ショートケーキの苺にはさわらないで (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778117627

感想・レビュー・書評

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  • アンドロイドものってロボットの感情と寿命がテーマになって必ず切なくなるんですよね…今作も然り。
    自分だけに一途で綺麗な生き物っていいよなぁ…と思いつつ人型のシンより丸型のシンに感情移入してしまったガンダムヲタクはこちらです!w

  • 最後は結ばれて(エッチして)収拾をつけることが多いBLで、こんなに日常の幸せを噛み締めながら穏やかに終わらせてこの満腹感なんて。スゴイです。
    最初はこのアンドロイド設定に、結局こじつけで人間とくっつけるんだろうなぁ、ちょっと得意分野じゃないな。と侮っていた、ら!そんなちゃちい展開ではなかった(平服)
    現代の日本が抱える外交問題も絡めて戦争スペクタクルに陥っていく展開に、焦りましたが(最初から不穏分子はあったものの)とにかく、登場人物が全員魅力的。攻めも受けもオタク仲間も!
    今の介護ロボットを開発しているリアルな現状もふまえて倫理観とかそういうものも深く考えさせられる内容でした。もちろんBL的にも大満足の内容でした♪

  • また凪良先生の作品で泣いた。

    人間×アンドロイド

    裏ドールに魅入られた中学生が大学生になったとき、思わぬ展開で裏ドールを手に入れ二人の生活が始まる。

    平和な暮らしはずっとは続かなく一転も二転も話が展開する。”心”を持ったモノに人間もロボットもないんだな~としみじみ。色々な困難が訪れても二人にとっての特別な言葉でいつも繋がってるというのが本編の至る所に散りばめられていて素敵な作品だった。

  • アンドロイドのお話だったとは~~そして、途中もですがラストに向けて、およそ平和なBLとは言えない展開なのはさすがだと思いました。アンドロイドにどうしてもなじめなかったのもあり☆3にしてみたけど、いや、でも本当は泣きました(笑)

  • 近未来BLですね。人とアンドロイドの切なくも甘い物語。途中、感極まり…ついほろほろ涙しながらも、ほこっと胸が温かくなりました。とても素敵な物語でした。

  • 某作家さんのアンドロイド物の二次創作シリーズを思い出した、というのが読後の感想。(SM-28…)
    コメディタッチの序盤から成る程、こういう展開が来るのかと正直色々面食らう怒涛の展開。
    二転三転する物語にいい意味で翻弄されつつ、SFドラマと細やかな人間模様にぐいぐい引き込まれるのを感じられました。

    所謂セクサロイドの機能を持った「裏ドール」シンは機械でありながら人間と同じ食べ物を食べ、お風呂に入り、感情や痛覚を持ち、マスターに絶対の愛情を注ぎ、性的機能は勿論感度抜群。

    ……評判の良いレビューが続く中で申し訳ありませんが、なんだか都合が良すぎない? というのが正直な感想。
    領土問題、徴兵制度、他国との戦争、人間に変わって「ドール」が戦争をする…などなど、政治的なシビアな描写に関しては作者さんの思想が強く見えますが、個人的にはそこまでの拒否反応はありませんでした。
    一風変わった近未来の切迫した状況が描かれる中、その中でも変わらない人間模様の穏やかさ、細やかさは胸にすとんと優しく染み入りました。

    ピュアな純愛と人間ドラマ、社会批判、リアルな日常の描写、SF要素。
    それぞれが絶妙に絡み合ってエンターテイメントとしてよく練られてるな、と思う反面、所々が引っかかってしまって手放しで楽しめた! とは言えないのが正直なところ。
    シンはとても素直で可愛いらしく、印象的なタイトルをキーワードに繋げていく展開も魅力にあふれていましたが、100パーセント納得とは言えないかな……?
    シンが「ドール」でありながら人としての感情を最初から完全に持ち、マスターを絶対的に愛している所にご都合主義的な違和感がぬぐいされなかった故でしょうか。

    小説としては面白かったけれど、手放しでのめり込めたかと言えばノーかな…という感じでした。

  • すごく良かった!久々に泣けるお話に当たりました。
    近未来だけど説得力あるストーリーだし、深いテーマだけどちゃんと恋愛ものでした。ステキ。
    後半、涙しながらもあまりの急展開にひっくり返りそうになりました・・・。
    巻末のショートはほのぼの。

  • こういう人でないものが人らしくふるまって人と心が通じ合う話、だめだ。涙腺崩壊。外で読んでいて危うく泣きそうになった。もうね、特に丸形になったときに、ショートケーキのことを覚えていたときに泣きそうになった。もうこのまま丸型のままで良かったんじゃないか?最後には元の体を取り戻すんだけど。
    ただ気になったのは、シンの誕生の話がアトムの誕生とまんま同じなこと。オマージュだったのかな。

  • 近未来BL。人間とアンドロイドの純愛物語。
    BLはファンタジー、
    なんでも有り”悪くはない”ってのが正直な感想。
    少子高齢化に伴い
    アンドロイド(ドール)が普通に普及されてる時代、
    大学生・輝はバイト先のピンサロに持ち込まれた
    裏ドールを行きがかり上買い取ってしまう。
    酷い境遇にいたドールにシンと名前を付け
    シンに色々な事を教えそして大切に扱う。
    シンは輝が与えてくれる日常に感謝。
    そんな2人に戦争の影が忍び寄る……。

    タイトルの『ショートケーキの苺にはさわらないで』が
    上手い具合にキーワードになってるのが良かった。

  • 大学生・南里輝×セックス用アンドロイド(裏ドール)・シン

    人工の人って設定に微妙な拒否感があるのだけれど、凪良氏らしい痛さと切なさはしっかりあって、胸が痛い。
    表題のキーワードが効いていて、鼻の奥も痛む。

    あとがきにあった「約束されたのは永遠の命だけで、永遠の幸せじゃない」の言葉は、我が意を得たりの心境。

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著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

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