- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791767625
感想・レビュー・書評
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『チョウはなぜ飛ぶか』著者である自然科学者の日高敏隆先生と、ドイツ中世史専攻の人文社会科学者阿部謹也先生、2000年頃の対談。
お二方は昭和初めに生まれ大学教授そして学長をされ、震災前に70代で亡くなっています。
今まで何冊か対談を読んだけど、「それぞれの本は面白いのに対談にするとつまらない」と思ったことがしばしばでした。
でもこの本は本当に面白いです!
ちょっと古いので、「お二方が今生きていたらまた違った意見が聞けただろうなー」と思うことはありましたが、それはそれでいいのです。
今ちょっとしたブームの母子問題について、彼らはとっくにわかっているし、原発問題も、このころすでに考えていらっしゃいました。
このたび14年ぶりにこの本が装い新たに刊行され、亀山郁夫先生が解説をいれてくださいました。
亀山先生はロシア文化の専門家、今マイブームなので、すごく嬉しい♪
そして亀山先生の結論は「スマホを味方にしよう」なのです。この急激な展開はすごく面白いですね!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地域が必要とする大学でないと存続できない。
学問の根本にあるのは人間の研究。
歴史学は現在を知るための学問、自分を知る学問。
学問を身近な地点、すなわち主観と相対性の間で揺らぎ続ける生活世界から発送する視点が大事。学問は本来的に楽しいものである。 -
研究者として大成したお二方の対談は、明け透けにいえば、もう言いたい放題で、建前なしの本音のみ。もうお亡くなりになっているから心配いらないが、ご健在なら、炎上上等、な笑えるトピックが満載で、大満足。
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共に大学学長経験のある、教育者としても研究者としても超第一線の著者2名が「人と人間の学び方」について対話する。
・日本には「集団の中にいる個人」しかいない
・「自分」を知ることは全世界史を知ること
・自分にとって本当の「幸せ」とは
など、私からすれば鳥肌モノのテーマが目次にズラリと並び、現在の教育があまりに、あまりにおかしすぎることを白日のもとに晒す。
こういった本がもっとベストセラーになればなぁと思いながら、ライフワークへのコミットを新たにした。
度々読み返したい名著だと思う。 -
読むタイミングをまちがえた気がする。けっこうむずかしくて、頭に入ってこなかった。