。著書『悲しき熱帯』(1955)〔全2巻、中央公論社、1977、中公クラシックス、2001〕、『野生の思考』(1962)〔みすず書房、1976〕、『神話論理』四部作『生のものと火を通したもの』(1964)〔みすず書房、2006〕『蜜から灰へ』(1966)〔みすず書房、2007〕『食卓作法の起源』(1968)〔みすず書房、2007〕『裸の人』(1971)〔二分冊、みすず書房、2008/10)他。

「2023年 『構造人類学 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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