- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796701440
作品紹介・あらすじ
中世、北イタリアにベナンダンティとよばれる魔術師たちがいた。彼らは農作物豊饒を願い動物に乗り、悪の魔術師たちと夢の中で夜の戦いをくり広げたという。キリスト教化以前の真の民衆文化の姿を斬新な手法で浮彫りにする。ギンズブルグへのインタヴューを収録。
感想・レビュー・書評
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16世紀にはなまなましい民間信仰の力を持っていた農耕儀礼が、17世紀にいたって形骸化するとともに、異端審問による鋳型にはめられて悪魔崇拝と同一化されていく。
その過程をイタリアの片田舎の大量の裁判記録から、通時的な文化的抗争として描き出しているが、小説のような語り口で読みやすい。
これまで、サバトといった異端信仰の内容は、異端審問官によるでっち上げか、麻薬などによる幻覚に過ぎないとされていたのを、古い農耕儀礼に由来することを明らかにした点で、世界的に評価されているらしい。
こういうのを読むと、日本ではどうだったのかな、といつも思う。
あと、なんでかブクログの本の画像の向きが横。
本書はせりか書房版だが、みすず書房が著者の望まない初版の翻訳を同時期に出そうとしていてけしからん!と言う話があとがきや著者インタビューなど随所に出てきて、相当に業腹だった模様。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『読書の軌跡』阿部謹也より
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C.ギンズブルクの本はどれもテーマが面白い(゚ω゚*)!
心性史研究っていうのかな。
たまにハズレがあるから☆みっつ!