推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2023年6月23日発売)


- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784799329504
感想・レビュー・書評
-
この本は、三宅さんが書評家として培った、言葉という「武器」の、安全な使い方を指南してくれる「言葉の武術書」のように感じました。
かわいい表紙やポップなタイトル、そして平易でわかりやす文章なんですが、その本質は骨太で、がっしりした文章術です。
推し、好きな本を自分の言葉で語りたいかたに、ぜひおすすめします。
もともと、大好きな東野圭吾さんの加賀恭一郎シリーズの加賀さんの素晴らしを上手く書けないものかと思い、読み始めました。
ところが、ひとたび三宅道場に入門するないなや(いつの間に?)、「推しを語るとはどういうこと?」と問われ、「自分の言葉を意識している?」と自省を求めらるのです。
書評家として三宅さんは、オリジナルな「自分の言葉」を大切にされてきたのだと思います。瞬間の「好き」という感情を言語化することは、あたかも写真を撮るのと同じように、自分の人生を語ることになるんだよ、と指導していただきました。
必要なのは、語彙力などではなく「コツ」であり「技術」。実践が求められます。私がすべきことは、自分の言葉をつくるため、感想を書く前に、他の方の感想を見ないことかな(書いたら見てよい)。まずは、そこから始めます。
本の最後には、「言葉の使い方を学びつつ、自分の言葉をつくる技術を研鑽していこう」と励ましていただきました。
この本は、ひまわりめろんさんのレビューを拝読して選びました。ありがとうございます。いつもレビューを楽しみにしています。 -
「伝えたいこと」がある人は絶対読むべし!
っていうか普段からレビューを書いてるブクロガーは一読の価値ありです
最近そこかしこで目にする新進気鋭の書評家三宅香帆さんの文章術の解説本です
すでに10冊くらい本も書いていらっしゃるんで新進でもないか
この本を図書館で借りてきて直ぐに、三宅香帆さんがネットで芦原妃名子さんの事件に関する「想い」を表明している記事を読みまして、「なるほど」と思うところがたくさんあったのでこの本も楽しみに読み始めました
推しの素晴らしさを伝えたい!って思っている人に対して、文章化する必要性や、心構え、技術などの情報が分かりやすく書かれているんだけど、自分ではそこまでしないかな
だってめんどくさいし…w-
2024/02/09
-
ちょっと難しいです
今回はご期待に添えず申し訳ありません
また機会にご利用お待ちしておりますちょっと難しいです
今回はご期待に添えず申し訳ありません
また機会にご利用お待ちしております2024/02/09 -
2024/02/10
-
-
あはれなり
良くも悪くも感情が振り切れることを表す古語で、現代語では「やばい」と同意語だそうな。
本書では「推し」の素晴らしさを第三者に伝えたいけど、「やばい」しか出てこない人に向けて、その方法論が書かれている。他人の言葉に支配されることなく「自分の言葉をつくる」ことの大切さとその技術(文章術)が紹介されている。
“「好き」って揺らぐもの。「好き」は儚いからこそ、鮮度の高いうちに言葉で保存しておいたほうがいい”
“自分だけの感想を書くことで、自分自身への理解も深まり、さらに推しへの理解も深まる”
私は本を読み終えると間髪入れずに感想を書いている。時が経てば面白かったかどうかだけでなく、読んだかどうかすらも忘れてしまうから。…というのがその理由だと認識していたが、もっと深い意味があったんだ!とコレを読んで共感した。そうか。「好き」を言語化するってことは自分を知ることなんだと。
“面白さとは共感か驚きである”もうなずける。
登場人物に感情移入できる人間ドラマだったり、自分の想定を凌駕する展開をみせるミステリなんかは、ついつい★加算してまうもんなー。
“感想を書きたい要素はすべてメモを残しておく”のは私もやっている。そのため、ブクログの「読書メモ」機能は大変重宝している。 -
「書評家の三宅香帆さんって誰だ?」から関心を持ち、読んでみました。
「若いのに、たくさん読書をして、どんな事を語るのだろう」最初はこんな感じ、、
読み進めると、自分も同じ「本好き」として三宅さんが発信する言葉が自分に新しい刺激を与えてくれます。
(読んでてワクワク楽しい!)
言語化や、思考の整理方法を論ずる内容で他にも多くありますが、切り口がとにかく面白い。
「推し」をテーマにしているため、細々とした箇所が「一般論的」ではなく三宅さん自身の経験からくる「具体的」な話しであり、より読者に「伝わる内容」だと思いました。
何かを発信したいとき、人と話すとき、言葉の選び方、これを知っている人と知らない人では見えない大きな差がありそうです。
自分も若い後輩に同じような思考や言語化の本を勧めたことがありますが、いまいちピンときていない様子。
(勧め方が下手なのかな、、? と悩むこと数十回、、)
でも、本書の三宅さんの言葉(表現)なら誰にでも伝わりそうな予感がします。
人に勧めるだけでなく、自分自身も「これから自分のブログどうしよっか?」と過去を見直し、今後において修正することを楽しむきっかけを貰った気がします。
これからは三宅香帆さんが自分の「推し」になること間違いなし!
自分にとって今後注目の人物となりました。 -
語彙力がないので読んでみました。
一見文章術のようでありますが、メインは自己啓発に近い気がしました。
「推し」を語るのであれば徹底的に自分を深堀りする必要があると受け取りました。
まず、「推し」を語るためには、推しの何が良かったのか、を深堀する必要があります。
推しの衣装が良かったのか、コメントが良かったのか、推しを輝かせている舞台装置・演出が良かったのか。
自分は何に感動して、他人に何の良さを伝えたいのかが分からないと、言葉は出てこない!
自分に影響を与えた”何か”を知るためには、少なくとも自分の好みがわからないと行きつかないんですよね。
自分の好みが明確になると、今まで言語化できなかった「推し」の感動ポイントが増えていく、だから言葉が出てくるようになる。言語化の循環が出来てくるのだと思います。(コレが著者の言うところの妄想力かと。下記抜粋参照)
”この「よかった」という地点から、自分の思考を展開させる力が、妄想力なんです。”(抜粋)
上記は著者の言葉ですが、妄想力を鍛えるためには少なくとも自分がわかっていないと難しいのです。
一見、「推し」を語るというのは他人のことを語っているようでいて、実は自分を深堀する作業でもあるのです。
本では文章の構成や好きな作家の文章を真似るといった文章術についても書かれていますが、それは二の次でいいかと思った所存です。
それらは自分から湧き出た感情を伝える手段にすぎません。(まずは「ヤバイ!」以外の言葉が出てくるようになろう!)
しつこいようですが、自分の伝えたいことは何なのか?人に伝えるためにはどんな言葉が適切なのか。
これらを徹底して訓練をしていくことで、「ヤバイ!」以外の言葉が出てくるようになるのではないでしょうか。 -
私にも推しがいます。「ヤバイ」という言葉、よく使います。「ヤバイ」は、人に対して、食べ物に対して、気分が高揚したり、逆に落ち込んだ時にも使える、現代では万能な言葉。つい口に出てしまっても、しょうがないな、と思ってしまいます。でも、もう少し別な言葉で表現したい。
ただし、この本を読んでも、語彙力がアップしたり、流れるような文章が出てきたりということは、当たり前ですが、ありません。「自分の言葉」で書く上でのテクニック、ヒントは教えてくれます。しかも、非常にわかりやすい。後は、自分で何度も書いて、何度も推敲して、自分の文章を発表する。その繰り返しによって、ブラッシュアップするしかありません。
そして、この本の一番大事なこと。それは、「自分の言葉で書く」ということ。多くの情報が溢れている現代。ともすると、他の人の言葉に溺れてしまって、自分の言葉や感情が、他の人のそれにすり替わってしまうこともあります。自分の思いが無くなっていく。それは危険なことだと、本書に書かれています。書評家の三宅さんだからこそ、現在の言葉のやり取りの危うさを、身を持って感じているのでしょう。自分が文章を書く上での心構えも、再確認できる本だと思いました。 -
わたしは推しが多くて人におすすめするのも好きなほうです。本で言われていることは自然と実践してたと思う。言語化してもらった感覚です。
自分の感想をどこかに書きとめることで、自分の深堀りにつながるというのはまさにそうだなと思った。ここ5年くらい本や映画の感想を書き留めてきたので好きなジャンルに気づきやすくなったし、必ずしも話題の作品や人からおすすめされた本が自分に響くわけでもないということもわかってきた。
アイドルの推しに関してでいえば、相手との情報格差を埋めるようにするとか、人の言葉を繰り返さないとか、ほんとに著者さんの言うとおりだし、わたしも普段気をつけていることでした。推しの話をするって実はめっちゃ気をつけてやったほうがいいと思ってます。自分の気持ちが乗っかった言葉じゃないと伝わらないけど、相手に伝わらないほどの熱量になってしまうと逆にウザくなる。ただし同じ推しを持ってる同士ならその熱量がめちゃくちゃ楽しいもんだから、その辺りのバランス感覚はめっちゃ大事。
ハロプロ推しとしては、朝井リョウさん、松岡茉優さん、ぼる塾田辺さん辺りは推し語りが上手だなぁと思ってます。
でも大前提、オタクはオタクが推し語りしてる姿が好きなもんです。
-
自分には『推し』というほど好きなものが無いなと悲しくなることがあった。だけどこの本を読んで自分は好きなことを言語化してこなかったので、推していることに気付けなかっただけなんだと感じた。
『自分の言葉で、自分の好きなものを語ることで自分が自分に対して信頼できる「好き」をつくれる』というのを筆者は感動を言語化する理由としている。好きと感じるほどのものだからこそ、自分にとって何かしらの大きな影響を与えている。それを言語化することで自己自覚的になれる。
自分の好きだなと思えるものを細かく言語化していくと自分の好きなジャンルの輪郭が少しずつはっきりとしてきた。面白いことに昔好きだったものとかもこのジャンルに属するという発見があった。そこで自分は長年このジャンルを推していたのかと感じ、それまで不鮮明だった自分を少しずつ理解できるようになった。
好きなものを言語化することで自分がどういうものかを見つけられる楽しみと、それを相手に伝えるテクニックがいろいろと載っていてとても良かったです。 -
ひとつひとつの感情を細分化して自分の言葉に向き合うというのはなるほどと思った。
自分は推しがたくさんあるので、公開するにせよしないにせよ、とりあえずいろいろな気持ちを書き綴ってみたくなった。
自分の感情と言葉を大切にすることを意識できるように取り組んでみる。
著者プロフィール
三宅香帆の作品






コメントありがとうございます
ちょっと申し訳ない気持ちありますが、
とっても感激しています
...
コメントありがとうございます
ちょっと申し訳ない気持ちありますが、
とっても感激しています
こちらこそ、よろしくお願いします
こんばんは
コメントありがとうございます
十年後に読み返して懐かしさに浸りたい、
本当に素敵ですね。コルベットさ...
こんばんは
コメントありがとうございます
十年後に読み返して懐かしさに浸りたい、
本当に素敵ですね。コルベットさんならきっと絵になるはず。
自分が以前書いたものを読むとまだまだです。
私も十年後の自分に楽しんでもらえるように書いていきたいです。
ありがとうございます。