イノセント・ゲリラの祝祭

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796666763

感想・レビュー・書評

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  • 読む順番をちょっと間違えた。でも、おもしろかった。彦根先生の頭のキレ度には尊敬すら感じた。フィクションではあるが、あんなに頭のキレる人が(きっと)世の中にはいるんだなと思った。

  • 途中、まったく分からない事件の話やらなんやら出てきたのですが、あれは別の作品で描かれているのだろうか。
    今度は病院じゃなく、厚労省での闘いです。
    官僚やら教授やら、腹になにかを抱えた魑魅魍魎相手に田口先生も頑張ってます。
    いろいろ理解を越えた話も出てくるけど、田口と小倉の話、ちょっと泣けた。遺族の気持ち、痛いほど分かるよ。 少しでも救われたらいいなあ。

    これはひとつの小説にすぎませんが、それでも応援し、手に汗握り、彦根の言葉にわくわくしました。 現実に少しでも活かされればいい。

  • 東城大学医学部付属病院4階。
    万年講師の田口公平は、いつものように高階病院長に呼ばれ、無理難題を押しつけられようとしていた。
    「お願いがありまして…」そう言って取り出した依頼状の差出人はあの火喰い鳥、白鳥圭輔。
    厚生労働省で行われる会議への出席依頼だった。

    田口・白鳥シリーズ第4弾。
    今回は、彦根の本領発揮。

  • 【内容】
    チームバチスタの栄光から始まった、田口医師のシリーズ。
    今度は、医療事故死の原因究明のために、AIを主体とするのか、解剖を主体のするのか等を検討する検討会(?ワーキンググループ)での出来事を描く。
    解剖にも、司法解剖(刑事事件に関わる解剖)と??解剖(民間側で行う解剖?)があり、解剖にかかる多くのお金は病院持ち出しになっているのが実態。
    そのために、多くの遺体は解剖されず、死因の特定ができていない。
    これを打破するためには。。。
    【得たもの?やってみること】
    ・日本では、ほとんどの場合、解剖しての死因特定がされていないという実態。

    【感想】
    この著者の一貫した主張で、死因を特定するための一つの手段として、AIを導入するべき。
    この主張のための手段として小説を書いているようで、この話も決着したのかしてないのかよくわからない。
    また、思わせぶりにいろいろなキャラクターを出してくるが、イマイチ生きていないように感じる。

  • 私には難しかったようだ。
    シオンさんは何のために登場したんだろう。次への伏線?

    #ブックオフ

  • AIや医療庁についてのことで難しかった。彦根のいっていることなどが面白いと思われるのだが、私には解読不能だった。全部が会議なのに、本は面白い!

  • シリーズ4作目。事件などは起こらず討論会に終始した作品。難しくて取っつきにくかった。でも作者の一番書きたかった内容(Ai)なのかな?姫宮の潜入捜査、彦根のその後とか次への期待が膨らむ要素はあった。 

  • バチスタシリーズ4作目

    今回は厚生労働省を舞台に
    完了と医者と教授となんやらと・・・の
    Ai導入をめぐる激しい論争がメイン

    フィクションとはいえ、現役の勤務医が書いた話は
    たぶんほとんど現実と変わりなくて、
    医療行政って本当に複雑なんだろうなと思う

    論理展開が私には難しすぎて
    なかなか内容が入ってこなかったけど、
    伏線だらけなので次の作品に期待!

  • おもしろかった。
    ほとんどの場面が、会議室の中という特集な環境。
    作者のAIについての宣伝のようにも感じ、ついていけない面もあるが、読みやすく、楽しめた。
    次作に期待!

  • 既読

  • 法廷ものというジャンルがあるとしたら、これは委員会もの。
    刑事ものという名づけ方があるとしたら、これは官僚もの。
    委員会ものなのに面白い~。不思議。

  • 病院内から舞台を厚労省に移して、白鳥ほか官僚などの暗躍が描かれている。今までのシリーズと比べて、著者が何を言いたいのかが如実に表れているように思う。
    会議のシーンが多く、小難しい単語も多いので若干読み辛かったが、クライマックスでは派手にやっており、ぐいぐい引き込まれた。
    どこまでフィクションなのかはわからないが、危機感を覚える内容だった。

  • おなじみ田口・白鳥コンビの医療サスペンス。今回は医療事故に関わるもの。厚生労働省と田口・白鳥らの戦いが面白い。役人が世の中で起こった事故や事件を上手く利用して自分たちの監督権益を拡大していく様はまさに芸術的であり、金融・医療・年金福祉などでしばしば目にする。この本を読んでも感じるが、つくづく官僚というのは頭がよく、普通は後になってからでないと上手くやられたのに気づかないというのが分かる。近頃はやりのメタボリックにしても、役人主導で国民が踊らされている典型的なパターンだそうである。

  • 三葛館一般 913.6||KA

    チームバチスタから続く田口・白鳥コンビの第4弾。舞台はいつもの桜宮市を離れついに厚生労働省へ!田口が出席することになった「医療事故調査委員会創設検討会」では官僚や解剖至上主義の教授たちが、自分たちに都合よく会議を進めようとしますが、そこに一石投じるのが田口の後輩、彦根。「死因不明社会」の実態とは。
                                  (うめ)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=61021

  • 何も始まってない終わってない。モヤモヤする。

  • 白鳥田口シリーズ第四弾。
    これはミステリーではないような。。。^_^;
    登場人物多いし、東城大病院もあまり関係ないし。
    内容が難しくていまいち理解しきれなかった。

  • 彦根祭。彦根、詩人的で怪しい人にも思える(苦笑)
    田口先生は無欲だと信じて疑わなかったけど、無意識に上を目指しているのだったらそれも面白い。

  • AI!AI!とにかく絶対AI主義!!
    という作者の怨念で胸焼けする一品。

    つまらない…つまらない…つまらない…と念仏のように唱えつつも4時間で読破できたのは
    キャラ立ちして魅力あるテンポのいい会話かな
    ファミレスのアラサーウェイトレスすら個性が際立って印象に残る描写力は流石だと思いました


    シリーズ4冊読んで、とにかく白鳥のキャラが苦手で出てくるとイラっとして辛かった
    ロジカルモンスターで相手を論破するのはいいとして、
    無駄に攻撃的に相手の嫌がることや弱点を執拗に責め立て怒らせて勝ち誇るのが本当にムリ…
    ただの虐めっ子じゃん
    作者的にはこういうのが型破りで痛快なんだろうか

  • 討論で終わる医療小説でした。AIの宣伝小説のようにも思えてきてしまいました…続きや別の話を読みたくなるのは間違いないですが…

  • 今回は会議での話に終始だったので
    かなり間延びした印象。

    彦根さんのキャラが際立っていたけど
    理詰めがきつすぎて現実離れしている感じ。医者としてメス握ってる姿もみたかったなぁ。
    テレビでのイメージが強すぎるせいか
    田口先生がしっかりと会議で発言している姿がピンとこない。

    やっぱり、医療現場のシーンがでてこないのは寂しい。
    次回作に期待あるのみ。

  • 現場では無く、会議内の論争が主で、官僚と医療の実態が面白かった。

  • 会議は踊る、されど進まず。田口先生がとうとう厚生労働省の会議にまで出席。その略称は「医療事故調・創設検討会」。異常死に対する対応について、厚生労働省、医療界、法曹界等々が自身の主張を掲げて争う。彼らの主張は何のためのものか。彼らを操るのは誰か。いや、そもそも誰の掌での出来事なのか。さまざまな思惑が錯綜する中、田口先生に癒されます。

  • 今回は討論会ってかんじだったなぁ。
    議事録読んでるみたいな。
    でも彦根先生が気に入ったのでラストの彦根劇場は良かった。次巻でもまた登場するらしいので期待を含め☆四つ。
    しかしAiってすごいなー。
    や、凡人には何が正しいかわからないけど自分が当事者になったらやはり真実を知りたいなと思う。Aiが真実を教えてくれるのならどんどん浸透していってほしい。

  • 東城医大のリスクマネジメント委員長に届いたのは、厚生労働省からの講演の依頼。そこで、A.I.センター立ち上げに関わる前哨戦が始まる。
    海堂作品は、医療批判を作品に載せているところが面白いのだが、ちょっと厚生労働省や医療批判に偏り過ぎて、いつものように、登場人物の個性が光っていないのが残念な気がする。
    この人の作品は・・・医療制度に対する大いなる”愚痴”なんだなぁと。

  • 海堂尊のメディカルシリーズで最初に読んだ本。完璧と思われた○○の展開を最後に形勢逆転させた白鳥には驚いた。これではまった。同シリーズを読破したいと思った。

  • 最後の彦根先生の熱弁が見事でした。前巻の速水先生の流れるような話っぷりも見事でしたが。作者さんが実際に医療に関わっている方なので、臨場感溢れるお話しで非常に面白いです。

  • 終始、エーアイの話ばっかりでバチスタシリーズで一番つまらないというかわかりにくかった気がする。宗教団体の話がもっと本筋に絡んでくるのかと思いきやそうでもなかったし。本作にちらちら登場する極北の姫宮の方が気になって仕方がなかった。この話は『極北クレイマー』に書かれているのかなぁ…。2011/149

  • 医療と司法

    ある日、田口のもとへ1件の依頼が舞い込む。
    それは、厚労省主催の講演会への依頼状であった。不承不承ながら参加したが、そこから医療事故検討会へ巻き込まれ、法医制度の現実を目の当たりにする。
    手薄な診療報酬体系、見立てによる誤診断への無関心、そして、それらが現場門外漢の意思で決定されていくこと。
    普段は流れに身を任せる田口だが、何の気の迷いか、火種を放り込む一言を口に出してしまう。
    若干の後悔をしつつも、この場で戦う覚悟を決め、次の検討会へと足を向ける。

    医療は生者のためにあるものと思っていた。
    しかし、亡くなってしまった原因を知ることもまた、医療の一面なのだろう。
    それで死んだ人が生き返るわけではないけれど、葬式と同じく、生きている人の心の慰めの為に存在しているのかもしれない。(司法としては同じ過ちを繰り返さない意味もあるだろう)

    が、それにあまりに資本も人も配備されていない現状がある。
    情報の非対称性があるために、医師の見立てにこちらから言えることはほとんどないかもしれない。
    だが、だからといって黙り込んでいいわけでもない。
    その分の信頼を高めるために標準手法を用いた保証と、相互観察の保証が必要なのではないか。
    (といっても、限られた国の予算でどこまで金をかけられるのか、という点では生者優先になってしまうのかもしれないけど)

    ちょっと脱線。
    で、今回はついに中央官庁。白鳥くんの舌鋒が光る、と思いきや、匹敵する程の人物が登場する。
    医師側の人間、彦根医師である。かつて医師のストライキを煽動した人物として警戒されているも、まんまと厚労省の検討会へ乗り込み、居並ぶ法律家らに鋭い舌戦を繰り広げる。
    やはり、こういうのは読んでいてスッキリする。
    そして、このシリーズは今後こういう方向へ進んでいくのだろうか。

    現場で出来ることも数多あるが、根本的に蛇口をいじることも必要だ。

  • スカラムーシュ彦根大活躍の巻

  • 作者の意図が色濃い
    チームバチスタでは登場人物のアクが強いと感じたが、今作はあまりそう感じず、こんな人物設定だったのかなと思った。

    現代日本の医療制度の問題が次々指摘され面白く読めたが、話の中心が討論会で人によっては退屈かも知れない。

    映像化はまずされない内容と言えるが、作者の描きたいことがストレートに書かれているように感じる。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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