読まされ図書室

著者 :
  • 宝島社
3.45
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本棚登録 : 647
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800233967

作品紹介・あらすじ

他愛、偏愛、挑戦に満ちた本-。読まされ続けた小林聡美による汗と涙の記録。

感想・レビュー・書評

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  • もう夏休みは終わってしまったけれど、読書感想文の参考書に、おすすめしたい。
    よくある読書感想文のノウハウに則ったものではないし、肝心の本のあらすじさえ、必ずしも書かれてはいない。
    けれど、書き手である小林聡美さんの人となりや、本を紹介してくれた人との関係性が見える文章に、なんだか自分までその本をおすすめされた気分で読みたくなってきてしまう。
    ご自分の話(なんなら、悲しい恋物語の感想が、彼女の飼い猫の便秘話から始まることさえある)が多くて、「面白かった」「楽しかった」「同じようになりたいと思った」という常套句もほとんどない。
    だけど、本を読んだ時に感じられた様々が、読んでいない身にも伝わってくる。
    読みたかった、書きたかった読書感想文が、これなんだけどなぁ。

  • 『読まされ図書室』ユニークなネーミングだなあと思っていたら、そういうことだったんですね。

    大好きな小林聡美さんの本。
    まず、この装丁だけで☆5つです。
    かわいい表紙、この素敵な色使い。
    開いたら、うわあ~懐かしの貸出カード♪

    そして軽妙で潔い、あいかわらずの聡美さん。
    さらっと書いてらっしゃるようで、その実かなり推敲されているんだろうなぁと。
    「本当にいいものは何でもないように普通の顔をしていて無駄がない」
    そうですね~

    井上陽水さんからの挑戦状。
    松本清張氏の時代小説を声に出して読んで立ち向かうなんて~。

    やんちゃなぺーちゃんの武勇伝も楽しく、読みたい本もできました。

    堪能させていただきました♪

  • ううん!とことん図書室らしさにこだわった装丁に思わずうなってしまいました。
    背の下部には分類の背ラベル、見返しにはブックポケットの絵、そして懐かしい図書カードもついているのです。

    女優の小林聡美さんが、さまざまな業界で活躍されている14人から1冊ずつ紹介された本を読んだ感想が綴られています。
    同じ1人に薦める本でも14人いれば14通り、ジャンルも内容もちがうのがおもしろかったです。

    そしてその14冊を読んで、きっちり打ち返してくる小林さんのセンスにも脱帽です。
    薦められた本と真摯に向き合うところや、言葉や文章から、お人柄のよさが感じられました。
    「酒と旅の組み合わせは最強です」
    「のん気に死ぬには、強さと賢さがなくてはならない」
    この2文が特に好きでした。

  • 図書館のツールのような本「読まされ図書室」、脳みそロゴが印象的な大森靖子「洗脳」ほか | ブレーンデジタル版
    https://mag.sendenkaigi.com/brain/201503/editors-check/004674.php

    sakazakichiharu.com
    http://sakazakichiharu.com/ill/ill80.html

    読まされ図書室│宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル
    https://tkj.jp/book/?cd=02339601

  • まず表紙を開いたところが素晴らしい。
    昔の図書館・図書室にあった、図書カードとそのカードを入れる袋(の絵)。

    小林さんが、いろんな人から薦められた本を読んで感想を書く…というスタイルの本。
    確かに、こうして人に薦めてもらうと、自分では絶対手に取らない本も読めるので楽しいと思う。

    読んでも情景が浮かんでこないので、朗読することにした、と小林さんが書いてるのを読んで、「そうそうそう!」と思いました。
    私も、頭に全然入ってこない時、声に出して読んでます。

    あと、「ベッドの脇に本が積んであると彼氏ができない」には納得。
    私も、ベッドじゃなく布団ですが、本山積み。
    いっとき旦那に「片付けなさいよ」と言われ撤去したのですが、また自然に集まってきました。

    小林さん独特の言い回しみたいなのがちりばめられてて、おもしろい本でした。
    股間若衆、気になるなあ…笑

  • 小林聡美さんが何人かに1冊ずつ薦められた本を読み、感想をエッセイとして綴ったもの。装丁と挿絵がかわいい..!貸出カードなんかも付いていて、学生時代の図書館を思い出して胸熱でした。1冊目の「10皿の料理」が一番惹かれたかな。

  • 小林聡美さんのホンワカした文章が好き。

    おすすめの本の紹介ではなく
    おすすめされた本を紹介とともに
    それに因んだエピソードもユルフワで楽しい。
    心がギスギスした時におすすめ。
    出てきた本、今度読んでみたい。
    特に『神使像図鑑』と『山のトムさん』が気になる。

  • 小林聡美さんが、いろんな方から勧められた本を読んで書かれたエッセイ♪( ´▽`)
    表紙を開いたら、懐かしい〜‼
    『図書カード』(…だよね⁈)が〜

  • いろいろな人からのおすすめ本を読んでの感想をまとめたもの。
    その感想がとても軽やかで読んでいて楽しいです。

  • こういう中身の本はとても好きです。いろんな人でこういうのやってほしい………作家の方が読む側とかで。いくつか読みたくなった本もありましたー。

  • 推薦人の推薦文もおもしろい。
    もちろん小林さんのエッセーは文句なしに面白い。
    一気に読めてしまうし、取り上げられている本を読みたいと思う。

  • 人から勧められ、「読まされた」本の感想、というなかなか面白い趣向。
    『きのこ文学名作選』と『股間若衆』が気になる。
    装丁の貸出カードがすてき。

  • 「そんなひとり鎖国みたいな生活に、いい具合にぐりぐりと食い込んできたのが、読まされ本の数々であった。それは、ひとり鎖国という贅沢をさせてやる代わりに、これだけは読んどけよ、という、シャバからの差し入れのようでもあった。」ー著者あとがき

    よしもとばなな、井上陽水、皆川明に飯島奈美。各分野の錚々たるメンバーからの読まされ本。

    そこに、さかざきちはるの挿絵。

    豪華すぎる。
    うらやましい。
    この本を作るとき、
    聡美さんも、編集者さんも、
    きっと楽しかったろうなと想像できる。


    一番気になるのは、
    やはり『股間男衆』だな。

  • まず表紙をめくって「あれ!図書カードが挟まってるよ?」と思い、そこに書かれている名前を見て「あれ!知ってる人!?」、実は装丁だったという、何とも粋なシカケ。見事にひっかかりました(笑)

    他人から薦められた本を読んで感想を書く。これは何気に難しいことだと思うのですが、小林さんの文章は軽やかで、でも誠実で心地いい。誰がどんな本を薦めているのか、というのも、なかなか興味深いですよ。またまた読みたい本が増えてしまいました。

  • お茶目な文章、あえてカタカナで書くところもバカっぽくないのが、文才であろう。毎度のことながら高らかに笑いまくった。離婚のことを「一家離散」と表現するセンス。努力するたとえに江戸屋猫八。よしもとばなな氏との対談もよかった。装丁も凝っていて本棚にあるだけでうれしい1冊。

  • ほぼエッセイでがっちり書評にならないユルさがよい感じ。まさに「読まされ」の距離感。

  • 何一つ面白いと思えなかった。そもそも小林聡美さんはかなりの知的好奇心の高い方であるにも関わらず(これだけの文章を書けるのに)、「読書初心者でーす」みたいな設定が鼻につくし、ありえないだろうと。
    小林聡美さんが鼻につくのではなく、そのキャラクター設定がもうダメだろうと。短歌もやられて、もはや文化人枠に片足突っ込んでますよね。
    読書ガイドになるかといえば、ならんよ。
    小林聡美さんの文章が好きなので、今後読書にまつわる本を出すなら、普通の読書ノートが読みたい。

  • 2019年5月8日読了。図書館で借りた

    小林聡美の書評集と思って借りたけど、そんな大層な感じでもなく、エッセイ集だった。


    よしもとばななとの対談はおもしろかった。

  • 感想は文庫版に。

  • 人に薦められた本を読んで感想文を書くとは面白い趣向だなあとこの本の存在を知っただいぶ前から思っていた。そしてこのたび読んでみた……ら、企画としての面白さや図書室の本っぽさのある装丁の面白さに比べて書いてあることが残念!
    著者の読み方や筆力のせいもあるのかなと思うんだけど、本を読んでどうだったこう思ったといったことが薄すぎる。何となくひもづけられそうな身辺雑記みたいなことに紙幅が割かれている感じなの。書中に著者とよしもとばななの対談が入っているんだけど、ばななが日本と海外でインタビューされるときの違いとして、日本は成功してどうとか本の内容と関係のないことを聞かれるのに対し、海外では本の内容そのものについて議論するような感じだと話しているんだけど、同じような意味でこの本は「日本的」な本の紹介に思える。
    いやいや、これって感想文をまじめに硬く考えすぎ? このゆるさがこの本の魅力なのかも……と思いもするけど、ある人がいいと思っている本を別の人がどう読んだかという期待していた面白さは味わえず。まあ、読みたいと思った本でないと身を入れて読めないもんね。

  • 本の本

  • 女優小林聡美が推薦された図書を読み、エッセイを書いたもの。

  • 小林さんが出演される映画やドラマはとてもおもしろい。彼女からあふれる出るエネルギーが何か特別な気もする。小林さんの本を初読み。他も読んでみたい。

  • 飯島奈美推薦「十皿の料理」、長塚圭史推薦「茶色の朝」…。“他人勝手”に推薦された本をめぐる、女優・小林聡美のエッセイ集。推薦者のひとり、よしもとばななとの対談も収録。『リンネル』掲載ほかを再構成。

    ここに紹介された本を読んでみようかしら。

    「十皿の料理」 斉須政雄
    「きのこ文学名作選」 飯沢耕太郎 編
    「ぺるそな」 鬼海弘雄
    「西郷礼~傑作短編集(三)~」 松本清張
    「虫類全譜」(全) 辻まこと
    「たまねぎたまちゃん」 赤塚不二夫
    「死ぬ気まんまん」 佐野洋子
    「神使図鑑 神使になった動物たち」 福田博通
    「藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎 1,2巻」 藤子・F・富士雄 藤子不二雄A
    「茶色の朝」 物語 フランク・パヴロフ 絵 ヴィンセント・ギャロ
    「股間若衆 男の裸は芸術か」 木下直之
    「酒薫旅情 琵琶湖が誘う酒と肴の非諧民族誌」 篠原徹
    「うたかたの日々」 ボリス・ヴィアン
    「山のトムさん ほか一篇」 作 石井桃子 絵 深沢紅子 ほか
    「島暮らしの記録」 トーベ・ヤンソン

  • 2017/3/13読了。
    本の内容というよりは、小林聡美さんの感想だったり日常が8割で本の内容は2割、といったところか…
    ゆるーりといった感じの一冊。
    この中にあった何冊かを読んでみようかな。

  • 小林聡美さんが色んな方に薦められた本を読んでその感想を述べる。その感想が面白い。
    どの本も自分では選ばなそうなものばかりで読んでみたい。

  • 自分がどんなに面白い!と絶賛する本であっても
    読む人にとっては何の興味も持てなかったりするのは
    よくあること。
    だから『面白い本があったら貸して!』と気軽に言われても
    お薦めする側としてはその人の趣味嗜好をあれこれ想像し
    毎回とても悩んでしまうのです。
    この本では14人の人が『小林聡美にお薦めする本』を選び
    その感想文を小林さんがしたためています。
    小林聡美をよく知る人たちから、
    挑戦状のように送り込まれた14冊の本は
    料理本から股間(笑)の本まで
    それはそれはバラエティに富んでいて
    そのことが小林聡美という人のひととなりを現しているようでとても面白いのです。
    私が『何か面白い本ない?』と聞いたら
    一体どんな本が集まってくるのかな~。
    そんなことを思いながら、隅々までとても楽しめた一冊でした。

  • 勧められる、ではなく読まされるところがよい。実際やったら面白そう。虫類図譜が気になった。

  • 2016 0105読了

  • 普段読まないような本を紹介してもらうのは、新しい世界が広がるかも。
    すでに惰性に入った人生に変化が訪れるかな。
    そういえば、どこかにそういう本屋があると聞いたことあるような。

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著者プロフィール

1965年、東京生まれ。女優。代表作に映画「かもめ食堂」「ツユクサ」、テレビドラマ「やっぱり猫が好き」「すいか」など。主な著作に『ワタシは最高にツイている』『散歩』『わたしの、本のある日々』など。

「2023年 『ぱっちり、朝ごはん おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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