みらいめがね それでは息がつまるので

  • 暮しの手帖社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766002126

感想・レビュー・書評

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  • いつかの大晦日。朝まで生テレビでチキさんをしっそこから数年。星野源のオールナイトニッポンに出るということでこの本を購入した。
    嫌い方と呪いの言葉が印象的。あとはお子さんの話から、学校の選択肢が少ないことに申し訳なく思った。

  • 『暮しの手帖』が好きで、その雑誌の1コーナーの本。ヨシタケさんの絵が良い❗ 哲学なのか心理学なのか良くわからんが、色々と考えさせられる本。でも面白い

  • 暮しの手帖に連載されていたエッセイをまとめたもののようですね
    いじめに苦しんできて未だ鬱病と闘う作者のさまざまな思いが綴られている

  • 暮しの手帖だと先にイラストを見ているので、文を先に読むのは新鮮。ガラスの天井エピソードはいい。全体的に読みやすい文章を書くなあ。

  • 当事者にしかわからない。これは当然な事だと思う。それはみんながみんな当事者だからだ。その人特有の色のついたメガネを各々がかけていて、その人にしか見えない景色があるからだ。
    だから、当事者の立場になって考える。これがなかなか難しい。他人の眼鏡をかけるわけにはいかないからだ。まずその人の景色を見ようと思うところからはじまり、見ようとしてもどうしても自分の色が入る。
    当事者という言葉が使われるときは、何かの問題の被害を被っている人について語られるときだ。差別を受けた人、虐げられた人、悲しさ辛さ苦しさ悔しさなどを味わった人達だ。社会問題になっている大きな事柄が取り沙汰されるが、大なり小なり大抵みな当事者だ。
    だから、社会問題になっているような大きな問題でも、その被害の訴えを聞いた時、「私だって」と言う思いに駆られる人も少なくないんじゃないかと思う。そして訴える側もしばしば「なぜわかってくれない」という口調で語る。その人達も当事者にならなければわからなかったはずなのに。冷たい言い方に聞こえるかもしれない。でも当事者にしかわからない事は言葉ではなかなか伝わらない。
    そんな時、この本はメガネは着替えられる事を教えてくれる。色々な当事者を見るためのメガネ。そのなかには自分自身を客観的に見るためのものもあるかもしれない。あくまでもそれは自分専用のメガネではあっても、着目する当事者のメガネと同じような感度に調整されたものは作りだす事ができる。その当事者を浮き上がらせるメガネもあるかもしれない。遠視乱視近視用や老眼鏡やサングラスなどがあるように、その事柄に最適化されたメガネを作り、かけ直す事が出かけるのだ。
    わかりにくい例を以下にあげる。自分の満足のために。我々は地球から太陽を見ることしかできず、太陽からの視点には立てない。だけれども、太陽を理解するために、サングラス越しに見たり、紫外線や赤外線を使った望遠鏡で見ることもできるし、月で太陽を覆って見る見方も知っている。ところが、我々の関心は大きな影響を及ぼす身近な存在には様々な方法で見ようとするものの、遠く何万光年先の恒星にはあまり関心が向かない。それでも関心を持ちさえすればハッブル望遠鏡やTMT望遠鏡を持ち出して見ようとする事はできるのだ。
    荻上チキさんはメガネのソムリエだ。当事者のメガネを研究して色々な見方を提供してくれる。ヨシタケシンスケさんはそのメガネで遊びながら使い方を教えてくれるインストラクターだ。世の中にはそんなの知らないよって事がたくさんあるけれど、せめて知った時になるべく関心を持ちそれ用のメガネで見ようと思う。
    気になったメガネを挙げる。
    わかりあう事はできなくても笑い合う事はできるメガネ
    人生病のメガネ(廉価版のを持ってる)
    「僕は気付かなかった。仕事をする以外に、人生を楽しむ努力を何ひとつしていなかったことに。」メガネ(持ってる)
    「ああ、仙豆があれば、食事なんて面倒なことをせずに済むのに」(持ってる)
    世界音痴のメガネ(穂村弘さんの著書より)
    世界リハビリのメガネ
    つらさに応じて髪にクセがつく薬
    ガラスの天井メガネ
    「他人に感情を見せるというのは、自分の隙を見せる事を意味する」という世界観があるメガネ(持ってる)
    石原千秋先生の受験国語の指南本(持ってる)
    インポスター現象=詐欺師症候群メガネ
    呪いの言葉に向き合うメガネ(お試し版を持ってる)
    他人を適切に嫌いになる作法メガネ(トリセツ:その人に付属するものまで嫌いにならないこと)
    「君たちに戦争の責任はない。でもそれを繰り返さない責任はある。」メガネ
    ライフストーリーの「語り直し」メガネ

  • タイトルとヨシタケシンスケに引かれて図書館で借りてみた。みらいめがね、というなんだか明るい未来を予想して、明るいエッセイかと思っていたけれど、相反するものだった。タイトル、内容、ヨシタケシンスケがそれぞれ独立したもの感じられ、しっくりこなかった。

  • 苦しくならずに読める、とても良かった

  • 肩の力が抜けてよかった。そういう考えもあったんだって思いました。

  • 自分と似たところがある著者なので、親近感をもって読んだ。例えばゲーム好きな子供で、ゲームを通して学んだこところとか。

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著者プロフィール

1981年生まれ。評論家。メディア論を中心に、政治経済、社会問題、文化現象まで幅広く論じる。NPO法人ストップいじめ!ナビ代表理事。ラジオ番組『荻上チキ・Session-22』(TBSラジオ)メインパーソナリティー。同番組にて2015年度、2016年度ギャラクシー賞を受賞(DJパーソナリティー賞およびラジオ部門大賞)。

「2019年 『ネットと差別扇動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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