彼女はもどらない (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.76
  • (39)
  • (64)
  • (57)
  • (10)
  • (1)
本棚登録 : 648
感想 : 53
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800273789

作品紹介・あらすじ

雑誌編集者の楓は、娘の衣装を自作する人気ブロガーに批判的なコメントをしたことから、自身の過去のブログを匿名掲示板で晒され、陰湿なストーカー被害に遭うようになった。一方、寝たきりの妻を抱える官僚の棚島は、家庭や職場でのストレスを解消するため、ブログで執拗に絡んできた女を破滅に追い込もうとする-。ネット上の二人が現実で交叉したとき、驚天動地のどんでん返しが炸裂する。『このミス』大賞シリーズ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • すごい話があるものだと思いました。
    まさかの結末に本当にびっくりしました。

    主人公の楓や棚島は仕事はかっこいいですが、相当病んでいると思いました。

    途中ホラー小説かとも思い気持ちが悪くなりました。
    最後の最後まで驚きの連続で、途中までの感想がふっとびました。

    SNSがどうこうでなく話の全体の構成がすごいと思いました。

    最初の2ページを何度も読みながらめくり返しましたが、最後まで読まないと本当の意味はわかりません。

    練りに練られた構成力の完成度の高いミステリーだと思います。
    すごく怖かったです。
    詳しいストーリーはちょっと書けないです。

    • まことさん
      まおちゃん。
      お元気そうでよかったです。
      プロフ見たのだけれど、まおちゃん、海外にいるのですか?
      そちらは、コロナとか大丈夫ですか。
      ...
      まおちゃん。
      お元気そうでよかったです。
      プロフ見たのだけれど、まおちゃん、海外にいるのですか?
      そちらは、コロナとか大丈夫ですか。
      くれぐれも感染しないように気を付けてどうぞお元気で!

      追伸 本当に恐い話でしたね。
      2021/04/09
    • まことさん
      まおちゃん。
      そうだったんだ。
      お母様、心配ですね!
      私も友だちが今、1日に4000人亡くなっているブラジルにいるのでとても心配してい...
      まおちゃん。
      そうだったんだ。
      お母様、心配ですね!
      私も友だちが今、1日に4000人亡くなっているブラジルにいるのでとても心配しています。
      (友だちの知人で亡くなった方は一人もいないと言っていましたが)
      まおちゃんの所も人口が多いところだから、くれぐれも気をつけて!
      私の所はド田舎なんだけど、今、感染者が、毎日二桁で、県独自の緊急事態宣言が出ています。
      お互いに気を付けましょう(^^;
      2021/04/09
  • 前作、「女王はかえらない」では仕掛けが豊富すぎてどこが盛り上がりポイントか理解出来なかったのだが、私も成長したのだろうか。本作品はとても楽しんで読むことが出来た。

    怒涛の伏線回収は次々と小波が押し寄せてきて自分のキャパシティを試されている様だ。ワクワクした。

  • まことさんのレビューを読んで、これまた私好みそうな小説かも!?
    とAmazonでポチリとやった。

    装丁が印象的で、他のフォロワーさんの本棚でも何度か見かけており、かなり気になっていた作品。

    あまりに何度も見た装丁で、買った本が自宅に届いた時、あれ?私この本読んだことあったかも!?
    と思ってしまうほど(笑)


    内容は期待通り!
    こういうの大好き♪

    何か書くと、ネタバレしちゃいそうで、感想が書きにくい(^-^;

    雑誌編集者の楓は、自身が手掛ける雑誌の小冊子の中の、タイアップ広告に、
    「サポーターなんてつまらない!夫と子どもの人生をサポートするだけじゃなくて、自分が主役になって輝こう!」
    というキャッチコピーを載せてしまい、それが一部の反感を買い、インターネットで炎上する。

    まずここで、インターネットの炎上というキーワードが。

    その後、その雑誌編集から外される。

    その後の楓が担当することになったのは、娘の衣装を自作する人気ブロガーだった。
    このブログに、楓が批判的なコメントを書いたことで、トラブルに発展していく


    主軸はネット社会でのコメントによるトラブルだろうと思うが、そこから物語はストーカーにまで発展していく。


    物語は、楓目線、人気ブロガーの棚島目線で交互に語られていく。
    どちらの目線でも、何故か自分がその人に乗り移ったように、妙に感情移入しながら読んでしまった。

    そして、読み進めること、終盤で・・・


    えっ!?


    もうこれがミステルの醍醐味ですね。

    えっ!?
    あれ???

    たまらんです(*^-^*)

    没頭して、半日で読み終わり♪ドキドキワクワク、楽しい小説だった♪

    • まことさん
      bmakiさん。こんにちは!

      bmakiさんが注文されたのは、たぶん、これではないかと思っていました。
      bmakiさん、心臓、お強い...
      bmakiさん。こんにちは!

      bmakiさんが注文されたのは、たぶん、これではないかと思っていました。
      bmakiさん、心臓、お強いですね(*^^*)
      私はこれ、とっても気持ち悪くて怖いと思ってしまいました(^^;
      2021/04/18
    • bmakiさん
      まことさん

      こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      あ・・・バレてしまいましたか(^-^;
      私の読む本は、少し趣味が偏...
      まことさん

      こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      あ・・・バレてしまいましたか(^-^;
      私の読む本は、少し趣味が偏り過ぎてますね(^-^;

      怖かったですか?
      私、こういうちょっとゾクゾクするようなお話、好みですwww
      まことさんのレビューのおかげで、良い本に出合うことができました(*^-^*)
      ありがとうございました。
      2021/04/23
  • かなり面白い。展開が読めずに、ハラハラしながら、ラストまで一気に読切ってしまった。
    途中、重たい部分もあったが、ネットの誹謗中傷などもテーマとして描かれており、現代の闇も感じさせる。ラストに仕掛けが分かったところで、混乱から感動へと目まぐるしく感情が揺さぶられ、打ちのめされる。意図せぬ悪意が重なることが、謎を呼び、悲劇が生じるというストーリーに、何とも言えぬ爽快感と悲哀を感じる。
    戻らぬ彼女とは、誰か。是非多くの人に手に取って確かめて貰いたいと思う。

  • おもしろかった。

    くるたんさんのレビューを読んで興味を持ちました。ブクログやってなかったらおそらく出会わなかったであろう本。

    図書館で予約したら思いのほか順番が来るまでに時間がかかり、ようやく読めた。

    装丁の絵の軽い印象と裏腹に、「親の愛とエゴ」という結構重いテーマ。ふたりの登場人物の視点が交互に展開される若干複雑な構成。でも、展開はテンボよく淀むことなく読み進められる。

    伏線回収が見事!
    細かい違和感も最後には全て解消されてスッキリした読後感。ミステリー小説としてとてもレベルが高いと思う。
    文句なしの満点(^^)

    • くるたんさん
      たけさん♪

      こんにちは♪いつもありがとうございます♪

      興味を持っていただき、読んで満足していただき、うれしいです(*≧∀≦*)
      そうなん...
      たけさん♪

      こんにちは♪いつもありがとうございます♪

      興味を持っていただき、読んで満足していただき、うれしいです(*≧∀≦*)
      そうなんです、軽い表紙だから私も最初はあまり期待していなかったんですが、読み始めたら止まらないミステリでしたね♪

      細かい伏線、構成に唸らされました(⁎˃ᴗ˂⁎)

      私はまだ読めていないんですが、「偽りの春」も面白そうでワクワクしてます♪
      2019/07/07
    • たけさん
      くるたんさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます(^^)

      いつもレビュー楽しく読ませていただいてます。

      「彼女はもどらない」はま...
      くるたんさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます(^^)

      いつもレビュー楽しく読ませていただいてます。

      「彼女はもどらない」はまさかの結末でした。唸らされました。くるたんさんの言うとおり逸品ミステリでしたね。

      「偽りの春」これもおもしろそうですね!ぜひ読んでみたいです。

      今後ともよろしくです!
      2019/07/07
  • 逸品ミステリ、の一冊。

    一気読みするぐらい面白かった。まんまと してやられた。単なる驚愕させられるだけのミステリではないところも魅力的。
    現代社会に渦巻く問題、ネット社会、誰もが抱えていてもおかしくない心、変えたい心、隠したい心を盛り込みながら読み手の心を惹きつけ、そして何度も驚愕させながらラストまでしっかりと導かれるストーリー。
    久々に職人技がキラリと光るような逸品ミステリだと思った。

    • あいさん
      こんばんは(^-^)/

      「すみれ屋敷の罪人」の人だね〜
      私も他の作品読もうかなと思うので参考になるわ。
      すみれとはまた感じが違う...
      こんばんは(^-^)/

      「すみれ屋敷の罪人」の人だね〜
      私も他の作品読もうかなと思うので参考になるわ。
      すみれとはまた感じが違うね。
      くるたんの一気読みは本当に一気だろうなぁ✧*。(ˊᗜˋ*)✧*。 羨ましい♪
      2019/04/29
    • くるたんさん
      けいたん♪こちらでもありがと♡

      そう、すみれ屋敷の人♪
      これは「このミス〜」の中では久々にヒット!
      でもこの表紙には正直あまりそそられない...
      けいたん♪こちらでもありがと♡

      そう、すみれ屋敷の人♪
      これは「このミス〜」の中では久々にヒット!
      でもこの表紙には正直あまりそそられないわ(*≧∀≦)ゞ

      ほんと一気読みだったよ♪ちょっと気づいちゃった点もあったけど、更に驚きもあったよ♪

      すみれ屋敷の方が雰囲気は好みだけどこれも良し♪ムカムカってするけどね。

      新作もチェックしたよ〜٩(˃̶͈̀௰˂̶͈́)و
      2019/04/29
  • 2人の視点からなる物語。
    驚くようなどんでん返しが決まっていて、それでいて随所随所に張り巡らされていた設定が全て意味を持っているため、モヤモヤする部分が全くなかった。
    もちろんどんでん返しは凄いのだが、普段周りの人に自制できているのに、SNSやネット上の相手にはとんでもない言葉の攻撃をすることは、悲劇を生むことにつながるのだなと教訓になる作品でもあった。

  • 心理描写がうまくて、読んでて辛くなるくらいに伝わってくる。
    第三部の真実から怒涛の伏線回収が始まって、どんでん返しの連続 素晴らしかったです。

  • 面白かった!もちろん小説として。

    何を書いてもネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、こっちも沢山の本を読んでいるから途中でいくつも疑問点が出てきたり、ある程度はいいところまで推理もできているのだが、それでも「そう来たか!」という感じでやられた。

  • 意識の戻らない寝たきりの妻と幼い娘を抱える官僚の棚島
    雑誌編集者の楓

    それぞれが生活に問題や憤りを抱え、匿名の掲示板でも不満を抱き…

    完全に盲点だったと言うか、想像できない展開に言葉を失うと共に、登場人物たちの「些細な悪意」が引き起こした最悪の未来に少しリアルさを感じて怖かったです

    タイトルの「彼女」は誰なのか
    失った、失われた彼女たちがあまりに多い

全53件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

(ふるた・てん)プロット担当の萩野瑛(はぎの・えい)と執筆担当の鮎川颯(あゆかわ・そう)による作家ユニット。少女小説作家として活躍後、「女王はかえらない」で第13回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、同名義でのデビューを果たす。「小説 野性時代」掲載の「偽りの春」で第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。同作を収録した短編集『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』を2019年に刊行した。他の著書に『匿名交叉』(文庫化に際して『彼女は戻らない』に改題)『すみれ屋敷の罪人』がある。

「2021年 『朝と夕の犯罪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

降田天の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×