十八世紀の精神 新装版: ルソーとカントそしてゲーテ

  • 新思索社
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  • Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783510505

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  • この著作で扱われるルソー・カント・ゲーテのうち、内容の中心を占めているのはカントである。なぜカントがルソーの思想を受容し得たのかということと、なぜゲーテがカントの哲学を受容し得たのかということが、本書を貫く2つの大きな問題設定である。それゆえ、ロマン主義的ルソー像や「天才」としてのゲーテ像は、ここでは批判的に吟味されることになる(実際訳者はカッシーラーの見方に違和感を覚えているようである)。しかし、感情を重視するルソーと、理性を重視するカントがその思想内容においてなぜあのように合致しうるのか、という問いは、いまだに問われて良いもののように思われる。

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著者プロフィール

1874-1945。ドイツの哲学者。旧ドイツ領ブレスラウ(現ポーランド領ヴロツワフ)に生まれる。ヘルマン・コーエンの下でカント哲学を学び、マールブルク学派の一人に数えあげられるが、近代認識論史の大著である『近代の哲学と科学における認識問題』(1-3巻、1906-20、4巻、1950〔邦訳『認識問題』全4巻・5冊〕)や『実体概念と関数概念』(1910)で独自の立場を確立。ベルリン大学私講師をへて1919年新設ハンブルク大学教授に着任。さらに『シンボル形式の哲学』(1923-29)で言語・神話・宗教・芸術などを包括する文化哲学の体系をつくりあげた。1933年、ナチスの支配と同時に亡命を余儀なくされ、オクスフォードからスウェーデンをへて、1941年以後アメリカで活躍する。1945年4月、ニューヨークで歿。著書は他に『自由と形式』(1916)『カントの生涯と学説』(1918)『ルネサンス哲学における個と宇宙』(1927)『啓蒙主義の哲学』(1932)『現代物理学における決定論と非決定論』(1936)『人間』(1945)『国家と神話』(1946)などがあり、その多くが邦訳されている。

「2019年 『カントの生涯と学説 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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