お葬式

著者 : 遠田潤子
  • 角川春樹事務所 (2015年2月12日発売)
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  • 19レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412544

作品紹介

尊敬する父親が、百合の花を買いに出かけて事故死した。二年前に母親を亡くして以来、父と二人きりで仲良く暮らしてきた大学生の息子・在は、几帳面な字で書かれた父親の驚くべき遺言を手にする。徐々に明らかになっていく父親の過去は、在の想像を超えた残酷なものであったが…。慈愛の心に満ちた者たちを瑞々しい筆致で描ききった、著者渾身の長篇!

お葬式の感想・レビュー・書評

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  • 初、遠田潤子作品。
    モデルのようにカッコ良くて、非の打ち所のない素晴らしく完璧な父親。あまりにクドイ表現に違和感を感じつつも、私も女性なので…(笑)物凄く興味を魅かれてどんどん読んでしまった。お終いまで読んでみると、お父さんが素敵であればあるほど、悲しく切なくなった。
    もし、自分がこの人の妻だったら、子どもだったら…この人の生き方を理解できただろうか…。
    こんな素敵な人だったら、嫉妬を飲み込んで愛してしまうかな…。

  • お父さんの生き方疲れる!

  • 片瀬在は、建築を学ぶ大学生。2年前に母・由香里を亡くしてからは、父の和彦と二人暮らしをしている。
    雨の夜、父が自動車事故で亡くなった。
    遺言に従い父の書斎に入った在は、古い母子手帳を見つける。子の名前は「片瀬在」、母の名は「片瀬翠」。在の知らない、母とは違う女性の名前だった。
    在にとって、常に完璧な男性だった父の秘密。
    自分は生まれなかった子のスペアなのか、母はずっと騙されていたのか…


    いつも、そこまで?というほど過酷な昏いドロドロを容赦なく描く、遠田潤子作品。
    それでも読み始めるとどうしても止められない、強烈な力があるので、気力がある時に読むことにしている。気力のない時に読むと、自分の目の前も真っ暗になりそうで。

    はぁぁぁぁ〜〜、こんなに読後が清々しく、希望が見える作品は、これまでで初めてじゃないか?
    在のまっすぐな好青年ぶりと、翠、水樹、在の友人・高丘、そして和彦の、傷だらけの心を抱えながら愛情を求めて苦しむ純粋さ。彼らを傷つけた肉親たちの愛憎の歪み。
    しずかに美しい描写は、緻密な絵画のようだ。
    百合の白が際立つ脇に、微妙な色彩がちりばめられている。

    今のところ、誰かに遠田潤子を勧めるなら、まずはこれにしようと思う一冊。

  • 遠田潤子らしい作品ではあるんだが、「雪の鉄樹」などと比べるとパワーが弱いように思えた。これが遠田作品でなければ「すげー、遠田さんみたい」って言うて☆4つなんだろうけどなぁ

    登場人物たちの不幸な境遇を秤にかけるのは、エエ趣味ではないんだろうけど、ここはノンフィクションということで勘弁してもらうとして、主人公もその父親もちょっと弱いねんなぁ。ヒロインの境遇はさすがに絶句してしまうし、だからこそ登場人物たちはその渦に巻き込まれていくわけやねんけど。

    エエとこの坊ちゃんでしっかりモノで東大合格できそうなキャラクターなら、性格を変えるのもできると言うのが凄いし、性格を変えることで、素晴らしいパートナーと後半生を送れるという設定もなんだか凄いわけだが…

    歯痒いもんが若干残ってしまった

  • 大学生の在は、2年前に母親を亡くして以来、
    父・和彦と二人で助けあって暮らして来た。
    父親は、在にとって憧れで尊敬する完璧な存在だった。
    そんな父が、百合の花を買いに出掛けて事故死した。
    几帳面な字で書かれた驚くべき遺言を手にした。
    『葬儀不要、戒名不要、弔いごと一切不要…。
    ある程の、百合を投げ入れよ 棺の中』
    在は茫然とした。わけがわからない…。


    事故の夜、一本の百合を持った少女が家の前に居た。
    彼女は姿を消したものの、父の遺品のアルバムの中で
    少女とそっくりな女性を見付けた在。
    遺品を整理していた在は、何も書かれていない母子手帳を見付ける。
    子供の名前は確かに自分だが、母親の名前は見知らぬ「森下翠」
    父親には恋人や産まれなかった赤ん坊が居たのか…。
    自分は、その赤ん坊の偽物なのか…。
    亡くなった母は本当に愛されていたのだろうか…。

    父の過去を調べていくうちに、自分の知ってるいる父と
    全く違う父の姿が浮かび上がってくる。
    少しずつ明らかになってゆく謎と秘密。
    在と一緒にドキドキしながら読み進めていった。
    二十年も前に死んでしまった伯母に支配されてる森下家。
    縛られてる、囚われてる、魅せられてる水樹。
    愛の無い家庭から逃げ出すしかなかっ高丘。
    哀し過ぎる…。
    とっても丁寧に描かれていて、情景や匂いまで漂って来そうだった。
    何とも言えないネットリした重苦しい雰囲気や空気感。
    息苦しい程だった。

    ラストは、綺麗に纏められてて良かったって思ったけど、
    何だか、スッキリしなかった。
    でも、愛されて育つ大切さがヒシヒシと伝わって来る作品でした。

  • 死人に囚われ続ける人たちの話。微妙。主人公もその父もいけ好かないし感情移入が出来なかった。

  • 突然に事故で亡くなった父親。
    後始末の過程で、これまで知らなかった父親の人生にふれることになる。
    父には深く愛した女性がいた。その女性との間に生まれるはずだった子供。
    母と自分は身代りにすぎないのか。

    あまりにも強すぎる父親への愛。父親への愛は自己愛の変形か?

  • 尊敬する父親を事故で亡くした大学生の息子が、残された遺言に納得できず、父親の過去を探っていくお話。なかなか先の読めない展開で楽しめましたが、主人公のあまりの不甲斐なさが情けなさ過ぎて★一つ減点。

  • お父さん面倒くさすぎ。

  • 面白かったですが、ちょっとなぁ。というところも。

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