- Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751530351
作品紹介・あらすじ
突然やってきた不思議な女の子ロサリンド。彼女のおかげで、病弱なひとりぼっちの少年ラーシュ・エリックは…。北欧で読みつがれてきたエルサ・ベスコフの知られざる名作!
感想・レビュー・書評
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北欧で読み継がれているエルサ・ベスコフ(1874-1953)の知られざる名作『Rosalind』の登場です。<ラーシュ・エリック>は六歳、お母さんとの二人暮らし。病弱で、お母さんが昼間働きに出ている間は、独りぼっちでベッドの中で過ごしていました。ある日のこと、壁紙の花模様をじっと見ていると、壁に割れ目ができて、中から<ロサリンド>という少女が現れるのでした…。ほのぼのと心をあたためてくれる、愛と癒しの出会いの物語です。
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絵も文章もきれいで素敵だと思いますが、手渡す子を考えると購入は躊躇します。
2年生までに習う漢字にはふりがなはなく、字は小さめなので、2年生の終わりから3年にかけて読まなかったら、読む時期を逸しそう。
内容は「トムは真夜中の庭で」を思わせるもの。
主人公の名前も多分原書に忠実なんでしょうが、「ラーシュ・エリック」が連呼されるのはちょっとしつこい気がしてしまいました。 -
スウェーデンの絵本作家ベスコフの幼年童話。
病弱な少年が壁紙の中の秘密の友達を介して、だんだん丈夫になり現実の友達もできるという、ちょっと不思議なお話。
挿絵は現代の日本人なのだが、原作にはベスコフの絵はついていなかったのかなぁ? -
菱木さんの訳と愛らしい装丁で手に取った。
絵本と児童書の中間くらいの密度で、小学校低〜中学年向けの読み物というかんじ。
内容から、「マリアンヌの夢」かと思ったけど、あんなホラー色は無くて、ハッピーエンドだった。
でも、壁紙の世界に入れる魅力や、ロザリンドに会える喜びがなくなるのは、読んでいるわたしにもとても寂しかった。
ラスト、また別の形でロザリンドには会えたけれど、喪失を抱えてしまった。(この結末、萩尾望都の「塔のある家」を思い出した。)
欧米では壁紙ってすごく大事なんだよね、みんなすぐ自分好みにカスタマイズして貼り替えるし、派手な柄や個性的な柄もたくさんあるし。
そんな感覚を思い出しました。 -
かわいいお話。
病弱な男の子ラーシュ・エリックが、ふしぎな女の子ロザリンドによってどんどん元気になっていく様子が楽しい。
ロザリンドは単に壁の向こうに住んでいる妖精ではない。
菱木さんが講演で語っていたが、この話は短編集の一編だったそう。それを、幼年童話として仕立てたと。画家の上垣さんにはラーシュと同年代の子どもさんがいるとのこと。 -
別の本を探しに行った図書館で、思わず手に取り借りた本。
挿絵の色遣いが明るくて、如何にも北欧っぽい。
素敵な壁紙の部屋に住む病気がちな男の子エリックと、壁から現れた少女ロサリンド。
彼女と楽しい時間を過ごしながら徐々に健康的になっていく。
やがて二人に別れが。
色彩豊かで幸せな気分になれる一冊でした。 -
北欧フィンランドの名作。絵本みたいな雰囲気を持つ、挿絵たっぷりの本でした。
綺麗な花の壁紙から現れた少女、ロサリンド。病弱な男の子エリックとロサリンドの秘密の交流を描いた物語だけど、どこかメルヘンで不思議に満ち溢れてる。読み終わったあとに心が愛で満たされるような、そんな素敵なお話でした。
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花柄の壁紙から出てくる女の子ロザリンド。病気がちなラーシュ・エリックはロザリンドと遊ぶうちに少しずつ元気になっていく。『秘密の花園』みたいだ。ロザリンドと遊ぶようになってラーシュ・エリックは体も心も強く逞しくなった。きっと今度は彼がお母さんや他の誰かを救う番。ああベスコフの世界だなあと心がじんわりする素敵なお話だった。じーんと。