覇道の槍

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 83
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412339

感想・レビュー・書評

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  • 天野純希さんの作品、2冊目。
    信長より前の時代、阿波国の三好元長が主人公。
    民の為に戦の無い平和な世の中を作ろうとして、戦を続ける。
    元長の才能を妬んだ、主で友の細川六郎晴元との仲が食い違っていく。
    裏切りや策略が当たり前のこの時代、六郎を見限る様に進言された元長が、
    「主君に刃を向けた者の天下は、いずれ下の者に覆される。天下の安寧を志す者は、下克上を為すべきではないと存ずる」
    と言ったセリフが心に残った。
    登場人物も多いし、名前の読み方をすぐに忘れて苦労したけれど。
    後半一気に進みました。
    元長の息子、千熊丸と、それを支える久一郎改め松永久秀との、今後の話を是非読みたいです。

  • 三好長慶の父である三好元長について書いた本です。

    三好元長については、三好長慶や松永久秀の本を読んでも、堺で自刃するところから登場する感じで、なじみの薄い武将です。

    堺で自刃をした相手が細川晴元であったため、三好元長と細川晴元が兄弟同然に育ったというのは新鮮でした。

    全般的に、戦に臨場感があったので、非常に楽しめました。
    また、畿内特有なのか、この時代特有なのか、味方になったり敵になったりと、権謀術数っぷりがとても面白かったです。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-84a5.html

  • 久しぶりの時代物、三好元長を主人公にした「覇道の槍」です。
     時代はザックリ、応仁の乱の後。織田信長よりも少し昔。村上海賊よりも前ですね。

     この三好元長と言う人物については、全く知識がありませんでした。武勇に優れ、知略も得意。
    確かに、この人物が生きていたならば、信長や秀吉はどうなっていたのか?と思います。

     時代背景を良く理解できないまま、物語につられて読み進めた1冊でした。面白かったです。

  • コーヒーブレイク本。

    室町時代末期の阿波国の大名・細川晴元に仕えた三好元長の波乱な生涯を描いた時代小説(2014/04発行)。

    マイナーな人物ににスポットを当てているため、本書で初めて知ったことも多く、面白い時代小説でした。

  • 歴史物をあまり読まなくなった。最近はどうしても取り上げる人物が小粒の傾向があるから。
    三好長慶の親、元長の話。過去のしがらみと世を変えるためには古きものを切り捨てる。戦国から信長台等を予感させる話。何か時代の変化を予感させる

  • 信長登場前の戦国前期はほとんど知らないんだけど、三好元長の天下統一の夢をドラマチックに描いて面白かった。最後に松永弾正が登場して義輝、信長の後期を予感させる

著者プロフィール

天野純希
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。近著に『雑賀のいくさ姫』『有楽斎の戦』『信長嫌い』『燕雀の夢』など。

「2023年 『猛き朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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