お葬式

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.05
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  • (1)
本棚登録 : 76
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412544

作品紹介・あらすじ

尊敬する父親が、百合の花を買いに出かけて事故死した。二年前に母親を亡くして以来、父と二人きりで仲良く暮らしてきた大学生の息子・在は、几帳面な字で書かれた父親の驚くべき遺言を手にする。徐々に明らかになっていく父親の過去は、在の想像を超えた残酷なものであったが…。慈愛の心に満ちた者たちを瑞々しい筆致で描ききった、著者渾身の長篇!

感想・レビュー・書評

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  • 初、遠田潤子作品。
    モデルのようにカッコ良くて、非の打ち所のない素晴らしく完璧な父親。あまりにクドイ表現に違和感を感じつつも、私も女性なので…(笑)物凄く興味を魅かれてどんどん読んでしまった。お終いまで読んでみると、お父さんが素敵であればあるほど、悲しく切なくなった。
    もし、自分がこの人の妻だったら、子どもだったら…この人の生き方を理解できただろうか…。
    こんな素敵な人だったら、嫉妬を飲み込んで愛してしまうかな…。

    • ひとしさん
      ちえさんこんばんは!
      なんとなくちえさんのレビューを読んでいたら読みたくなりました(笑)
      ちえさんこんばんは!
      なんとなくちえさんのレビューを読んでいたら読みたくなりました(笑)
      2017/11/15
    • ひとしさん
      ちえさん、そうなんですね。
      私の兄は私が高校生の時に事故で亡くなり、その後すぐに祖父が亡くなり、大震災の後に父が亡くなり、その後祖母が後を...
      ちえさん、そうなんですね。
      私の兄は私が高校生の時に事故で亡くなり、その後すぐに祖父が亡くなり、大震災の後に父が亡くなり、その後祖母が後を追うように亡くなり・・・。今は妻の父も具合も悪いのですが、なんとか元気を出していくしかありませんね!
      周りにいる人が辛い顔をしていないように、元気をあげられるようにできればいいですね!
      ちえさん大変でしょうが、頑張ってください!
      2017/11/15
    • ひとしさん
      いえいえ、ちえさんが恵まれていたのかはわかりません。でも、頑張りましょう!
      いえいえ、ちえさんが恵まれていたのかはわかりません。でも、頑張りましょう!
      2017/11/16
  • 父母の隠してきた過去の忘れがたい恋愛というのは、家族にとって裏切りなのでしょうか?という問い掛けがあるとして、僕の考える答えは家族が気づかなければ無罪。感じさせたら有罪だと思います。
    そもそもどんな辛い恋愛だってそれを忘れようとすればいつか過去になるし、思い出すようなものに囲まれて生きるなんて往生際悪いというかなんというか。主人公の父親は完璧なイケメンおやじなのですが内情は超絶カッコ悪いのであります。
    いや、本の中では追憶に生きるダンディーなイケおやじなんですよ、遠田潤子さんがどういう意図で書いているか分からない部分もあるのですが、やっている事とこだわる方向がなんともカッコ悪い。遠田さんの今までの登場人物のこだわりは、否応なしに巻き込まれて、心が血をだらだら流す状況でひたすら前に進むかっこよさだと思ったのですが、この本ではみんながそれぞれ意味の分からないこだわりにがんじがらめでイラっとするんですね。
    それでも読ませる力が有るのは筆者の力でしょう。退屈ではなかったですが、他の本を先に読んで欲しいです。間違ってもこの本を初体験にはして欲しくないです。

  • お葬式。
    遠田潤子さん。

    寂しいということは、怖いというのと同じだ。
    寂しくてたまらないっていうのは、
    怖くてたまらないってこと。
    もし、寂しさに気づいてしまったら、やっていけない。
    耐えられなくなる。
    だから、平気なふりをするしかない。
    この文章。さすがです。

    本の内容よりも。
    三味線は猫の皮でできている!!
    それに、ビックリ‼️
    調べて見ちゃった!!

    遠田作品。
    題名。お葬式
    想像していた話とは、違ったけれど。
    謎が深まり、最後は、解けた。
    感じでした。

    いつものドロドロより、
    ソフトな感じでした。

    おもしろかった。


  • 冬雷を読んで以来、遠田潤子さんの作品を全制覇すべく、読んでいる。
    二年前に母を亡くし、突然、父を交通事故で亡くした主人公・片瀬在。親戚も無く、一人になった在に残された遺言は葬式不要、戒名不要、弔いごと一切不要というもの。遺品も捨ててくれとあり、大変なファザコンの在は初めは父の遺言通りに事を進めようとしていたが、好奇心に勝てず、父の遺品を見ていく内に、思いもよらない過去が …過去に振り回される在。
    いろんな家族を描いている遠田さん。あることがあり、理想的な父、人間的にも多くの人に愛されてる男になろうとして今の片瀬和彦になっていた。"この人"と思える人との出逢い。人は一人では生きていけないと改めて感じた。それぞれの幸せがある中、恵まれた人への妬みなど、人間の醜い感情も描かれている。せっかく幸せをつかもうとしているのに、その幸せを阻むのは家族であることの悲劇。他人なら切り捨てればよいが、身内だとそこが難しく、絡まった糸が縺れたが為に悲劇が…残された者は今後、どう生きていくか、残された在は、父の真意を知り、前に向かって生きていくところで終わったのがよかった。

  • 父が死ぬまで隠し続けてきた事とは…

    息子から見てもカッコ良かった父の全てが演技だったなら?過去を手繰ると女の影があり…。
    家族愛、異性愛、慈しみ、無償の愛。様々なかたちの愛が描かれているように感じました。
    悲しげな少女、不幸すぎる家庭環境、といった部分は前に読んだ遠田作品とイメージがかぶる。
    「こうだったらどうしよう!」と悪い方に想像してしまいますが、そこまで悲惨な話ではなかったので
    少しホッとしています。この感じだと、いくらでも悪く出来そうですから…。

  • お父さんの生き方疲れる!

  • 片瀬在は、建築を学ぶ大学生。2年前に母・由香里を亡くしてからは、父の和彦と二人暮らしをしている。
    雨の夜、父が自動車事故で亡くなった。
    遺言に従い父の書斎に入った在は、古い母子手帳を見つける。子の名前は「片瀬在」、母の名は「片瀬翠」。在の知らない、母とは違う女性の名前だった。
    在にとって、常に完璧な男性だった父の秘密。
    自分は生まれなかった子のスペアなのか、母はずっと騙されていたのか…


    いつも、そこまで?というほど過酷な昏いドロドロを容赦なく描く、遠田潤子作品。
    それでも読み始めるとどうしても止められない、強烈な力があるので、気力がある時に読むことにしている。気力のない時に読むと、自分の目の前も真っ暗になりそうで。

    はぁぁぁぁ〜〜、こんなに読後が清々しく、希望が見える作品は、これまでで初めてじゃないか?
    在のまっすぐな好青年ぶりと、翠、水樹、在の友人・高丘、そして和彦の、傷だらけの心を抱えながら愛情を求めて苦しむ純粋さ。彼らを傷つけた肉親たちの愛憎の歪み。
    しずかに美しい描写は、緻密な絵画のようだ。
    百合の白が際立つ脇に、微妙な色彩がちりばめられている。

    今のところ、誰かに遠田潤子を勧めるなら、まずはこれにしようと思う一冊。

  • 遠田潤子らしい作品ではあるんだが、「雪の鉄樹」などと比べるとパワーが弱いように思えた。これが遠田作品でなければ「すげー、遠田さんみたい」って言うて☆4つなんだろうけどなぁ

    登場人物たちの不幸な境遇を秤にかけるのは、エエ趣味ではないんだろうけど、ここはノンフィクションということで勘弁してもらうとして、主人公もその父親もちょっと弱いねんなぁ。ヒロインの境遇はさすがに絶句してしまうし、だからこそ登場人物たちはその渦に巻き込まれていくわけやねんけど。

    エエとこの坊ちゃんでしっかりモノで東大合格できそうなキャラクターなら、性格を変えるのもできると言うのが凄いし、性格を変えることで、素晴らしいパートナーと後半生を送れるという設定もなんだか凄いわけだが…

    歯痒いもんが若干残ってしまった

  • 大学生の在は、2年前に母親を亡くして以来、
    父・和彦と二人で助けあって暮らして来た。
    父親は、在にとって憧れで尊敬する完璧な存在だった。
    そんな父が、百合の花を買いに出掛けて事故死した。
    几帳面な字で書かれた驚くべき遺言を手にした。
    『葬儀不要、戒名不要、弔いごと一切不要…。
    ある程の、百合を投げ入れよ 棺の中』
    在は茫然とした。わけがわからない…。


    事故の夜、一本の百合を持った少女が家の前に居た。
    彼女は姿を消したものの、父の遺品のアルバムの中で
    少女とそっくりな女性を見付けた在。
    遺品を整理していた在は、何も書かれていない母子手帳を見付ける。
    子供の名前は確かに自分だが、母親の名前は見知らぬ「森下翠」
    父親には恋人や産まれなかった赤ん坊が居たのか…。
    自分は、その赤ん坊の偽物なのか…。
    亡くなった母は本当に愛されていたのだろうか…。

    父の過去を調べていくうちに、自分の知ってるいる父と
    全く違う父の姿が浮かび上がってくる。
    少しずつ明らかになってゆく謎と秘密。
    在と一緒にドキドキしながら読み進めていった。
    二十年も前に死んでしまった伯母に支配されてる森下家。
    縛られてる、囚われてる、魅せられてる水樹。
    愛の無い家庭から逃げ出すしかなかっ高丘。
    哀し過ぎる…。
    とっても丁寧に描かれていて、情景や匂いまで漂って来そうだった。
    何とも言えないネットリした重苦しい雰囲気や空気感。
    息苦しい程だった。

    ラストは、綺麗に纏められてて良かったって思ったけど、
    何だか、スッキリしなかった。
    でも、愛されて育つ大切さがヒシヒシと伝わって来る作品でした。

  • 死人に囚われ続ける人たちの話。微妙。主人公もその父もいけ好かないし感情移入が出来なかった。

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プロフィール

一九六六年大阪府生まれ。関西大学文学部卒。二〇〇九年、第二一回ファンタジーノベル大賞を受賞した『月桃夜』でデビュー。一二年、『アンチェルの蝶』で第一五回大藪春彦賞候補となる。また、『雪の鉄樹』が本の雑誌増刊「おすすめ文庫王国2017」第一位、『冬雷』が本の雑誌2017年上半期エンターテインメント・ベスト10 第二位となる。その他の著書に『あの日のあなた』『オブリヴィオン』『カラヴィンカ』。

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