ユリイカ 2013年3月臨時増刊号 総特集=世界マンガ大系 BD、グラフィック・ノベル、Manga...時空を結ぶ線の冒険
- 青土社 (2013年2月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791702510
感想・レビュー・書評
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「どこかにいてどこにもいないもの」ショーン・タン, 柴田元幸
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<閲覧スタッフより>
近年、めざましくその知名度を上げているBDやグラフィック・ノベルなど海外作品を紹介し、その面白さ、日本“マンガ”との関係性、今後の動向など世界マンガの“今”を特集しています。
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所在記号:900||ユリ||文学
資料番号:91043295
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これはいい!すごい密度。昨年来日した「闇の国々」のペータース&スクイテンのインタビューや鼎談、関連する論考が大半を占めるのだけど、本当に読み応えがある。最近すこしづつ海外マンガの情報が増えているとはいえ、これだけのものが読めるというのは嬉しい。
しかし、日本のマンガ市場ってのは携帯以上のガラパゴスであることよね。日本の読者に向けた日本の作家による作品によって流通のほぼ100%が占められて、海外マンガが読まれることは極めて稀。3億部以上の大ベストセラー「アステリックス」を知る日本人はほとんどいないし、アメコミといえばヒーローもので単純な勧善懲悪と思っている人もまだまだすごく多い。いっぽうでマンガは日本が世界に誇る文化で日本のマンガは世界で受け入れられてるると思ってる。しかし北米における日本マンガの売り上げの急激な低下が物語るように、クール・ジャパンと言って誇れるほど日本のマンガは安泰ではない。アメリカだってヨーロッパだってそれぞれのマンガの歴史と文化、そこで培われた文法と表現様式があるわけで、日本のものをそのまま持っていって売れるなんてことはありえない。
アメリカのアメコミやグラフィック・ノベルからも、ヨーロッパのDBからも、学べること学ばなくちゃいけないことはたくさんある。閉鎖された市場にあぐらをかいていたら間違いなく衰退する。それは描き手作り手だけの話ではない、僕たち読み手だってもっともっとマンガを楽しめるはずなんだ。 -
2013/02/13購入。総特集「世界マンガ大系」、BDに限らず建築って重要なモチーフだよね。