作品紹介・あらすじ
のどかな地方都市を襲った連続誘拐殺人事件。人智を超えたその事件の真実を解き明かすためテレビの向こう側-"シャドウ"と呼ばれる異形が蠢く異界を探る、八十神高等学校の自称特別捜査隊メンバー、花村陽介・里中千枝・天城雪子の三人が、霧の中で出会った女性は、既に亡くなったはずのあの先輩だった-。"ペルソナ使い"たちの活躍を描く人気RPG『P4』のゲーム本編では語られることのなかった物語を綴る、渾身のノベライズが遂に登場。
感想・レビュー・書評
絞り込み
-
ペルソナ4好きなんで買ってきた。
時系列的には雪子助けた後だから序盤ですね。内容も本編にこういうのあってもよかったかも・・・って思った。本編でもその辺あいまいだったもんなー。
-
このペルソナと、ペルソナトリニティソウルのペルソナがどういう繋がりか解りませんでしたが、とても楽しかったです。
【肉はアナタを裏切らないっ!】は名言中の名言♪
-
大好きな話。シャドウとはいえ、小西先輩と仲良くしてる花村の姿が涙もの。
-
一周めクリアの興奮冷めやらぬ時期にたまたま本屋さんの店頭で見つけました。
ゲームのノベライズなんて、そのゲームが出た直後だけの期間限定商品だと思ってだだけに嬉しくなって購入。
概要は大体こんな感じ。
いつ :雪子救出後完二救出前
どこで :テレビの中(但しいつもとは違うものから入場)
だれが :二年生三人組
なにを :第二の被害者小西早紀先輩のシャドウ
どうした:出会ってから別れるまで
あとがきにて、作者が二年生が好きで特に陽介は殆どパーティから外したことがない旨、また、早紀先輩について書くことに使命感を抱いた旨が語られている通り、愛を感じる作品でした。
以下、あまり批評じみたことを書くと後で恥をかきそうなんだけど、恥をかくのはおいらの趣味みたいなものなのでやっぱり正直に書きます。
表現の拙さと、読者に対する信頼が若干欠けているように思えたところは気になりました。
まず表現の拙さについて。
おいらもひとのこと言えた義理じゃないんだけど、「全般的な印象」のようなぼんやりしたものではなく、具体的にこの書き方がこういう風にシロウトくさいんですけど! て指摘できるかたちで幾つも目に付いたので、ちょっと挙げてみます。
地の文で「~と言った」「呟いた」「口にした」等、発言した旨の表記がいちいち台詞と台詞の間に挟まるので、テンポがもっさりしてます。
ゲームのノベライズである以上、プレイ上での楽しみの要素を再現する意図を持たれたものだとは思うのですが。
台詞の多いやりとりを小説の文章にする方法は、登場人物の動作をいちいち懇切丁寧に追跡すること以外にもありえたのではないかと感じました。
また、一部の台詞にセンスがない!
「どうかした? 揃って、私の顔を覗き込むなんて」(P121)とか。
「ときどき漫画にギャグとして出てくる説明的な台詞」のような印象を受ける台詞が他にもちらほらと。こういうのを地の文で処理すればいいのに。
重箱の隅をつつくようですが、「でも。都会の議員秘書さんを足がかりに、都会のテレビ局進出とか野心ももってそうな気がしたよ、(後略)」(P215)も気になりました。
話し言葉としてはリアルですが、短い文の中に同じ単語を二度も入れなくても。
一旦音読してみて、恥ずかしかったら推敲の余地があるんじゃないかなあ。
それから、これはおいらも読書家じゃないのでいまいち確信が持てないんだけど。
「脳裏に映る」という言い回しは今回初めて見ました。
言わんとすることはわかるけど、「脳裏」なら「浮かぶ」とか「掠める」とか「焼きつく」とか。…「映る」のは「まぶたの裏」辺りじゃないかなあ。
おいらが無知なだけという可能性も大いにあるんだけど、こんな描写がちょこちょこ出て来ると、その度に気が散るので勿体無いです。
他に、一人称や台詞内ではともかく、三人称の地の文で「どどんと」とか擬音入れるのはどうかと思う。
全編がそのノリならそれはそれでひとつの様式だとわかるけど、なまじ出現頻度が稀だったので悪目立ちしてました。
以上はこれがP4のノベライズでなくても感じたであろう、表現の拙さ。自分としては公平なつもりの文句でした。
更に以下はP4ファンとしてのいちゃもんです。
まず、千枝ちゃんの書かれ方が酷い!(笑)
肉肉肉肉って、決まり文句や口癖を言わせておけばキャラが立つってもんじゃないっ!
あとがきでの真田先輩との絡みはとてもらしくて笑えるのにー…。
これは全くの憶測だけど、多分作者さんが陽介と先輩に思い入れがあり、且つそれを自覚していただけに、この二人のことばかり書いてしまわないように「妙に頑張ってしまった」ことの歪みが千枝ちゃんに来たのだと思う。
ヘンな気を遣わずに思いっきり陽介に沈潜してくれれば良かったのに。その方が書きたかったものにより近づけただろうに。
雪子ちゃんには本編とのブレをあまり感じませんでした。
また、クマの再現性は凄かった! ほんのちょっとしか出てこないのにエラく癒されたクマよ。
入浴イベントは単なる読者サービスかと思いきや、前後の経緯に多少の無理やり感はあるものの、一応ちゃんとした必然性があったのでやや意外でした。
ただ、女性キャラのバストの形状について具体的なことを書くよりも、そこは敢えてぼかして「それを耳にした健全な青少年の反応の様子」を描写した方がより面白かったんじゃないかなあとは思いました。
…もしかして、女性読者にとってはナマナマしいだろうからってカットされたのか?
山野アナが一方的に悪者にされていることにも違和感がありました。また、彼女のシャドウに対する二年生三人組の態度にも。
シャドウというものが、人間なら誰しもが持つ心の澱の最低最悪な部分の顕現であること、それを自分たちがペルソナとして行使できるのは、自らの心にきちんと向き合ったからであり、その為にはまず何よりも仲間達の助力を必要としたことを、この三人は身を以て知っている筈です。
不倫なんかする方が悪いという社会通念はさておいて、少しくらいは共感なり同情なりしてあげても良かったんじゃないのか。相談する相手すらいない孤独な恋愛に陥った挙句、社会的な立場もキャリアも大衆に消費され踏みにじられ、挙句殺されてしまった可哀想な女性にさ。
「あの男には利用価値があった」と語るシャドウ山野の台詞は「とことん利己的な奴」「人として許せることじゃない」「女としても最低」と一刀両断の上に非難ゴウゴウでしたが。
同じ台詞を、ままならない現実を前に自らの恋心すら貶めずにいられなかった心の叫びとして捉えることも彼らには(彼らにこそ?)できた筈で(実際完二のときはできてる。「こんなのは本音でもなんでもねぇ、タチ悪く暴走しちまってるだけだ!」て)、何かその辺りの書かれ方がとっても残念。
ライトノベルの性質上、あまり活字に縁がない層にもわかりやすくする意図でこうなったのかも知れないけど、ゲームのノベライズの読者はほぼイコールでそのゲームのプレイヤーになるわけで。
…ペルソナプレイヤーならもう少し「読める」と思うんだよね。
ちょっと話は戻るけど、千枝ちゃんみたいにヘンな強調をしなくてもちゃんとキャラは立つし、山野アナみたいに悪役にここまでお寒い描写をせずとも、きちんとした読者にはきちんと通じる。と、思う。
読者に対する信頼が若干欠けているのではないかとする所以です。
小西先輩のシャドウについても、同じことが逆の方向から言えるかな。
忘却に逃避する弱さを核にしたシャドウも勿論アリだと思うけど、実家の酒屋もジュネスも言い寄ってくるその店長の息子であるところの後輩もみんなみんな消えてなくなればいいのよ! という破壊的な側面も書かなくては嘘くさい。同じ殺人被害者なのに、小西先輩と山野アナでは扱いの違いに幾らなんでも差があり過ぎます。
おいらは品性下劣だから、もしかして作者さんはアナウンサー業につくような高学歴インテリ高収入しかも美人の女性にモロキン曰くのルサンチマン的先入観を抱いているんじゃないか? だからこそ山野アナがああもべたべたの悪役として描写され、逆に思い入れのある小西先輩はナイスガイ(美少年という表現でもいいんだけど。陽介は外見の美しさよりも、性別を問わず多くのひとにとって「イイ奴」としての側面が強いかなと思うので)の陽介に献身的に守られるお姫様の役どころで、醜い凶暴性を晒すことなくあくまでも皆の為に優しい忘却の力のみを行使して健気に消えてゆくキャラになったんじゃないか…? というようなことを邪推しそうになる。自分の思い入れのあるキャラは汚したくないみたいなエゴ。
勿論そんなことはないんだろうけど、プロの作品である以上、ある程度はこんな解釈をされてしまう余地のある作者の表現にまずい箇所がある、と言ってもいいように思います。
いやまあ、そもそも解釈に正解なんてないけどさ。
好き放題書いてきたので更にもうひとつ。
これは高瀬先生の罪罰小説でも感じたことだけど、挿絵が欲しかったなあ!
表紙だけは辛うじて描き下ろしだったけど、そしてそれは勿論嬉しかったのだけど、中身はゲーム内の絵の使いまわしのみ。わざわざ小説にまで手を伸ばしたファンに対して、ほんの少しだけどサービスが足りない。
イワナガとか早紀先輩のペルソナ、絵としてみたかったなあ。「美しい少女の姿をしていた」と描写されていた杏奈のも。
「忘却の能力を持った喪服イメージの鎖がんじがらめペルソナ(或いはシャドウ)」って、先輩のか細く高い声が聞こえてきそうな、儚い風情にとても良く似合った造形だったろうに。やっぱりアルカナは刑死者ですかね?
仕方ないので、おいらの脳内ではペルソナの「スカディ」と、罰キャラうららの初期ペルソナである「カリスト」を足して2で割ったふいんき(笑)を合成しています。
…ここまで書いてみて、Amazonのレビューを読んでみた。
ああ、やっぱり皆同じようなところが引っかかるんだね。おいらほど下世話な想像力を公にしたひとは流石にいないみたいだけどさ(笑)。
別人の手によるP4小説が存在することを知ったのも収穫でした。短編連作らしいので、長い話があまり好きではないおいらにはそっちの方が合ってるかも。表紙が直斗と陽介なのが惜しい。直斗と完二だったら即買いだったのになぁ。一年生好きです。勿論りせも(笑)。
気が向いたら、そのうち読みます。
-
PS2のゲーム、ペルソナ4の外伝的なストーリーの小説です。
主人公の相棒、花村陽介が主役。
彼がテレビの世界で出会った少女、アムネジアとは…
2年生の面々はわりと登場します。
特に陽介ファンの私はけっこう楽しめました。
彼の直向な思いはゲームをプレイしていたら感慨深いものもあります。
ただ、1年生は出てきませんし、主人公も出てきません。
-
久々のライトノベル。やっぱり疾走感があってよかですな~☆
あの先輩のシャドウが出てきて、なんだか感慨深かったですw
P4の空気感がそのまま伝わってきて良かった^^
-
花村メインの話。切なさ乱れうち。
とても上手くまとまっていると思います。
-
主人公が出てるのを期待すると多分ガッカリすると思うのでこれから購入する方はよく考えてから買うのがおすすめ。花村メインのストーリーです。
女の子同志のきゃっきゃうふふ…!
-
-
藤原健市の作品