- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778313548
感想・レビュー・書評
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交換日記形式で進んでいく、結成12年目の売れないお笑い芸人たちの物語。
最初形式に慣れるのに少し時間がかかったけれど、気付いてみれば彼らの世界にどっぷりでした。
ハッピーエンドにはならないけれど、人間の絆が生み出すドラマ。夢を追う勇気、諦める勇気。
そして鈴木おさむ氏だからこそ書ける、リアルな芸人の描写。プロデューサーやマネージャーとのやりとり、反応。何故か出てくるカンニング竹山(笑)
あとがきにて、オードリー若林が、
芸人にかぎらず、何かを産もうとしている人間は、知識や理論や理屈で飾り立てたものより、むしろ削っていくこと、生身の自分に近いものの方が個性的で面白いということに気付くはず。
というようなことを言っていて、ああやっぱり売れている芸人(テレビもネタも結果を出している芸人)はラッキーだけのぽっと出ではなくて、産みの苦しみを理解して、苦労しながら考えながらやってるんだなぁと、なんか感動してしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
軽い気持ちで読んだら、ボロ泣きだった。好きなことでも周りを見て嫉妬したり自分の限界を見て辛い思いをして、そういうのが気持ちがすごい共感できた。夢を諦めるのも才能って言葉が重くて突き刺さる。
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夢を追うもの、諦めたもの、みつかってないもの。すべての人に染みる物語。舞台が大好きになり後付けで小説を読んだけど。楽しめた。正直舞台の方が好きだけど。ソコには田中という生身の芸人若林の熱量があったから。
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泣ける。
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立ち読みで終わるレベルのボリューム。
日記形式で綴られるのは悪くないが、にしてももう少し書いて欲しい。 -
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M-1やKOCなどを見る目が変わりました。
何千人もの人が優勝という栄冠を狙い、優勝した人、惜しくも優勝を逃した人などそれぞれにストーリーがあることを考えるとテレビに出ている世界だけが全てでは無いことを感じさせられました。
とても感動します、泣いてしまいました。 -
やろうと思ってる人は一杯いて、それを実行に移す人はほんの一握りなんです。「やろうと思ってた」と「やる」の間には実は大きな川が流れてるんですよ。
若林 解説
僕は、じつは積み減らしていくことのほうが正解だと思うのです。減らして減らしていった最後、逃げようのない本来の自分というものがドスンと出てきた時に、その人らしいものが現れます。それこそが、面白い。
「諦めよう」と思うところまで突き詰められるのは、敗退ではなく、前進だと信じたいのです。「自分はこの世界でやっていくような人間じゃない」と気付くまでやり切った人なら、次の場所でも必ず、夢を追えるはずですし、辞めていった仲間は実際にそうです。