単独行者 アラインゲンガー 新・加藤文太郎伝 上 (ヤマケイ文庫)

著者 :
  • 山と渓谷社
4.09
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本棚登録 : 90
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635047531

作品紹介・あらすじ

昭和十一年一月、厳冬の槍ヶ丘・北鎌尾根に消えた加藤文太郎。冬季登山の草創期、ガイド登山が一般的だった時代に、ただひとり、常人離れした行動力で冬季縦走を成し遂げていった「単独行者」は、なぜ苛烈な雪山に挑みつづけたのか。構想三十五年、加藤文太郎の真実の人間像に挑む本格山岳小説。

感想・レビュー・書評

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  • 新田次郎の孤高の人とは違い山の描写が詳細に書かれていて凄い。
    また加藤文太郎の心情が描かれているが、それが堪らなく面白い。上下巻一気に読んだ。

  • 序で加藤遭難を書き起こしてくれて良かった。単独行者・加藤文太郎を最初は小説『孤高の人』で、次に自伝『単独行』で人となりを知り、最後に本書で締めくくろうと思った。他人と一緒に行動するより単独を好む彼を私は理解できる。そして、里歩きから無雪期の登山に移行し、夏山では満足できずに冬山へと突き進む様がよくトレースできた。「一月の思い出」の中において、加藤が後に遭難する一行の幻影を見た記述は何を基にしたものだろう? 単なる文章の高揚のためだとするならばいただけない……

  • 2016/6/29購入
    2016/9/9読了

  • 2015/4/22 Amazonより届く。
    2016/12/5〜12/13

    新田次郎版とは違う、加藤文太郎伝。新田版を読んだ時から、自分の登山経験は増えているが、ここに書かれている行程は驚異的だ。加藤が歩いている様子を一度で良いから見てみたい。しかし、加藤さん、ほんとにこんなに口べただったんだろうか。今とは登山の立ち位置が違うとは言え、大変勿体ない気がする。下巻も楽しみ。

  • 谷甲州が満をじして書き上げた加藤文太郎を題材にした山岳小説。
    新田次郎の『孤高の人』は余りにも有名だけどそれとは違う切り口で書かれている。

    山岳描写は谷らしく臨場感に溢れる。

    登山をする立場からすると、夜間の行動は今一つ賛同出来ない。本書で書かれてるように自分でも経験をした上で、判断してみようかなと。

  • レビューは下巻にて

  • 今年は山にあまり登れなさそうなのでなるべく山の本を。

    時代は相当昔の話だが、やはり山はいつの時代も根本は変わらないと感じさせる一冊。新しいことをやろうとすると押し戻させる力が働く、や人間らしい加藤の悩みなどいろんなことが共感できた。

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著者プロフィール

1951年兵庫県生まれ。青年海外協力隊などを経て作家デビュー。SF小説、冒険小説、山岳小説など広い分野で高い評価を得ている。96年「白き嶺の男」で第15回新田次郎文学賞を受賞。主な著作に「航空宇宙軍史」シリーズ、「覇者の戦塵」シリーズ、『白き嶺の男』などがある。

「2019年 『硫黄島航空戦線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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