ブレイクの隣人

  • 柏書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760146444

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  • フランス革命の頃の話。1790年位。田舎からロンドンに椅子職人一家が出てくる。次男を亡くし心機一転。近所の同世代家族、ウィリアムブレイク夫妻、ちょうどサーカス巡業が来ていて、一家の新しい生活が描かれる。中学生位の年代の人物を主軸に進む。この頃は学校行ってない。皆働いている。今は工場で大量生産している物を1人1人が修行して作っている。そして当然のように酒場でビール飲む。成人の位置が13歳位。皆惰性で国家を支持するみたいな署名にブレイクと主人公の父は署名しない。ブレイクは人間は国の奴隷でないと主張。

  • 時代設定、登場人物、とても興味深いところを選んでいるのにもかかわらず、ストーリーに生かし切れていないように感じた。

  • 2016年44冊目。

    舞台はフランス革命の影響が忍び寄る1792年のイギリス・ロンドン。
    著者のトレイシー・シュヴァリエは、実在する当時の画家・銅版画職人・詩人であるウィリアム・ブレイクの詩に感銘を受けて本書を書き上げた。
    原題の「BURNING BRIGHT」は、ブレイクの詩集『無垢と経験の歌』にある“The Tyger”からの引用(Tyger Tyger, burning bright)

    田舎のドーセットシャーの村から引っ越してきたジェム・ケラウェイの一家と、
    当時のロンドンを貧しいながらも逞しく生きるマギー・バターフィールドという少年少女の目を通して、
    当時のロンドンの情景や現状を、様々な事件を通じて描き出している。
    その一つひとつの出来事に達観した視点から関与し、「相反する二つのものの間にあるものとは」という物語を貫くテーマを提供するのが、隣家に住むブレイク氏。
    なので、キーマンではなるが、ウィリアム・ブレイクを直接的に描いた小説ではないと思う。

    巻頭の街の地図を見ながら彼らの足跡を追いかける時間はとても楽しかった。(当時の少女たちが置かれた状況は決して楽しいものではないが)
    アストリー円形劇場のサーカス、ランベスにある数々のパブ、貧しさの中にも活気が混ざる通りの雑踏と臭い...
    文体も気取っていないので、すんなりとその世界観に入っていけた。
    ディケンズの『オリバー・ツイスト』と雰囲気が重なる。

    シュヴァリエの別の作品も読んでみようと思う。

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