間取りと妄想

著者 :
  • 亜紀書房
2.99
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本棚登録 : 784
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750515076

感想・レビュー・書評

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  • 「家」という空間を軸にした短編集

    読んだ直後、少しがっかりした気持ちになった。
    大人向け小説、というか性に関する描写が描かれていたことだ。

    しかし、冷静になるとこれは当然のことに思った。
    家、というプライベートな空間において何も起こらない訳がない。
    セックスもまた、日常のひとつなのだから。

  • 間取図を見るのは子供の頃から好きなので、すぐに飛びつきましたが期待を裏切らず面白く、ワクワクして読みました。
    まず間取図をじっくり見てから本編に入る、そしてまた間取図を見返して…と新しい読書の楽しさがありました。
    また引越したいなぁ。間取図をノートに貼って新しい家に想いを馳せながら眺めていたいです。

  • びっくりするような放り出され方をする掌編も多かった。
    が、その宙ぶらりん加減が味わい深い。

    生きているその人の血肉になっているような話が好き。
    「船の舳先にいるような」とか。
    一緒に揺らぐ感じに臨場感があった。

    「隣人」「カウンター」は、じわりと怖い。
    「浴室と柿の木」気まずっ!!

  • 様々な間取図とそこで過ごす人々を描いた短編。さくっと読める感じが好き。
    「浴室と柿の木」なんかは嫌だわーと思いながらも絶妙な幕切れで、どの話もその先をいくらでも妄想する余地があって面白かった。

  • 蔵書あり
    20170827予約
    住んでみたい家がたくさんある。
    船の舳先にいるような
    のお家か
    浴室と柿の木
    の息子夫婦と同居している昌之のスペースがいいかなあ…
    妄想広がる〜

  • 間取りから始まる短編集。まず間取りがあって、そしてそこから紡ぎだされた物語。
    コミカルな話かと思っていたが、どこかロマンチックな話が多かった。あと、そこまで間取り間取りした話(どんな話だそれ)ばかりでもなかった。
    「船の帆先にいるような」「どちらのドアが先?」が好きかな。

  • 間取りを元に想像力を掻き立てられる小説。
    この間取りの家や部屋に住む住人はどんな暮らしをしているのか…不動産屋さんの前に佇み、物件の広告をみながら、この小説のように空想を膨らませてみるのも面白いかも。

  • 間取り図から妄想が広がる感覚に共感して手に取った一冊。

    最初の2篇くらいはちょうどいい長さだと思って読んだんだけど、後半はなんだか尻切れとんぼ感があった。滑り出しはまずまずなんだけど、なんかシュンと終わっちゃうっていうか。ちょっと物足りなかった。

  • 913.6

  • 変わった間取りの物件を舞台にした短編集だ。
    各短編の前にその物語の舞台となる物件の間取り図が登場する、という面白いかたちになっている。
    短編自体は短く、さっぱりしたものが多く感じた。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。小説、エッセイ、ノンフィクション、批評など、ジャンルを横断して執筆。短編小説集としては、本書は『図鑑少年』『随時見学可』『間取りと妄想』に続く4冊目。人間の内面や自我は固定されたものではなく、外部世界との関係によって様々に変化しうることを乾いた筆致で描き出し、幅広いファンを生んでいる。
写真関係の著書に『彼らが写真を手にした切実さを』『ニューヨーク1980』『出来事と写真』(畠山直哉との共著)『この写真がすごい』など。他にも『須賀敦子の旅路』『個人美術館の旅』『東京凸凹散歩』など著書多数。
部類の散歩好き。自ら写真も撮る。朗読イベント「カタリココ」を主宰、それを元に書籍レーベル「カタリココ文庫」をスタートし、年三冊のペースで刊行している。

「2022年 『いつもだれかが見ている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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