- Amazon.co.jp ・マンガ (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784776794967
感想・レビュー・書評
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短編集。切ない話が多くて胸が苦しい。おまけ漫画のおかげで読後はスッキリ
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表題作の結論のでない平行線な感じも良かったけど、「ばらといばらとばらばらのばらん」の恋敵同士の男女の友情(?)と「あの人のこと」がとてもよかった。
特に「あの人のこと」は複数人から見たあの人についてそれぞれ証言する形式で、まるで映画を見てるみたいでした。表紙をめくったところにあるカラーイラストで、あの人が幼馴染の女の子の頭をはたいてるのがなんかかわいい。
描き下ろしがどれも面白くてにやにや笑いました。「ばらと~」の「演奏を中止しろ!」も面白かったし、夜のふたりが面白くてかわいい(笑) -
むくわれない三角関係の表題作よりも、同時収録の短編がとても好きでした。
「ばらといばらとばらばらのばらん」は、暗そうで苛められてておそらくゲイの男子と、彼と同じ男子を好きになっちゃった女子の友情もの。恋敵との共感、しかもそれが男女というのが新鮮だし、女子キャラの潔さが痛快だった。
ある男性の葬儀に集められた友人だちの、「あの人のこと」もシンプルだけどドラマがあってとても好き。 -
バンドマンのいじめられてる子の話の疾走感がたまらない 葬式とやくざの話も良かった
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"あの人のこと"で、ラストでいきなりじわっときて、泣きそうになった。
うまくいかないからこそ、恋も人生も、それぞれ物語がうまれるんだな、と。 -
「ラブとかいうらしい」の切なさが手にとるように分かる、というか…
「あの人のこと」もなんだかジンときた -
公務員の幹田はホモでもないのに男に恋心を抱いている。
女たらしの幼なじみ小矢に。
恋心を隠して友達づきあいを続けることに限界を感じ始めた幹田は、居酒屋で出会ったゲイの州戸と一夜を共にする。
一度きりの関係のはずが、再び州戸は幹田の前に現れ、幹田の日常は壊れてゆく・・・。
表題作シリーズ他、短編4作、さらに描き下ろし後日談を収録した、最新作品集。
出版社より -
妹が持ってた。
私ずっとヤマシタトモコ苦手だって言ってるけど何だかんだこの人の漫画いろいろ読んでるから、好きなんだと思う。
わたし、自分の気持ちに素直になる……!(コクン)
最初の話と、最後の893が自分は好きでした。 -
イルミナシオン:私もモテたいよ
ラブとか:二人まとめて毛布ごとぎゅーっとしたい
ばらといばらと:昔十亀のような人が好きでした。が、今も変わってない。
あの人:このリスト、私も作らねば
神の名:……。
きみはばらより:最高。
結論:だからホモになりたいんだって! -
どうしてだかなんでだか幼馴染みの男が好きで、どうしてだかなんでだか、がんばったって、みんなみんな片想い。嫌われているわけじゃないのに 漠然と 孤独。あいしたいあいされたい。どうかこの世にあいするひとを
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秀作揃い。『神の名は夜』がイチバンよかった。次に読むとイチバンかわるかもだけど。
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「ずっと一緒にいるんなら終わるような関係は結べない・・・」
消極的決断なのに究極の選択のような気がするのは何故。
表題作以外のお気に入りは
「ばらといばらとばらばらのばらん」「あの人のこと」 -
【BLコミックですので、苦手な方は注意してください】
私、この方の世界観が大好きです!
BLに女の子を上手にからめてくるっていうのもありますが、
台詞や絵柄、全てにおいて好き。
ストーリーがしっかりしているので、BLとか関係なくいい本だと思う。
中久ウーマン・・・ちょっと聞いてみたい(笑) -
キャラの独白シーンがいい
すごく感情移入できる -
前に笑えたから、買ってみたけど深刻な話だった。
笑えるパートは好き。 -
これも表題作より最後のデビュー作が素晴らしくいい。893いいねー
おまけとのギャップも素晴らしいんだなー -
「おれとおまえ 世界に二人しかいなければよかったのに そしたらおまえはずっとおれの一番」
表題作イルミナシオンがとにかくせつない。
「誰も好きになんかならない」幹田、「誰の特別にもなれない」洲戸、「軽薄な男」小矢。
何を隠そう買うまで迷って迷って結局決め手になったのが裏表紙の洲戸だった、というのもあるのか、一番感情移入できたのも彼でした。
恋の心に〜にも出てきた幼馴染モチーフなんだけど(好きなんだろうなあ、と思う。そして関係性もよく似ている)、また違う結末だよね。
描き方も特殊で、それぞれの三人の視点から一話ずつ進んでいくという。これがもう魂えぐられるほどよかった。
ふたりめの洲戸くんの、「孤独が埋まらない 世界がおれを拒む」や、「おれが求めすぎているだけで人生はほんとはこんなもの?」とか、モノローグの一言一句すべてに共感してたまらなくて泣いた。
このひとにはなんとしても幸せになってほしかったなあ。別の短編とかで救済してほしかった。
終わる関係を始めたくないという幹田と、孤独と渇望の洲戸にはすごく共感できたのに、小矢の性格はいまいち普通でつかめないようなところがあったかな。
『女の子の食卓』にもあったけど、恋愛が絡んでしまうことで、友達が一番だったのに、もうその人の一番ではいられなくなってしまう、それを淋しいと思う気持ち。
それを恋ととるかどうか、って、微妙な問題だよね。
そういう経験ってあるでしょ?
親友に彼氏ができた、よかったねと素直に思う。
でももしその子が彼氏か自分か選ばなきゃいけなくなったとき、自分を選ばないでいいよ、しょうがないじゃん、って心の底から言えますか?
わたしはね、言えないんだよね。
それがおかしいのかもしんないと思ってたから、この二冊の漫画を読んで結構ほっとした。
話が脱線しましたね。
最後の結末はやるせない、と思ったけど、作者コメントでバッドエンドじゃないとのことで。
この人の作品はいつも一見バッドエンドに見えるよね。そうか、違うのか・・・。
終わる関係になりたくないんだ、っていうのは高尾滋が『ゴールデンデイズ』でやったときにハッとした言葉でしたね。
自分の中に根付いている気がする。友達とはずっと好きでいられるけど、恋人とは絶対に終わりがくるもの。
つぎ!『ラブとかいうらしい』はスルーします。
『ばらといばらとばらばらのばらん』。これ好き。見てて微笑ましくなるよね。恋敵は男でした。
ただもうこれ、じゃあなんでこのこたちこんな奴好きなの、みたいなのがわかんなくなってきてて、この男女くっつけばいいんじゃないの、と思ってしまうあたり、わたしはBL脳がなってないようです。
『あの人のこと』。結構毛色の変わった作品。
亡くなった人とそれに関わったひとたち、が、お葬式に集まったりする話。
これもまったくBL的な楽しみ方はせず、普通にいい話や、と感動してしまったという。
『神の名は夜』。いいタイトルだ。
ヤマシタトモコさんはたぶんね、暴力とヤクザが絡んだBLが大好きなんだよね。ていうのがもう痛いほど伝わってくるよね。
二人が大人で、設定もあって、いちばんエロい話だったよね。
ただもうこの話はたぶん、「こういうシチュエーションの二人が描きたい」っていうのが先行してたわけで、なんでこの二人がこうなっちまったのかとかそういうあたりはほとんど見えてこなかったな。
いやまあ大好きなんですけどこういう雰囲気わたしもね
同じヤクザもので『恋の心に〜』に載ってたやつより好き
おまけ漫画はやっぱりばらのやつが最高でした。声だしてわらった
そうだなあ、短編集としての評価をつけるなら、実験的なものが入ってたり、がっつりBLしてないものも散らばってたりで、よっしゃBL読むで!!と思った人は結構肩透かし食らうんじゃないかなと思う。
ただそれを補ってあまりあるほど表題作はイイ。
洲戸くん救済をたのみますいやほんとに -
すべてのラブがかならずしもラブに結実しないところ、結果のための過程じゃなくて、過程にすべてがあるところがたまらん好きです。
ハッピーエンドが来たってこなくたって、生活とか人生は続いていくんですよねえ。 -
「ばらといばらとばらばらのばらん」が好きだが、
BLとは言えない気がする。おまけも最高。
「あの人のこと」は人名把握しながら読まなきゃいけないので、ちょっと面倒臭く感じてしまった…。
おまけを含めれば「神の名は夜」は面白かったです。