ユリイカ 2020年9月号 特集=女オタクの現在 ―推しとわたし―

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791703906

感想・レビュー・書評

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  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1408018

  • 女オタクという言葉の射程範囲(属性、階層)広すぎな件。

    ジェンダーの違いについて。

    p53 最終責任を自ら負うことができないにもかかわらず、その対象に熱中できる人のことをオタクというのかもしれない。人生において無駄なものに熱くなるって、とんでもなく楽しい。

    p57 推しはその対象を指す言葉だが、萌えは発言者の常態を指している。

    p109 オリジナルの推しと、自分が解釈した推し

    p167コンテンツ産業が大きくなり、SNSが発達するなかで、私的領域であるオタク活動は公共性を持つ。

    p149 おけけパワー中島の誕生日

    p183 願わくは同好に領たん 推しはコンテンツではなく、志と探究心とを共有する彼女たちの方ではないか

    p345「おたく」という二人称代名詞、「オタク」は述語の位置に移動。本当に好きなものなんて誰にも教えてあげたくはない。

  • 実情が見える。
    エッセイで視野が広がる一冊。

  • 様々なジャンルの “女オタク” たちが現在のオタクの有り様について論じておられるのだけど、特に岡田育さんが推しを 「胸に想うだけで背筋が伸びて、そのまま見上げた夜空に必ず見つかる北極星」 と表現されているのが素晴らしかった

  • 「インタビュー ハッピー・ゴー・ラッキー 今日もオタクは生きている」つづ井
    「SPECIAL DAY」真田つづる
    「審神者なるものは過去へ飛ぶ それは歴史の繰り返し」汀こるもの

  • オタクのジャンルが割と偏っていてかつ、自分とはジャンルがズレていたので必ずしも共感できるかと言われると違ったけれど、
    いつもと違う視点の話が読めてよかったです。

  • 「同人女の感情」と水上文さん目当てで買ったら王谷晶さんもいて得した気分。王谷さんのロナルドくんへの萌語りにニコニコしちゃった。それとは別にとても大事なお話もされてて、いやほんと得した〜!

    時代に沿った話題と絡めながら現在のオタクはどんな感じなの?っていうのが面白かった。

    毒吐きネットマナーから旬ジャンルの炎上、ツイッターで流れてきた匿名記事。女オタクのとにかく「隠れなきゃ」っていう意識に、美容、フェミニズム、ジェンダー等。とにかくタイムリーで新鮮な話題が多くてどれも興味深く読めたよ

  • 『ユリイカ 2020年09月号 特集:女オタクの現在-推しとわたし』

    とてもよかった…。
    00年代から現在までのオタク文化の変遷が分かる。特に大きく変わったのは、インターネットの利用と、セクシュアリティのところかなと思った。前者はまあ当たり前なんだけど、後者は世間一般よりも早く、強く、内部から認識されだしていると思っている。

    まず「女オタク」という言葉に対する意見があってよいなとおもう。「それにしても好き勝手な名称をつけられてあれこれ呼ばれてきたものだ、と呆れてしまう。」(岡田育「呼ばれた名前で」より)
    オタク云々以前に、わたしたちはいつになったらそういった何かで呼ばれずに済むようになるのだろうね。
    でも「女オタク」の定義は筆者によってバラバラで、オタク文化の幅広さを感じた。ただ少なくとも自虐的な響きはもうそこにはない。


    ・「腐女子はバッド・フェミニスト(?)」柳ヶ瀬舞
    ポリティカル・コレクトネスに配慮され、ミソジニーのない作品こそ「安定した萌え」が与えられる。だからこそ逆説的にポリコレを無視した作品の方がキャラ同士をBL化させやすい…。
    どうやって折り合いをつけていくか。

    ・「オメガバースを読む」高島鈴
    オメガバースしんどない?何重にもしんどない???という長年の思いが言語化されていた。現実逃避的な快楽、というのがしっくりくるが、それだけではないということ。
    自らの欲望を分解し割り振っていく対象は、確かに役割が固定されているほうが明快である。


    あともうほんとおけけパワー中島があるあるすぎてつらい。綾城さんすき…。

  • ファンダムという言葉を初めて目にした。

    ・<消費者フェミニズム>批判序説:水上文
    だから私はあなたを肯定しない。
    この文脈の中にあるこの言葉は力強くてかっこいい言葉だな。

    応援したいから消費する人たちがいてもいいけれど、それが当たり前、そうあるべきとなるのは確かに苦しい。そういうファンクラブの設計が話題になったとき、お金を払ってくれる人が活動のために大事であることは理解できるけれど、ただ好きでいる、そのままに行動はできるけれどランクを付けられてしまうことに、その人のファンでも何でもないのにモヤモヤを感じたものな。

    ・嶽本野ばらとアウグスティヌス:横田祐三子
    自分以外の誰かと「好き」を共有するつもりもなければ、共有できるとも思っていない、というのは少し分かるような気がする。

    ・彼女たちの「願わくは同好に頒たん」:橋本麻里
    そういう風にありたい。

  • さすがに同じような話ばかり延々繰り返されるからちゃんと全部は読めなかったけど、西森路代さんと青柳美帆子さんとバンギャだった時期が長いので藤谷千明さんがよかったかな。
    それとおけパ島。
    あとこれ読んで(ろくに読まずに)、だから女はだめなんだみたいなこと言い出すおっさんいるでしょ絶対。

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著者プロフィール

一介の腐女子。元気で楽しそうな姿がツイッターで評判を呼んでいる。ツイッター:@wacchoichoi

「2018年 『腐女子のつづ井さん3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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