- Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758440554
感想・レビュー・書評
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名古屋「賑わっていない方の口」に存在する昭和レトロな喫茶店『ユトリロ』にはユトリロの絵(伝・複製画)が飾ってある。
東京生まれの鏡味龍(かがみ とおる)は、祖父母が経営する住居兼喫茶店「ユトリロ」の住居部分にこの春から下宿している。
個性豊かな常連さんたちは、おおむね高齢。
にぎやかなおしゃべりの中から、龍はたびたび「謎解き」を持ちかけられる。
いろいろ中途半端な気もしないでもないが、ゆるく楽しめる。
とくに、名古屋の食文化が謎に絡めて紹介されており、これは、一度まとめて食べにいかないといかん!という気になる。
明壁麻衣先輩の個性が際立っていて、「さし色」的存在。
オチはやられたわ~
第一話 手羽先唐揚げと奇妙なイタズラ
可愛いお話。
骨は分かるが、ピンポンしなければいけない訳が謎。
第二話 カレーうどんとおかしなアフロ
向かい合ったそっくりなアフロの若者がカレーうどんをすする。シャツの染みまでそっくり?
第三話 海老フライ(えびふりゃー)と弱気な泥棒
警備員を務める常連さんが夜警で泥棒を捕まえた。
泥棒は「あんたはえびふりゃーだ」と言う謎の言葉を残す。
ネタにされる名古屋人の気持ち、埼玉県民としてはちょっと分かります(笑)
第四話 寿がきやラーメンと家族の思い出
小さな事件に絡めて、龍の事情が語られ始める。
第五話 鬼まんじゅうと縁結びの神
常連さんの中では珍しく(!)若い、本間さんの恋の悩み。
こういう男、多いーーー!
第六話 味噌おでんとユトリロが似合う店
紳士さんの謎が解ける。
続編あったら読みたいですが…この流れは…どちらともいえない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たまりませんわ、いや、ほんと。
当然と言えば当然なんですけど、名古屋弁も過不足なく自然で(これ実はすごいことなんですよ。名古屋弁、地元の方が書いても大袈裟になっちゃうんです)なめらかで。
私はネイティブなごやんじゃないのでうまく使いこなせませんが、こんな風にみんな言ってるよね?というなじみのある言葉があちこちにでてきて。
そして、出て来るお店も知ってるところも知らないところも魅力的で、出て来る名古屋めしもいますぐ食べたくなる!
太田さんならではのひねりの効いた謎解きも楽しくて、一緒に頭を回転させながら読んでいました。
楽しくておいしくて温かい。名古屋おいしい謎解きミステリ、はやくたくさんの方に召し上がっていただきたい!! -
2016年12月ハルキ文庫刊。書下ろし。シリーズ1作目。6つの連作短編。名古屋めし満載のミステリー。親戚の喫茶店に下宿して、名古屋大学に通う学生が主人公の名古屋グルメとコージーミステリーなストーリー。軽いのだが、なかなかに楽しめる。謎めいた登場人物達の素性が明らかになってしまって、一区切りついた感がある。次巻が気になります。
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名古屋を扱うドラマはなぜかみな「やっとかめ探偵団」になってしまうの法則。
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喫茶ユトリロ。
なんて楽しい喫茶店。
あんなに個性的なお客ばかりのお店、実際に行くのはパスだけど(笑)
経営者である祖父母と同居の龍くん。
彼を経由して常連客の謎を解く謎の美女明壁さん。
名古屋&ドラゴンズ愛が半端ない。
最後のあれはびっくり。お相手はーーー?
お店の将来も気にかかる。続きがあるといいのだけど。
あとびっくりは海老フライねた。そうかー、発信者はあのお方なのか。 -
名古屋名物がいろいろ詰まった日常の謎もの。太田忠司さんなので品質は保証されていて、面白かったです。続きも読もう。
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作者お得意の名古屋もんのライノベ。寿がきやは関西にも多いし、一時よく食べてた時期もあったので懐かしい。殺人とか警察が絡まない話なのでそれもいい
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名古屋めしの紹介がこの作品の主題だろうか?
話の前半と後半で話の濃度が雲泥
全体通しては読後感は良い