集中力はいらない (SB新書)

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  • SBクリエイティブ
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797389494

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと齟齬があるように感じたけど、「分散力」とか書かれても手に取らないだろうからこのタイトルで正解なんだろうな。
    書かれている内容が、分かったような分かっていないような、結局分かっていないんだろう。
    この本にも出てきたけど、森博嗣さんのエッセイを読んで衝撃を受けたのは「嫌なままやる」。
    私は感情や好き嫌いで世界を見て決めつけているような人間なので、「嫌ならやらない」を選んできたが「嫌なままやる」なんてそんな考え方があったんだ!と衝撃を受けた。
    実際にやらなければならないことに取り組む時、無理して好きになろうとしたり前向きになろうとしてからやるよりも
    嫌だなぁと思いながらも身体だけは動かす、なんてことをしてみたら案外出来ちゃったりして一つ世界が開けた感じがした。
    この本の趣旨とは違うけど…

  • 10分の集中をそこかしこに散りばめる、というのはワクワクする。

  • S図書館
    集中力を疑う、否定的な考え方

    《感想》
    小説は未読だがエッセイは数冊読んでいて、何となく特殊な人物の森氏像は掴んでいた
    この本には個人的な記載が多かった
    幼少期は今で言う学習障害で、漢字、アルファベットが書けなく、人の名前を覚えることが苦手
    一方、物理や数学は何も覚えなくてもすんなりできたという
    やはり真の天才なんだなと確信した
    だから「森氏ならそうなんだろう」「こういう考え方もあるのか」いう読み方をするとよいと思う

    そもそも、集中力は必要でしょうと疑わなかった
    しかし集中できる人はいいが、森氏のように集中が苦手な人もいる
    発想を必要とする仕事には、あれもこれもと目移りしていた方が良いという
    集中に固執しなくてもいいという視点を、教えてもらった本だった

    1章、4章は解りやすい持論
    2章、6章はQandAで、一般人には当てはまらなそうだな
    3、5、7章が森氏だからこその持論

  • 集中力がある、何かに集中する、というようなことは本当に良いことなのだろうか?
    むしろ思考を分散させて、集中しないことの方がいいんじゃないの?と問いかけつつ、あえて集中しないことによるメリットについて、筆者の経験談と論理を紹介する本。

    「集中力」が称賛され過ぎているのでは?という視点はとても面白い。
    集中を敢えて廃し、思考を分散させることこそが「良い発想」を得る秘訣だというのが著者の論調である。素晴らしいアイデアを考えつくには、集中力はかえって邪魔になるということらしい。
    まぁわからなくもないが、そもそも集中力って素晴らしいアイデア発想のために必要と言われていたものだっけ?いう疑念がずっと残るため、いまいち著者の論理に納得感が得られず、内容が頭に入ってこない。集中力こそが素晴らしいアイデアを阻害する、という論理がこじつけのように感じるし、結局屁理屈こねながら「自論の発想法」を語っているだけのように感じた。
    あと、途中にあるやたら長い質疑応答も、筆者の回答が妙に上から目線というか斜に構えた受け答えが鼻につき、共感できなかった。

  • 「集中しなさい」と言われ、「集中しなきゃ」と思い、

    でも集中力が持続しない(この本によれば、十分持続したことになるのだろうけれど)私にとって、かなり興味深い内容だった

    実感としてなるほどと思うことも多く、

    しかも、「こうしなければいけない」という締め付けもなく、筆者の優しさもほんのりと感じられる内容でした

  • 「確かに」と思うところはあったが、自分の仕事には活かせるかはわからないと思った。なぜなら、私の仕事は創造する仕事ではないから。作家や芸術家、デザイナーなどの職業には活かせそう。ただし、集中が分散している時の方が気づきが多いことは理解できる。そのため、集中と分散を上手く使い分けると、自分の仕事や生活にも活かせるかもしれない。本書を読み新しい発見や気づきを得られた。

  • 『「やりがいのある仕事」という幻想』『お金の減らし方』『アンチ整理術』みたいな切り込んだタイトル。森さんにとっては自然な「アンチな姿勢」は、常識に囚われがちな人に、思いがけない視点を提供してくれる。担当編集者のインタビューに応える章があるけれど、あまりにも森さんのことを分かってなさすぎるのでは?と思える質問ばかりで、森ファンとしては、なんだろうなあと思う反面、うまく本の素材として活かされていて良かったのかもとも思えて複雑。

  • 集中力が世間で美化されている理由がよく分かった。均一的な人間を作りたいからだろう。
    確かに集中して物事に取り組む人間は重宝される、しかし行き詰まりや生きづらさを抱えてしまうのも集中思考が原因だと思う。
    分散思考とは思考を留めずその場その場で適切な思考を掴み取っていくことだろう。決して反応して処理するだけではなく自分の力で考えている。
    これからは集中力できない自分を肯定出来そうだ。

  • 集中力は大事だとは思うが、全面的にそれを押し通す「集中信仰」はいかがなものか、と森節。

    集中と分散と思考。考えるとはどういうことか。
    自分のことでいえば、もはや性質を変えようもないし、ふむふむと読み進む。ただ、ちっとも集中しない子供にどう対するかという点では、いろいろ考えさせられる。

  • 余裕を持ち、視野を広く持ち柔軟に対応する事の大切さが書かれていた。
    世の中の大半は白か黒かでは片付けられなくてグレーな物が多々あるので、これ以外一切認めないみたいな思考は危険だなと改めて感じた。
    ちゃんとデータをあたって自分の頭で考えて判断する事を忘れないようにしたい。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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