- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781619972
感想・レビュー・書評
-
精神科医で作家でもある春日武彦さんと、歌人でエッセイストでもある穂村弘さんの対談集。
おふたりは数十年来の友人であり、対談場所は毎回、春日先生のご自宅ということで、終始リラックスした雰囲気が流れている。
通低するテーマは「死」。
春日先生は七十代、穂村さんはアラカンと、嫌が応にも死について考えざるおえない年代だと思う。
日常会話の延長のようにざっくばらんに語る姿を、同席した漫画家のニコ・ニコルソンさんが、漫画で切り取る。
そこに描かれている春日先生の愛猫、ねごとちゃんが可愛すぎて悶える。
構われている穂村さん、うらやましい!
穂村さんの理想の死に方、「猫死」は、猫好きにとって理想の死に方ですよね。
もはや、これも腹上死とおんなじようなもの。かもしれない。
共に文化にお詳しいお二人、春日先生の口からは、マニアックな小説のタイトル、穂村さんの口からは、さまざまな短歌が出てくる。
勉強にもなって楽しい。
カバーをめくるとお楽しみがあるので、お見逃しなく。 -
ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと | ダ・ヴィンチWeb
https://ddnavi.com/book/4781619975/
最近の仕事:対談集『ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと』発売、ほか - 『生活考察』編集日記(2021-08-23)
https://fiddle-stick.hatenablog.com/entry/2021/08/23/100632
書籍詳細 - ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと|イースト・プレス
https://www.eastpress.co.jp/goods/detail/9784781619972 -
なんとも心惹かれるタイトル…と思いつつ、カバーを見た瞬間、「神という字にはネコが隠れていたのか…!」とはっとさせられた1冊。
内容は精神科医・春日武彦先生と歌人・ほむほむこと穂村弘氏による、死をテーマにした対談集です。
春日先生のご自宅、愛猫のねごとちゃんが見守る中で交わされた対談は、死というテーマではありますが終始お二人のくつろいだ雰囲気が伝わってきます。
自身の身辺で経験した死、文学作品や短歌に綴られた死、偉人や文学者の最期の言葉などなど、いろいろな角度から死について語られています。
特に、元産婦人科医として数々の生の瞬間にも立ち会ってこられた春日先生のお話は新鮮に感じる瞬間が多かったです。
ほむほむの著書でもたびたび名前を見かけていた二階堂奥歯さんについて、本書でも触れられていました。
『八本脚の蝶』、いつか読んでみたい。 -
こんな本が出ていたのを全然知らなかったけど、ふと見つけて読んでみた。精神科医の春日武彦氏と歌人穂村弘、おふたり友達同士で「死」について語る、という。
わたし自身は本当に我ながら異常ではと思うほど「死」というものに対する恐怖が激しく、「死生観」みたいな話も苦手なので、この本を読んだらちょっとはなんとかならないかという思いもあったんだけど、仲のいい友人同士が笑いながらのんびり雑談する感じで、怖くもなく楽しく読めたのはよかったけど、わたしの死への恐怖は別に減りもしないし変らなかった……。でも、こんなふうにいろいろ語り合える友人がいるっていいなあと思った。テーマは死でも、温かいいい雰囲気だったんだよね……。
あと、作家や詩人や歌人の話がたくさん出てきて、おふたりとも本当に知識が豊富ですごいなあとか感心した。
(こんなにたくさん「死」って言葉を書くだけでも怖い…) -
今年読んだ小説以外の本で断トツ1位。穂村弘がこんなに面白い人だとは思わなかった…。
歌人である穂村弘と、作家であり精神科医(元産婦人科医)である春日武彦の対談。「おじさん」2人が、ジワジワ近づきつつあるがリアリティはあまりない「死」について思う存分語り合っている。
2人とも文学大好きすぎて、話がすぐ「そう言えばこういう作品があってさ…」みたいに小説や短歌の話になっていくため、「死」について考えるための(ネタバレすると、「死」について考えることは、結局「残りの人生をどう生きるか」みたいな話になるんだけど。)ブックガイドの役割も果たしている。
面白そうな外国のSF作品が多数紹介されていた。
人間は、死なないために、長生きするためにあらゆる努力をするけれど、いざ選択できたとして「死なない」を選ぶひとは果たしてどのぐらいいるのか。
「死なない」ことは、私たちの「生」の意味や目的を根底から変えるわけだから、科学技術がそれを可能にしたとしても、人間の価値観が到底ついていかないんじゃないかと思う。
そんなことを考えながら読んでたら、やっぱり『銀河鉄道999』はすごい作品だし、「終わりがある」「有限である」ことは、私たちが物事を捉える上でかなり重要なファクターなんだと思った。 -
個人的な考えである「死」について、正解はないのだけれど、春日、穂村両氏の考え、対談中に紹介される人物の言葉や書籍から、自分にとって「死」をどう捉えているか、を改めて考えた。
0(生)→100(死)といきなり飛んでしまうイメージや、一発逆転の賭けよりも、家でどら焼き食べている生活がいいという考えに共感した。 -
死についての対談であるが重くなく読みやすかった。
-
猫の話かと思ったら、がっつり死生観の話だった、人間の。たまに挿し込まれるイラストがいい。ふわふわした対談だけど内容よかった。話してる2人そしてイラストレータもこの本で初めて知った。穂村弘という歌人は札幌出身しかも北大なのに。。。穂村弘が謙虚を通り越してびっくりするくらいネガティブなのは何故なんだ。たまに登場する猫の名前がねごと。ネーミングセンスよ
この本読みたい!好きなものづくしという感じです。ラジオ「ほむほむのふむふむ」で春日武彦さんと対談した回はなんだ...
この本読みたい!好きなものづくしという感じです。ラジオ「ほむほむのふむふむ」で春日武彦さんと対談した回はなんだか穂村さんリラックスしていた感じでしたが、この本もそんな雰囲気なんでしょうね♪
それにしても、5552さんの「猫死」が「腹上死」と同じようなもの、という発言にドキドキしております。
この本、面白かったですよ!
春日さんも穂村さんも楽しい方で、おふたりの会話をずっと聞いていた...
この本、面白かったですよ!
春日さんも穂村さんも楽しい方で、おふたりの会話をずっと聞いていたい気分になります。
おふたりの対談集は前作が『人生問題集』(文庫本タイトル『秘密と友情』)で、そちらも面白かったような…。
腹上死、は、乱暴にまとめすぎたかもです。
でも、喜びと気持ち良さの極致で…というのが似ていると思って。
「猫死」の詳細は本書にてご確認ください。笑
なるほど、喜びと気持ち良さの極地ですか‥まだ???という感じですけど、本書の「猫死」を...
なるほど、喜びと気持ち良さの極地ですか‥まだ???という感じですけど、本書の「猫死」を読んだら、「腹上死」との接点が感じられるのかもですね(*´-`)