口紅のとき

著者 :
  • 求龍堂
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本棚登録 : 521
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (107ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763011435

感想・レビュー・書評

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  • ここ最近読んだなかで一番よかった。

    口紅を塗るときに鏡を覗き込む。幼かった私、大人になった私、恋をしたとき、落ち込んで無理矢理明るい色を塗ってみる…口紅は女の人生を彩るもの。その時間は男のひとには味わえない、特別な時間。
    なんて贅沢で幸福な小説なんだろう!!本当によかった!!どんなときも口紅を塗れる女でありたいと思った。

  • Forever Rose - 主人公が6歳、12歳、18歳、29歳、38歳、47歳、65歳、79歳の時の口紅にまつわる物語。

    好きな人からもらった口紅、オバサン化している自分に口紅をひく、など、口紅がいつも特別なものであるのを描いていると共に、各章うるっとくる角田さんらしい人間ドラマみたいなものがある。すごく短い章だし字も大きくて絵本みたいなのに。

    とてもよかった。

  • 初恋、結婚、別離…ドラマはいつも口紅とともに。ひとりの女性の6歳から79歳までの折々を短編で。65歳がよかった。こんなふうに愛せる人がいて、こんなふうに最後の時を一緒に過ごせたら・・・。

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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