倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)

著者 :
  • 理論社
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感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652086155

感想・レビュー・書評

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  • 文章もキレイで、読み始めはぐいぐい引き込まれました。
    途中からこれは手記が現実か?こんがらがってしまった。
    どのキャラクターの引き立ても中途半端な感じ…そのはぐらかす感じが魅力なんかなぁ。
    個人的にはもっと明確な終わりが読みたかったな〜。

    紙に花柄の型押しされてるのかわいい。

  • 「倒立する塔の殺人」とだけ題されたノートを中心に繰り広げられる、入れ子式の物語。
    倒錯的で耽美な雰囲気にいまいち入り込めませんでしたが、思春期の少女たちの動作のひとつひとつが瑞々しい作品。中盤の手書き文字にはぞわっとしました。

  • ■戦時中のミッションスクール。図書館の本の中にまぎれて、ひっそり置かれた美しいノート。蔓薔薇模様の囲みの中には、タイトルだけが記されている。『倒立する塔の殺人』。少女たちの間では、小説の回し書きが流行していた。ノートに出会った者は続きを書き継ぐ。手から手へと、物語はめぐり、想いもめぐる。やがてひとりの少女の不思議な死をきっかけに、物語は驚くべき結末を迎える…。物語が物語を生み、秘められた思惑が絡み合う。万華鏡のように美しい幻想的な物語。

    ■■不思議な話でした。戦時中が舞台なだけあって、全体的に陰鬱で薄暗かった・・・。ミッションスクールというと、どことなく華やかな雰囲気を想像してたんですが・・・。わたしは苦手。

  • 戦時中のミッションスクール。図書館の本の中にまぎれて、ひっそり置かれた美しいノート。蔓薔薇模様の囲みの中には、タイトルだけが記されている。『倒立する塔の殺人』。少女たちの間では、小説の回し書きが流行していた。ノートに出会った者は続きを書き継ぐ。手から手へと、物語はめぐり、想いもめぐる。やがてひとりの少女の不思議な死をきっかけに、物語は驚くべき結末を迎える…。物語が物語を生み、秘められた思惑が絡み合う。万華鏡のように美しい幻想的な物語。
    《ブックデータベース より》


    《2009年2月7日 読了》

  • わかりづらい!雰囲気は好きだったけれど。

  • 戦時中のミッションスクールで流行っていた遊びが
    擬似恋愛と回し書きの小説。
    嫌われ者の少女、彼女が崇拝する先輩と
    先輩と知り合った少女と、少女の友人。
    図書館で見つけた、題名だけのノートは
    一体誰が何のために、そこに置いたのか。

    ふたつほどある大きな謎は、最後にちゃんと解決するのですが
    現実と、作られたノートの小説が、最後にきれいに混ざるのが
    ありえなさそうで、そうでもないようで…。
    違和感なくきれいにまとまっている感はありましたが
    読んでいて、そう楽しいものではなかったです。

  • <FONT color="#666666">私が神に無関心であるかといえば、正反対である。
    悪魔ほど神に恋い慕う者はいない、
    いや、私は悪魔と自称するにはあまりに卑小であるが、
    神を欲してることは、己をごまかしようのない事実だ。
    パウロがねじ曲げ、法王と聖職者と神学者がでっち上げた神ではない、真実の神を。
    荒れ野の民のためのものである神ではない、
    真に普遍である神を</font>



    何だか消化不良。
    何だか弱いんだよ…パンチが無く物語が終ってしまった。
    ふーんそうなんだ。って感じ。
    まぁ、自分の感情が好きなのか恋なのか愛なのかそれとも憎しみなのか、何て分からないよね。
    そして、この全てに成りうる感情もあるだろう。
    でももうちょっと描写の移り変わりを書いてくれないとさっぱりと終ってしまった。
    感情移入しにくいかな。

  • 戦中・戦後のミッション系女学校が舞台という、ほぼそれだけで読みました(笑)深まった謎が明らかになっていく過程は面白いなと思ったんですが…あれ、最後どうなったんだっけ?^^;

  • 雰囲気はよかったけど、なんかもりあがりに欠けた。
    装丁はすき。

著者プロフィール

皆川博子(みながわ・ひろこ)
1930年旧朝鮮京城市生まれ。東京女子大学英文科中退。73年に「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、その後は、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁 旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞を、『恋紅』で第95回直木賞を、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞を、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞を、『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』で第12回本格ミステリ大賞を受賞。2013年にはその功績を認められ、第16回日本ミステリー文学大賞に輝き、2015年には文化功労者に選出されるなど、第一線で活躍し続けている。

「2023年 『天涯図書館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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