バッテリー〈6〉(教育画劇の創作文学)

  • 教育画劇
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774606361

感想・レビュー・書評

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  • 巧のような天才がいると、まわりの人に与える影響がすごいなーと思った。登場人物がかかわり合いと、繊細な心理描写がすばらしかった。

  • 「おれでなくても、投げられるか?」風が吹いて、花の香が濃くなる。小さな緑色の鳥が一羽、枝の間から飛びたった。おれがキャッチャーでなくても、おまえは投げられるか。ピッチャーであり続けられるか。豪を見つめ、わずかに息をすいこむ。豪の視線は微動もせず、真正面から巧をとらえていた。『バッテリー』シリーズ、ここに完結。

  • 先輩?になぶられるシーンが好きでその部分繰り返し読んでた(狂人)

  • なりに迫力はあった。
    様々な人物が登場するが、だんだん出番が少なくなり、フェードアウトしていく。
    尻切れトンボ?

  • 「バッテリー」最終巻。最後、こうくるかぁ、と呻いてしまった。1巻の終わりと似てるかな。さて、どうなったんでしょうね。たぶんどちらでもよかったんでしょうけれど。
    それにしても、6巻読んだ割には、進んだ感じがあまりないかな。巧のあの性格、天才であること、母親との関係、おじいちゃん、青波、豪とお母さんのこと……いろんなことが、置き去られてしまった感もあり。もっともっと、世界が開けるような予感があったのだけど。
    それに、たとえもう高校生になる年頃といっても、あんなふうに異常にひねくれてたり、野球のことであんなふうに哲学的になったりするものなのかしら。もうちょっと、ストレートでもいいんじゃないの、という気がする。みんな。
    いや、でも楽しかった。最初に思ったのとは随分違う方向に進んだけれど、でも楽しかった。あさのあつこさんのわりとタイトな文章も好き。

  • おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。いずれは…、だけどその時まで―巧、次の一球をここへ。

  • ★2016年12月23日読了『バッテリー6』あさのあつこ著 評価B

    読書家サイトで読むとこの名作と言われているバッテリーシリーズの最後は、ほとんどが非難轟々。それは、折角の横手ニ中と新田東中の試合が全て語られずに中途半端な形で終わっているから。

    しかし、私はこのような中途の終わり方もありだと思い特別、不快にも感じなかった。
    そう、この物語は、マンガなどと異なり、試合とか結果とか勝ち負けを決める事が主題では全くなかったから、そこまで追い求めなくても、良いと思う。

    中学生達の大人になる一歩前の苛立ちやちょっとそっぽを向きたくなるその頃の少年たちの心を野球部の活動を通して描きたかっただけなのだから。彼らの行き所のない苛立ちやとそれを解消するはずの野球というスポーツが、ドップリと大人社会に組み込まれてしまっている現実がまた面白い。

    全体の評価は、それ程出来が良いとは思えなかったので、評価はBとしましたが、決して駄作ではなく、むしろ良作だと思います。だからシリーズで読み切ったわけですから、それだけの作品の力はあると思います。

  • 物語の発する熱量に完全にあてられた。読み終えた今も、体の奥底に火照りが残っている。色々不足や過剰な部分はあるように思えるけど、それを補って余りある作品だ。そんな本に出会えることはなかなかない。なんと幸運。

  • え?なに?打たれたの?打ち取ったの?
    勝ったの?負けたの?どっち~~~~~~!
    っとラスト一文読み終わって叫ぶ。
    あーそっかーそーゆー終わり方かあ。
    なるほど、なるほど。いやあやられたなあー。
    消化不良な分あとに残るわあ。

    まあでもとにもかくにも完結。
    おもしろかった。
    なんか最後らへんは瑞垣メインになってたような気も・・・・。
    ただ騒々しいだけじゃない吉貞がおもしろい。
    みんながみんなお前に振り回されるばかりじゃねーんだぞってのが気に入った。
    にしてもみなさんなんだか内にいろいろ抱えてタイヘンじゃのう。えっらい人間関係が、感情が、濃い。
    私は結構感情薄い方なんで、ここまで苦しいほど熱くなれること自体に憧れるわあー。私にとってはザ・フィクションだなあ。

    映画じゃあ、なんか青波が死にそうになってる中巧が投げるシーンがあったと思うんだが、あれは原作にはなかったんだなあ。
    お父さんか誰かの「祈るように投げてる」とかいう台詞がかっこいいなあっとか思った記憶があるんだが、
    原作読むと、そんな綺麗なもんじゃないよなーっと。

    これで完結のはずだが、
    「ラストイニング」っていう後日譚があるはず。
    それには試合結果とかもあるのかしら?
    読むべし。

  • 読むのは2回目ですが、こんな終わり方なんだっけか。
    「ラスト・イニング」読まなきゃだな。

  • 今現在 中3長男が 軟式野球部。
    うちの子に 比べると 登場人物みんな、幼いところもあるけど、やっぱり 大人な感じ。
    この子たちが 高校生になった姿が 見てみたい♪

  • 作品を通して中学生の成長を描いてきたこの作品。
    主役はバッテリーの名のとおり、巧と豪なのだけれど。
    男女の違いのせいでしょうか。
    ふたりのどのあたりがどう成長したのか、
    判らないというか、なんだかしっくりこないというか。
    イマイチ共感を覚えられませんでした。
    話の単元ごとに話の主役軸が変わることで、自分のなかでの処理が追いつかなくなっちゃってて、誰にも感情移入できなかったからかもしれません。

    後日談的な「ラスト・イニング」という本が出ているそうなので、すぐに図書館で借りてきました。
    大事なのは勝敗じゃないと解ってても、やっぱり気になるので。

  • 私の人格形成に大きな影響を与えたといっても過言ではなくいらい、小学生の高学年〜中学生にかけてだだハマりしていた作品です。
    あさのあつこさんのストレートな感情の言い回しにも惹かれ、ノートの表紙に書き写したり、なかなか痛いことしていました。

    20歳をこえ再読しましたが、当時憧れていた巧たちよりすっかり大人になってしまった自分を実感して切なくなりました。
    「ここ」は、もう、当時を振り返るための懐かしい場所に変わってしまいました。

    ありのままの中学生がいるからこそ、それぞれの年代でも受け入れられるのだと思います。
    素晴らしい作品です。

  • 天才ピッチャー原田巧とキャッチャー長倉豪の成長の物語。
    中学生というゆれる年代を野球を通してキレイにうつしているカンジです。
    「キレイにうつす」というのは「そのまま」ってことです。

  • 1巻から6巻までまとめてレビュー。
    人気があるらしいので、読んでみました。

    話自体は面白いのだが、冗長に過ぎる。
    最後のほうは、流し読みになってしまった。

    そして、小学6年から中学1年の男子はもう少し幼いような気がする。
    中学1年から2年の変化だったらわかる、気がする。
    体験したことがないので、わからないが。

    基本的にホモソーシャルな関係が描かれている。
    なぜだか疲れた本だった。

    「高校生はこれを読め」と、帯に書いてあったが、
    本当に読んだ方がいいか…?

  • ここで終わりなんて…!?
    これは全然完結していない。淡々と進んできたこの物語のなかで、この試合こそがクライマックスになるはずだったのに!
    重要な場面で「野球のおもしろさ」という言葉がなんどか出てくるが、巧には(そして読者にも)まだ野球のおもしろさがわかっていない。巧に変化(成長?)の兆しは見られるものの、物語はまだまだこれからだ。これでは評価のしようもない。

    ところで、ふつう児童書で6冊というと大叙事詩である(シリーズ物をのぞく)。指輪物語かゲド戦記かナルニア物語か。ところが本書はこれといった起承転結もなく、さらさらとここまで続いてきた。これってすごくマンガ的な展開ではないだろうか。マンガだったらあと20冊くらいはいくだろうが。児童書界の新機軸かも。

  • 全ての物語に明確な決着が必要だとは思わないけれど、だけどやっぱり、こういう終わり方をしてほしくなかったというのが、読了直後の正直な感想。
    ここまでの流れが、読者の思惑を寄せ付けないほどに登場人物たちを抉り突きつけてきたからこそ、作者にはきっとどちらかの終わりがはっきりと見えていたはずだ。このままでは、納得できない。今さら想像なんていらない。彼らの苦しみを、痛みを、私はちゃんと見届けたかったなあと。残念です。

    巧にあそこまで言わせた豪は、やっぱり凄い…。たぶん、豪は野球をやめられるし、そうなったら巧からは離れるだろうけれど、巧の方が離れられないだろうな、と思う。

  • ≪あいつの本気は、おまえとはちがう≫(p.21)

    部活なんかはずっと体育会系の部活でしてたけど、試合で本気になったこともなし、それどころか人生真剣に生きたことがなかった身としては彼らの真剣さ(瑞垣クンですら)はまぶしくもうっとうしくもあります。

    そういや生まれてこの方怒りらしきものを感じたことすらないです(これはある意味すごいんでないかい?)。イライラすることはあって、それが最も怒りに近い感情かとは思いますが。それほど本気になったことがないということでしょう。吉貞クンあたりの感覚はよくわかります。このお話の中ではいちばん近いタイプでしょう。彼が出てくるとホッとしますが、実際仲間にいると近親憎悪でイヤかもしれません。

    この話では「正解」は描かれない。
    一瞬「正解」と思われることばや行動があっても後に覆されたり思い直されたりする。
    そうして踏み迷い行きつ戻りつしながら少しずつお話は進む。

    海音寺や瑞垣は勝つために練習し試合する。あるいは野球をするために野球をする。
    巧や豪、門脇は最高の球を投げるため、それを受けるため、それを打ち最高の打球を生むために野球をする。
    両者のズレは集約しない。
    折り合うこともできない。

    運命の新田東vs横手の試合に向けてそれぞれの道をそれぞれ進んでいくだけ。
    そして長い準備期間を置いた試合は始まり、ついに門脇と巧という二人の天才が再び対峙する。

    (2006年03月12日読了)

  • シリーズ最終巻です。
    いよいよ横手二中との試合。
    それぞれ思いを抱えながら試合に臨みますが、豪だけは少し煮え切らない感じでした。
    巧の球を受けるためのキャッチャーというのも本人が納得しているのならいいんですが、反対に巧は豪じゃないとだめだと思っていたところから一歩抜け出した感じがしました。
    正直わかってはいたものの、そこで終わる?!とついつぶやいてしまうのでした。

  • 2009/7/19 チェック済み

  • 瑞垣と門脇の話はもっとじっくり読みたかった
    別シリーズとかやらないかな

  • 2008年読了。ドラマ・映画化。

  • 『バッテリー』最終巻
    予約して購入したにも関わらず勿体無くて暫く読めなかった。

  • そういえば何故か本棚にいれるの忘れとった。
    瑞垣さんは永遠に(私の中で)アイドルです。


  • このシリーズは予約多くて、取り寄せに苦労したなぁ〜☺♡☻♡☻♡☻♡☺

  • 定期的に読み返したくなります。

    巧が好きだ。恋だよ、恋。

  • 中学生になって図書館にあってかじりつきました。
    終わって、巧をもうみれないんだとおもって、しょげました。

    ブルーになりながらもまた無印から読み直しました。
    それでとっても面白くてまたしょげてを繰り返したりしました。

    この頃から福音の少年を読み初めて、挫折しました←
    (ただし中2の夏に読み終えました。とってもよかったけどその頃の自分には難しかったです。そしてこの時第二のあさのさんブーム到来)

  • バッテリーシリーズ最終巻。

  • こんなに衝撃的で、先が気になる終わり方は初めてでした…
    巧ステキ!

  • 少年たちは成長することを拒まない。けれど、望みもしない。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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